窪塚洋介さんが陶芸と向き合って、得たもの、生まれたもの。初の個展となる“陶芸やんか”を控え、その胸の内を明かすスペシャルインタビュー。


作業一つひとつにエネルギーを費やしてるのに、エネルギーをもらってるような感じもあった。それが、直感的に感じた素直な気持ち。

今回の個展用に30点ほど制作されたと聞きました。けっこうな数ですが、どれくらいの時間で作ったんですか?

造形だけですが、6時間くらいかな。めっちゃ楽しくて、一瞬でしたね。

それだけ集中して作っていると、疲労感もあったのでは?

土にエネルギーを吸われてるのか、もらってるのか分からないけど、エネルギー交換をしてるような感覚はありましたね。形のないものをあるようにしたり、切り糸で切られたブロック状の粘土がゼロか1かは別として、そこから自分の好きな形に変えていったり。作業一つひとつにエネルギーを費やしてるのに、もらってるような感じもあったかな。

手が土に触れてるから、繋がってますもんね。

俺が陶芸を語って良いかは分からないけど、直感でそういうのを感じたのは素直な気持ちなんでね。ほんと奥深いなと思ったし、何千何万年もの歴史がある陶芸を継承する者の一人にマサ君がいて、すごい人間の文化というか、陶芸って活動の根源的なものだなと。縄文土器とかもそうだし、自分たちが暮らすためのものから、そこに美しさを求めたりしたわけじゃないですか?そう改めて思うと、ほんとすごいものなんですよ、陶芸って。

確かに、日本の焼き物文化は縄文土器から始まってますし、その歴史が今も生きてますもんね。そんな奥が深すぎる世界に窪塚さんも足を踏み入れたわけですが、焼き上げる火入れの現場にも行ったんですよね?造形するのとはまた違う世界があったと思いますが、どうでしたか?

とにかくめちゃくちゃ熱くて。マサ君に会った時は、顔真っ赤にしてたから「この人、飲んではるわ」って思ったんですけど、それは火の影響だったんですよ。だから、心の中で「なんかゴメン。酒と思ってたわ」と謝っておきました(笑)。夏だったし、秒で汗も噴き出るし、文字通り半端ない熱量がそこにはあったんです。登窯がナウシカの王蟲みたいに見えて、得体の知れない巨大な生物が煙を吐いてる姿はほんと圧巻。その胎内で、こんな繊細で素敵なものが仕上がってたんですからね、すごいですよ。

火入れ作業もされたんですよね?

お手伝い程度ですけど、火入れってかなり荒々しい作業だなと。薪をバンバン放り込んでいくんですけど、その先にはもちろん作品があるわけで、「大丈夫かな、当たったりしないんかな?」と普通は思いますよね。で、マサ君に聞いたら、「当たることもあるで!」って。「え、あるん!?」みたいな(笑)。めっちゃ心配になるくらい荒々しい作業で、びっくりしましたね。

薪が当たるか当たらないかも、自然に委ねる感じなんですね。それは驚きです。窪塚さんが造形して、火入れも手伝った作品とは今日が初対面になりますが、率直な感想を聞かせてもらえれば!

めちゃうれしいですよ。マサ君のこと、もうちょっと好きになったかも。嫌いだったわけじゃないですよ(笑)。改めて焼き方、仕上げ方、すごいと思いました。いろんなものをつけてたから、マサ君自身も焼いてみるまでは分からない状態だっただろうし、対面してナチュラルに興奮してます。

大西さん曰く、「自分の作品より心配した!」そうです。

いやいや、アカンやん!

それだけチャレンジングな造形だったからじゃないですかね。でも、一つひとつにすごい表情がありますし、ディテールにも見入ってしまいます。

引いて見た時の良さ、近づいて寄って見た時の良さ、その両方があるなと。持った時の重みとか、手触りもそう。

「陶芸家じゃない良さがあふれてて、土と出会って遊んでる感じがする」と、大西さんやガクさんも言ってました。

確かに、思いっきり土と遊んだ気はしますね。

個展に来るお客さんも、窪塚さんが楽しんで作ったことが伝わると思います。実際に触れることはできるんですか?

ガクさんたちと今相談中ですけど、購入を検討していただける方には触れてもらえればと。スタッフさんに声をかけてくださいって感じで。でも、万が一割った場合は、強制販売です(笑)

ドキドキしますね(笑)。どの作品も唯一のものだし、やっぱり触れることで窪塚さんのエネルギーも感じられる気がします。まずは、ぜひ、間近で見てもらいたいですね。

僕の手の平の微生物もそれぞれの作品に入ってるし、きっと良い仕事してるはず。改めて見てると、一つひとつに名前をつけたくなってきましたね。いや、名前つけます!

それは楽しみ!

中村とか、田村とか、超普通の名前にしようかな。

同じ苗字の人は、絶対に欲しくなりそう(笑)

いやいや、ギャグですよ、ギャグ。モニュメントバレーをイメージした作品は、実際にそこのてっぺんにある石を使ってるから、それ的な名前にしてもアリだし、アシタノシカク的な名前のつけた作品があってもいいし。

作品に名前があると、お客さんはもちろん、窪塚さん自身もさらに愛着が出そう。皆さん、作品にどんな名前がつけられるかはどうぞお楽しみに!

ちょっとでもより明日が、より自分が、より世の中が良くなるきっかけになりたいと思ってて、前向きに生きるとかもそうだけど、それらを凝縮した形みたいなものが今回の個展でもある。
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Profile

窪塚 洋介

1979年5月7日生まれ。神奈川県横須賀市出身。1995年にドラマ「金田一少年の事件簿」で俳優デビューし、2000年にドラマ「池袋ウエストゲートパーク」で注目を集める。2001年公開作「GO」で第25回日本アカデミー賞新人俳優賞と最優秀主演男優賞を受賞。主な出演映画は「Laundry(ランドリー)」「ピンポン」「凶気の桜」「モンスターズクラブ」「ヘルタースケルター」「ジ、エクストリーム、スキヤキ」「サンブンノイチ」「TOKYO TRIBE」「アリーキャット」「みをつくし料理帖」「全員切腹」など。2017年にはマーティン・スコセッシ監督作「沈黙-サイレンス-」でハリウッドデビューを果たし、BBC×Netflix Londonによる連続ドラマ「Giri/Haiji」にも出演。また、レゲエDeeJay”卍LINE”として音楽活動を行う他に、モデル、映像監督、カメラマン、執筆など幅広く活動中。

YouTube:窪塚洋介の今をよくするTV
YouTube:窪塚チャンネル洋介
https://asmakina777.com/

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