“独立”のニュースは大阪の酒場をザワつかせた。『めしやマエケン』の前田健太さんが新天地の中津で目指す、アートでストリートなカルチャー酒場とは。
名店と呼ばれる居酒屋が群雄割拠な天満で、連日満席は当たり前。雑誌Meetsでも堂々の表紙を飾った『ぬんぽこ』で店長を勤めていた前田健太さん(通称:マエケン)がついに独立し、今年3月、中津に待望の『めしやマエケン』をオープン。お店が出来る前から、そのウワサは酒場から酒場へと駆け巡り、酒呑みラバーな人の間ではビッグニュースになりました。料理だけじゃなく、その人柄からもたくさんの人の心をグッと掴んで離さないマエケンさんは、一体どんな人生を送ってきたのでしょうか。そして、新たな城からマエケンさんが目指す未来とは?鉄板のようにアツい話を聞かせてもらいました。
居酒屋をやるにはちょっと狭いけど、外も自由に使えたのが決め手。ストリートな子がスケボーで滑って来たりしたら最高やなって。
少し遅くなりましたが、オープンおめでとうございます!マエケンさんが独立されるウワサは、街の酒場でも話題になってました。
ありがとうございます!あんまり人には言ってなかったんですけど、知らないうちに結構広まってたみたいですね(笑)
まずは『めしやマエケン』のオープンに至った経緯からお聞きできたらと思います。
もともと、この場所でお店をやってた方が『ぬんぽこ』の常連さんで、いろんな場所で店舗を持ってる方なんです。独立に向けていろいろ考えていたときに相談に乗っていただき、一回物件を見に来させてもらって。
もともと、この場所はなんのお店だったんですか?
『丸中商店』っていうまぜそば屋さんでした。広さは6.5坪くらいで、立ち呑みなら良いかもですが、ゆっくりお客さんとお話もしたかったので、座りの居酒屋をやるにはちょっと狭いかなって最初は思ってたんです。
物件の決め手になったのはどんな部分だったんでしょうか。
外のスペースも自由に使ってOKだったんです。車が入ってこない場所で危なくないし、自分がアメ村でずっと遊んでたので、若いラッパーだったり、周りにストリートな子が多いんで、そういう子がスケボーで滑って来たりしたら最高やなって思って。
風通しもよくて、外席で飲むのも気持ちよさそうですね。
そうなんですよ!メニューだったり、お店でやってることは『ぬんぽこ』時代とあまり変わってなくて。特に変わったといえば、経営者になって責任が自分になったことくらい。お客さんも今は7割くらいが『ぬんぽこ』時代からお世話になってる方ですね。
料理も美味しくて値段もお手頃。ホントに、いつもお客さんでいっぱいなのも納得できます。
ありがたいことに毎日賑やかにしてもらってます。ただ、僕もちょっとミスったなって思ったのが、もともとこの辺りに住んでる方が全然入れなくなってしまったんですよ。予約で埋まっちゃうと、どうしてもフラッと入ってくる方はお断りするしかなくて……。
この辺りで飲み歩いている人がなかなか入れない。
近くに住んでる人がなかなか来れへんっていうのをよく聞いてたから、申し訳ないなあって。だから、今は敢えて予約なしの日を作ったり、基本的にウォークイン優先の日を作ったりと、なるべくたくさんの方に足を運んでもらえるようにしてます。
それは朗報ですね!
とはいえ、今の悩みは、お店のキャパに対して来店者数が合ってないことなんです。冷蔵庫とかのキャパもスペース的に大きくできなかったり……。一つずつ改善しながらお店作りをしていくっていう感じですね。
前田 健太
愛称はマエケン。大衆酒場なメニューにハイブリッドなアレンジを加え、ワンオペとは思えないほど凝りに凝った料理を生み出す鉄板の魔術師。店長を勤めた天満の『ぬんぽこ』から独立し、今年3月中津に『めしやマエケン』をオープン。はやくも予約必至店として話題の店に。
めしやマエケン
住所: 大阪市北区中津1-9-18
営業: 16:00 or 17:00〜24:00
休み: 不定休(詳しくはインスタをCHECK)