関西ストリートボールシーンのパイオニア・大阪籠球会。立ち上げから20年間、ISEさんが体現してきた、夢中で動き続けることの大切さ。

“バスケよ前へ”を合言葉に結成した関西のストリートボールシーンのパイオニア・大阪籠球会。その活動の歴史は長く、国内に入ってきたばかりだったフリースタイルバスケのパフォーマンスで、日本人として初めてNBAでショーケースを飾り、音楽とバスケを融合した自主開催イベント『バスケ祭』では累計一万人以上動員。国内最大のストリートボールリーグ・SOMECITYへの参戦と、関西のバスケシーンを牽引してきたと言っても過言ではない存在感を放つ。そんな大阪籠球会が今年、結成20周年のタイミングで12年ぶりに『バスケ祭』を開催。関西のストリートや音楽カルチャーとも密に関わり続ける籠球会のキーワードは、“動き続けること”。人生において最もシンプルで大切なアツいお話を、立ち上げメンバーのISEさんにお聞きしました!

20年前、試合もイベントもパフォーマンスもしてたチームは、僕らだけやったと思います。

まずは、ISEさんが所属するバスケチームの大阪籠球会とは、どんなチームなんですか?

2005年にバスケが好きなメンバーで結成したバスケチームで、最初は僕を含めて7人。バスケの大会への出場や、音楽に合わせてボールを操るフリースタイルバスケットボールの関西初のチームとして、様々なイベントでパフォーマンスも行っています。

関西のバスケシーンを長らく牽引してきた存在だと思いますが、ISEさん個人としては、バスケ以外にもどんな活動をされているんですか?

普段は大阪にある整骨院で柔道整復師として勤務していて、『ISE STANDARD』という屋号で全国各地のいろんな場所でマッサージのポップアップをやっています。籠球会のメンバーそれぞれ、別で仕事をしながら活動してるんですよ。

メンバーとの出会いについて教えてください。

高校卒業後、就職して大阪の茨木市に住み始めて、バスケをしたいけどできる場所が全然見つからなくて。だからとりあえず、駅前で溜まっている人に声をかけて「バスケできる場所知らないですか?」って聞いて回ってました。

今回の撮影場所はパフォーマンスチームの練習場所であるアメ村のダンススタジオ。

ナンパみたいですね(笑)

当時はまだ今みたいにSNSがなかったんで、とにかく自分の足でバスケできる場所を探すしかなくて。その時に出会ったメンバーと仲良くなったのが始まりです。それで「このメンバーでバスケのイベントやりましょ!!」って文化祭みたいなノリでイベントをすることになり、大阪籠球会というチームが誕生しました。イベントの話を切り出したのは、僕らのマネージャーをしてくれてたキヨシって子なんですよ。

大阪籠球会のメンバーの皆さん。この写真は『バスケ祭』に向けたミーティングの時のもの。

チームではどういう場所で練習するんですか?

今日はパフォーマンスの練習なのでダンススタジオを借りてますが、バスケの練習はレンタルコートですることが多いですね。昔はお金がなくて、ずっと外でしたが…(笑)。試合もパフォーマンスもして、自分たちでイベントも企画してやってるっていうチームは、当時関西では僕らだけやったと思いますね。

バスケのイベントはどういった内容なんですか?

直球な『バスケ祭』っていう名前のイベントで、初開催は『ベイサイドジェニー ※』でした。内容としては、バスケの試合をして、ライブとダンス、フリースタイルバスケのパフォーマンスっていう感じ。友達を呼び集めて、特別に有名なアーティストは呼ばなかったけど、初回で700人くらいお客さんが遊びに来てくれたんです。単発のイベントって最初は思ってたけど、何せ700人からワーキャー言われたらまたやりたくなりまして。それからは半年に1回くらいのペースでイベントをするようになり、4回目からは『Zepp Osaka Bayside』で開催するようになりました。

※大阪天保山にあったライブハウス。2006年に閉館。

大阪籠球会を結成した当初のアー写がこちら。
第一回目の『バスケ祭』のフライヤーとイベントの模様。

キャパがどんどん大きくなりますね。それにしてもすごい集客!

オールナイトのイベントだったんで、バスケの試合の決勝は夜中の4時とか。今考えたらなかなかハードなことしてますね(笑)。でもその時は、僕らのパフォーマンスの主戦場は、HIPHOPのアングラなクラブが多かったから、夜中にやるのが当たり前って感じでしたね。

すごいシーンですね! 活動の拠点がクラブだったのはどうしてですか?

言い方がムズいけど、まだフリースタイルバスケが日本に来たばかりの頃で知名度もないし、クラブぐらいしかショーケースの場所がなかったんです。なんとか自分らの活動を広げなって感じで、呼ばれてないクラブにボール片手に遊びに行って、飛び込みでパフォーマンスもしたし。

とにかく自分たちの足でパフォーマンスできる場所を探してたんですね。

そうそう。とりあえずイベントのオーガナイザーのとこに挨拶行って、「今日ショーケースやらせてもらえる時間ないすか!?」ってお願いして。フリースタイルバスケが今ほど浸透してなかったんで、観客のびっくりするリアクションが楽しかったんですよね。一晩でクラブを3つハシゴしてショーをした時もあったし、アメ村の三角公園や駅前でゲリラ的にパフォーマンスして、警察に怒られることもありました。まぁなんせ、無茶苦茶な動きしてましたね(笑)

アメ村のBIGSTEPも練習場所のひとつだった。
何も決めてないけど全員で休みをとってシアトルへ。やっぱり自分から動かないと、おもろい話ってそう簡単に舞い込んでこないんですよね。
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Profile

ISE/田辺正峰

三重県度合町出身。学生時代を隣町の伊勢で過ごす。地元愛が強く、ISEというニックネームに。大阪籠球会の立ち上げメンバーのひとり。高校卒業後、就職のため来阪。6年間会社員として勤めたのち、専門学校へ行き柔道整復師の道へ。現在は整骨院で勤務しながら、「ISE STANDARD」の屋号で全国各地に赴きマッサージのPOPUPを行っている。

Instagram: @masahotanabe
Instagram: @osaka69kai
Instagram: @ise_standard

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