私を好きでいてくれる人のために、ぜったい炎上したくない。SNS黎明期から活動する「よい子のための悪口メーカー」原田ちあきさんの現在地。


それまでは私の絵を好きな人たちがフォローしてくれてたのが、おすすめとかで勝手に流れて、まさかの人に届いたりするようになって。

SNSで長く発信を続けておられますが、時代の空気やご自身のマインドの変化を感じることはありましたか?

コロナ禍の頃、病んでたわけじゃないんですけど、絵が描けなくなっちゃって。SNSの雰囲気もすごく変わって、それまではネット上では良い自分を見せるみたいな文化だったのが、一気に鬱憤とかをまき散らす場みたいになって。
そんな中で、私の絵も、もしかしてみんな見たくないんじゃないかな、なんか不愉快な気持ちにさせちゃったら嫌だなと思うようになって。もうその頃は、見てくださる方々に恩返しみたいなつもりで描いてたので、その人たちが嫌な気持ちになったら嫌だなあとか思ったら、何も描けなくて。女の子の絵が描けなくなっちゃったんです。

見てくれてる人のことを思って、描けなくなってしまった…。

ブログも好きで小学生ぐらいの頃から書いていて、そこでは面白おかしい自分みたいなのを見せたかったんですけど、それもうまく書けなくなっちゃったんです。どうしようかと思ってたときに、ミニキャラに言わせたら、マイルドになるんじゃないかなとか考えて。試行錯誤の結果、やっと最近調子が戻ってきて描き始めたのがこれ(よいこちゃんず)なので、まだじたばたしてますね。

生身の女の子よりも、キャラクターのほうが伝えやすいと。愛らしいミニキャラたちの裏には、そんな葛藤があったんですね。

いろんな人がインターネットに来るようになって、それまでは私の絵を好きな人たちがフォローしてくれてたのが、おすすめとかで勝手に流れて、まさかの人に届いたりするようになって。あの絵を私だと思ってる人が増えてきて、それはちょっと恥ずかしい。自画像じゃないんですよ~って思いながら。

たしかに、TwitterもXになったし、仕様もずいぶん変わりましたね。

ミニキャラもコロナ禍前ぐらいからすごく流行りだしたじゃないですか、ちいかわとか、こぐまのケーキ屋さんとか。こういう感じのほうが、受け入れやすいのかなと思って。あと、身に着けやすいかなとか。

それはグッズとして、ということですか?

私、本当にフォロワーさんとか、こういうイベントに来てくれる人のことが好きすぎて。だから、私のことを好きだっていうことが、絶対に恥ずかしいことになってほしくない。その人たちのために、もっとキャッチ-なものを出したいと思って、考えたキャラクターなんです。

ファンの方のために!

そうなんです。だから、炎上もしたくない。好きでいてくださってる方のために、気を付けて生きていこうと思ってます。…なんか恥ずかしくなってきましたけど。

悪口メーカーでありながら、そんなにファンの皆さんのことを思っておられるんですね。ちなみに、原田さんはエゴサとかはされますか?

エゴサ大好きです。すぐエゴサしちゃう。でも、自分がすごく繊細になっていたコロナ禍の頃は見ないようにしてました。友達が裏アカ作るといいよって教えてくれて、学生時代の友達だけをフォローするアカウントを作って、そこに引きこもってました。それが最近やっと、どうでもいいと思えるようになったんです。本当にもう、批判でも、見つけてくれてありがとう!ぐらいに思います。悲しくはなるので、シュッとミュートにはしますけど(笑)

コロナ禍の影響で、なかなか思うようにいかない時期があったんですね。

ただ、本当にありがたいことに、スランプの間もずっとお仕事はいただいてて。これまでがんばってきた過去の自分にも感謝ですね。

クライアントワークをすることに対しては、ストレスはなかったんですか?

仕事めちゃめちゃ大好きで。喜んでもらうのが好きなんです。こんな変わったジャンルで制作してる私に仕事をくれるだなんて、本当にありがたい。だからクライアントさんのためにも、絶対に炎上しないでおこうって思ってます。

子供に自我がないのに描いていいのかなあとか、産んでから本当に2年ぐらい迷ってたんですけど、でも描いちゃおう!ってアカウント作って。
1234
Profile

原田ちあき

イラストレーター・漫画家・コラムニスト・京都芸術大学イラストレーション科非常勤講師。大阪府出身。ドロドロカラフルな画風で、誰の心の中にもあるマイナスな気持ちに焦点を当てた作品を得意としている。画業のほかに、映画・テレビ・ラジオ出演をはじめ、コラボカフェやアパレル、音楽分野などジャンルを越えて幅広く活動。Twitter黎明期から活動を始め、SNSの総フォロワー数は約26万人を誇る。2025年大阪・関西万博では「Co-MYAKU‘25」に参加し、会場の壁画を担当。「面白いことは何でもやってみたい、誰かに喜んでもらえるなら何でもやりたい」

https://asobisystem.com/talent/chiakiharada/

CATEGORY
MONTHLY
RANKING
MONTHLY RANKING

MARZELでは関西の様々な情報や
プレスリリースを受け付けています。
情報のご提供はこちら

TWITTER
FACEBOOK
LINE