心血を注ぎ作り上げた、唯一無二の『GAKUYA BURGER』を“壊す”理由とは。全ては美味いバーガーのために、オーナーシェフの飛松正輝さんの決意。

大阪・堺発祥で、2019年より現在の北堀江に店を構える『GAKUYA BURGER』。「大阪でハンバーガーといえば!」な名店のひとつであり、「24時間、美味しいハンバーガーを作ることだけを考えてます」と、力強く語ってくれたのは店主の飛松正輝さん。クラフト感たっぷりのイケてる空間も二つとない雰囲気がありますが、パティに使用するのは、ビーフではなく泉州のブランド豚・犬鳴ポークを100%。野菜も農家から直接仕入れ、使う調味料ひとつとっても自身でこだわり抜いたものだけを使っています。そんな『GAKUYA BURGER』が、13年目を迎えた今年、これまでにない大きな取り組みを始動させるそう。営業終わりに西陽を浴びながらスタートした取材も、気づけば完全に辺りは真っ暗に。飛松さんのバーガーに懸ける熱いお話をたっぷりお聞きしてきました。

どうしたら一番美味しく僕のバーガーを食べてもらえるのか、厨房で一人向き合うのがめちゃめちゃ面白くて。それくらい、本当にハンバーガーが大好きなんですよ。

今日は営業終わりにわざわざお時間いただきありがとうございます!

営業中は奥の厨房でずっと一人でバーガーを調理しているので、なかなか話す時間も取れなくて。今日はいろいろお話する前に、もし良ければバーガーを食べてもらえたらと思ってて。そっちの方が僕のことが伝わりやすいと思うんですが。

本当ですか?ありがとうございます。 そうしたらお言葉に甘えてもいいでしょうか……!

バーガーはバンズ、パティ、トッピングを選んでカスタムする『オリジナルバーガー』と、『期間限定バーガー』の2種類。メニューにチェックを入れてオーダーする。

作ってもらっている間に、ちょっとずつお話も聞かせてください!まず、『GAKUYA BURGER』は今年で何年くらいやられてるんでしたっけ。

今年の夏で12周年でした。はじめにお店をしたのが地元の堺で、この場所は2019年から。お店を始めてからずっと、ウチの店でバーガー作りをするのは僕だけなんですよ。

すべて飛松さんが調理してるんですね。

たとえば、店で焼くバンズ一つにしても微妙に個体差があって。注文のときにチェックしてもらったトッピングに合わせてバンズを選んで、切る厚みを変えてるんです。どうやったら一番美味しく僕のバーガーを食べてもらえるのか、そんなことを考えながら厨房でバーガーと向き合うのがめちゃめちゃ面白いんですよ!

そんな工夫がされてるとは……。本当に、毎日自分のバーガーをブラッシュアップされてるんですね。

ウチのハンバーガーはソースを使わず、その代わりに店で仕込んだ麹を使っていたり、パティは主流のビーフではなくポークを使っていたりと、いろいろ珍しいことをしてて。食材は基本、国産で旬のものだけを使い、気になる食材があれば、とにかく生産者の元に行ってお話を聞いてから使うようにしてるんです。

凄いこだわりですね。

店に来ても、スタッフの子と話すのはほとんどバーガーの話なんです(笑)。僕、本当にハンバーガーが大好きなんですよ。

店で使うベーコンは最長で90日間という驚異の熟成期間。飛松さん曰く、「料理のさしすせそ」が味の秘訣だそう。

お話を聞いていて、バーガーを愛する気持ちがビンビンに伝わってきます。お店の雰囲気もクラフト感があって、めっちゃイイ感じですよね。

もともと堺でやってた店を解体して出た廃材を9割くらい使って作ってるんです。解体を含めて1週間で全部自分らで仕上げたので、前の店のどこの部分を使ってるか、全部覚えてますよ。

堺から堀江に移転されたのはどうしてでしょうか?

店が入ってたマンションが売りに出されちゃったんですよ。僕は大阪にこだわりがあるワケでもないので、泉南とか生駒の方のローカルな場所で物件を探してたんですが、その時に知り合いからこの場所を紹介してもらって。

探してた場所とは真逆というか、“シティー”なエリアですよね。

当時、髪もめっちゃ長くて足元は下駄を履いて……って感じだったので、都会の雰囲気とは絶対合わないだろって思ってたんですよ。でも、一回この場所を見に来たときに、ちょうどこれくらいの時間で西陽が綺麗に差し込んでたんです。僕が物件を探しているときの絶対条件がサンセットやったんですよ。目の前の公園には桜の木があって、子どもたちが楽しそうに遊んでて。物件の中を見る前に、「もうココやな」って決めました。

ちょうど夕日が差し込んできた営業終わり。

たしかにこの辺りは、堀江のなかでも落ち着いた雰囲気もあって、良いロケーションですよね。

そうなんですよ。オープンしてみたら、今まで全然気づかんかっただけで、この辺のお客さんが堺に来てくれてたことも多くて。ずっと会いたかった人にも、ふとした時に会えたりして、移転してめっちゃ良かったなって思ってます。ちょうどハンバーガーも出来たので、出来立てを召し上がってください。

いただきます!

西陽とともに。燻製塩バターのトッピングバーガーと、新生姜を使った期間限定のポークジンジャーメルトバーガー。
トッピングに“煙”を選ぶと、ハンバーガーを丸ごとスモーク。演出のためではなく、ハンバーガーの美味しさを追求する『GAKUYA BURGER』ならではのこだわりです。
「ハンバーガーってデザインとしてヤバい!」って思って、めっちゃ好きになったんです。
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Profile

飛松 正輝

大阪府堺市出身。『GAKUYA BURGER 』オーナー。幼少期に見たアメリカ雑貨店でハンバーガーのデザイン性に惹かれ、ハンバーガー屋になることを決意。ソースは使わず、ポーク100%パティを使用するなど、従来のバーガーとは一線を画する唯一無二のスタイルで、全国に名前を轟かす。24時間365日、美味しいハンバーガーを作ることだけを考えているバーガー界のバガボンド。

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