15年以上の歩みを経て、今できる最高の表現を。WARAJIの3MCが豪華ゲストと一夜限りのセッションで魅せる、渾身のショー『楽団笑時』とは!?
幼なじみ同士だから、解散も休止もない。これからも「ええやん」と言い合える関係でありたい。

『楽団笑時』ではゲストセッションとして、お三方以外のWARAJIメンバーも登場しますよね。今は活動する領域もライフスタイルも異なると思いますが、クルー全体の関係性を言葉にするなら、どのようなものですか?
JL:そうですね……まず第一に幼なじみの集まりなんですけど、小学生のころからずっと一緒にいるんで、家族、兄弟みたいなもんですかね。だから、どれだけ活動してるかとか、音楽との距離感が変わっても「解散する」みたいな概念がないんです。幼なじみと解散するって言わないですもんね。単なるユニットって感じじゃなくて、何かめでたいことや悲しいことがあれば集まる、家族に近い存在かな。
ブギ丸:今でこそ集まる頻度は減ったけど、20代のころなんて1年のうち300日以上一緒にいた(笑)。今でもパッと集まれば、一瞬でその場がホームになる感覚があるよね。誰かから連絡がくると、子どものころみたいにワクワクするし。そういう意味では、仲のいい友だちって感覚もずっと残ってるかもしれません。
JL:それぞれが自分のスタイルで活動してきたし、今後もそれは変わらない。お互いの立ち位置や表現を尊重し合い、干渉しすぎたり引っ張り合ったりしない、程よい距離感を保っています。誰かの活動や近況報告に対して、これからも本音で「ええやん」って言い合える関係でいたいですね。

クルーとしては、いつ、どのように活動が始まったんですか?
JL:直接的なきっかけは、15歳のころにダンスを始めたことでしたね。高校生のころは夜な夜な服部緑地公園に集まってダンスを練習して、その流れでラップやグラフィティなどのヒップホップカルチャーにも触れるようになって。遊びから広がっていった感覚かな。
ブギ丸:チプとは一時期離れていたんですけど、二十歳のころ再会して……。
チプルソ:そう、成人式で。中学・高校時代は世間からドロップアウト。学校に行くよりも楽しいことを見つけたから、1日12時間くらいクラシックギターの練習をしてたんですよ。プロのような日々だったし、実際プロを目指していました。それでもなんとなく、しっくりこない感覚を抱えていたタイミングだったと思います。それで成人式に顔出したら、再会した地元の仲間と遊ぶようになった、という流れです。
JL:チプにCDを貸せば、すぐそれを吸収する。どんどんラップが上手くなっていくのを間近で感じていました。
チプルソ:最初は何もできなかったけど、サイファーでビートボックスを試したりして、遠回りしながらラップに行き着いた感じです。

服部緑地公園には、定番の溜まり場もあったのでしょうか?
JL:食堂や売店が入ってた『レストハウス』ですね。自販機があるので夜になっても明るくて、集まりやすいしダンスの練習もしやすかったんです。特に約束をしなくても、夜にそこに行けば誰かがいて、毎日練習しているスポットでした。今は取り壊されてしまったんですけどね(※)。絶対ダメなんですが、自販機のところから電気を拝借したりしてたことも……。
※今春リニューアルオープン予定
ブギ丸:まぁエアコンを通じてそれ以上のものを地元に還元した、ということで。くれぐれも、絶対やっちゃダメだけど!(笑)

(笑)。そのような日々の中で、WARAJIを名乗るきっかけが?
JL:そうですね。クルーでライブに出演することが決まり、名前が必要になって。で、名付けてくれたのが僕の兄貴。当時、すでにミュージシャンとして活動していたんですけど、僕らが溜まってるところにもちょくちょく来て、メンバーに変な名前を付けたりして遊んでたんです。その流れでWARAJIと命名されました。「二足のわらじ」で使われる「わらじ」にも掛かってて、それぞれ特化したスキルを持ってる、的な。
ブギ丸:響きもしっくりきたんよね。ちなみにブギ丸の名付け親もジャンボの兄ちゃんだけど、「なんかお前、ブギ丸っぽいやん」って感じで決まりました(笑)

(笑)。では、残るふたりの名前の由来は?
JL:体がデカかったのでジャンボって名前で活動してたんですけど、あるとき、俺以上にデカくてジャンボを名乗るラッパーが近所に現れて(笑)。どうする? ってタイミングで、LANPたちとグラフィティを描いてたとき、「ラッカースプレーの『ラッカー』を後ろにつけたらいいんじゃない?」という話になり、この名前に決まりました。
チプルソ:僕は多重人格を意味するMultiple Personalityから来てます。引きこもってギターを弾くことに没頭していた時期に、自分の中に空想のメンバーをつくってたんです。「女の子のメンバーがいる」「ドラムはこういうやつ」みたいに、5人組のバンドを空想上で組んでました。「ひとりで複数の人格を演じてデビューする」という構想があったので、マルチプルという言葉をモジり、最終的に「チプルソ」という名前の響きを残したのが由来です。
JL:やっぱり、めっちゃ今のスタイルにも繋がってるよね。
ブギ丸:俺のと全然違う(笑)



Jambo Lacquer
ラッパー、トラックメイカー。楽曲制作やプロデュースは、別名義のBomJa Breakとして活動している。若かりし頃にダンスに傾倒したのがきっかけでヒップホップにハマり、のちにWARAJI CREW結成のキーマンとなった。2021年には、実兄でキーボーディストのNagipanと兄弟バンド「MIIDA2」を結成するなど、活動の幅を広げている。

ブギ丸
WARAJI CREWのラッパーでありながら、約10年前に兵庫県丹波篠山市に拠点を移した。春から秋は米作り、冬は酒蔵での仕込み、さらに縁起物の達磨の行商も行うなど、自然や暮らしと向き合う営みと音楽活動を並行。そのオーガニックな世界観は、作品やパフォーマンスにも反映されており、「ブギ丸とでべそ」としてユニット活動も展開している。

チプルソ
ギター、ビートボックス、MPC等でトラックを組み上げラップするライブスタイルで知られるラッパー。客演やリミックスにも積極的に参加し、2023年にはプロデューサー/MPCプレイヤー・KEIZOmachine!とのユニット「The Clap Brothers」の活動も始動。独自のアプローチでヒップホップの領域を拡大している。
Youtube:@tiplesovideo