絶妙におかしくて、独特で、クセになる。動くイラストレーター・アワジトモミさんの「流されて、今」。


4月4日から始まる展覧会は、本好きの男の子の部屋って設定で、本を置いたり、ペイントした服を並べたりしようかなって思ってます。

「オープニングうさぎ」みたいな依頼を受けて作るムービーと、自分が自由に表現する作品って、向き合い方が違ったりします?

アワジ:どっちも楽しいです。クライアントワークは、知らない人の人生を自分なりに解釈してどう作るかを考える楽しみもあるし。展覧会はいつも場所によってやることやテーマを変えてます。同じことをしたくなくて。

展覧会の場所に合わせて、表現するものや方法も変わりますか?

アワジ:私の表現はこう!みたいな感じよりも、その場所に合わせてこういうことしたら面白いかな?みたいな。毎回同じことしてると思われるのも嫌ですけど、自分自身も飽きちゃうので。

自分のスタイルを固定するというよりは、ずっと進化して、新しいことにも挑戦していく?

アワジ:そうですね、元気なうちは。

こんな場所でやってみたいなっていうところはありますか?

アワジ:ぜんぜん関係ないところでやりたいですね。スーパーとか空港とか、違う用途のところに、急に異世界みたいな感じとか。こんなところで誰もしたことがない!みたいなところ。

2023年4月4日(火)から、新しい展示が始まりますが、今回のテーマはもう決まってるんですか?

アワジ:大きい部屋と、ちょっと小さ目の部屋が2つある会場なので、ワンルームとキッチンに見立てて人の家みたいにしようと思って。本好きの男の子の部屋って設定で、本を置いたり、ペイントした服を並べたりしようかなって思ってます。

展示用に制作している、部屋の住人である架空の男の子が着ている想定のスウェット。

いま準備のまっさい中ですね。

アワジ:ひとり暮らしの男の子なので、芽が映えたジャガイモとか色が悪くなってるバナナとか、蓋を開けっ放しの歯磨き粉とか、そういうものも粘土で作ってます。

立体作品も作るんですね!いろんな表現手法を持っておられますよね。

アワジ:これじゃないとダメ!とかがないので。何でもできると思ってるんじゃないですかね、自分で。

粘土のキーホルダーもかわいいですね

アワジ:一番人気は、女体盛りなんです。昭和の名残り。絶対おいしくないですよね女体盛り。でもそういう意味のなさも好きなんです。シャンパンタワーとかなんの意味もない、派手なだけで。でかくて不便な車とか、2人しか乗られへん車とか、そういうの。もったいないって思ってしまうから、自分ではやらないですけど。

アワジさんが粘土で作った寺田先生。「似てますよね?私、寺田先生描くのめっちゃ得意なんですよ」

そういうものを作品にしてみたいなっていう想いもあるんですか?

アワジ:あります。そもそも私が作ってるものも、だいたい全部ムダなものなので。意味もそんなにないし。そのムダにかける感じこそ、ロマンがあるなと思います。


<アワジさんお気に入りのお店>

銀座屋 (大阪府大阪市北区梅田)
大阪駅前第一ビルにある立ち飲み屋で、安いんですよ。いつも並んでます、昨日も入れなかった。

メイク ワン ツー (大阪市中央区平野町)
北浜にあるエスニックの立ち飲み。すごい辛い香辛料いっぱいの煮卵とか、めっちゃ美味しいです。


<INFORMATION>

アワジトモミ展覧会
『部屋ちょっと散らかってますけど、どうぞ!!』
日時 4月4日(火)~9日(日)11:00~19:00(日曜は17:00まで)
会場 studio coote gallery(大阪福島区福島1-5-18)

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Profile

アワジトモミ

1988年大阪生まれ。イラストレーター。GIFアニメ「動くイラスト」が話題になり、2020年に出展した国際アートフェア『UNKNOWN ASIA』では8名からのレビュアー賞を、2022年『メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア』では庄野裕晃賞と松村貴樹賞をダブル受賞。桑原茂一氏による『FREEDOM DICTIONARY』でもフィーチャーされるなど、カルチャー界隈からも熱い視線を集めている。ウェディングムービー「オープニングうさぎ」も制作。

https://opening-usagi.com/

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