ラムソン、メイク、BLACK SHEEP。大阪屈指のHIPな立ち呑み屋を手がける高橋裕基さんが、愉快な仲間たちと追求する、楽しいこと、やりたいことの中にあるもの。
僕がやりたいこともそうだし、スタッフのやりたいことを形にしてお店を出すのは、すごく健全。多分、その延長線上でちょっと振り向いた時に、成長してるなって思えるはず。
キャラ立ちした個性豊かなメンバーとのやりとりおもしろかったです。ここからはまた高橋さんに伺っていきたいんですが、飲食業をする上でここは譲れないとか、大切にしたいと思ってることって何ですか?
今まで自分が雇われてた会社はどこもパワー系やマウンティング系の会社でした。だから、正反対な部分を自分の会社経営に生かしていきたいなと思ってます。会社の成長のこととかもよく聞かれるんですが、店を増やし続けるとか、利益を増やし続けることって、絶対に苦しくなる。でも、そうじゃない形の会社経営も絶対にあるだろうなって何年も前から考えてて、最近はそれらを言語化できるようにもなりました。お客さんと働くメンバーが求めることをやり続けるのが、長続きできる要因なのかなと。店を増やしまくるのって、全然成果ではないなと思うんです。
飲食店というハコじゃなくて、重要なのはやっぱりその中身であり、人であると。
僕がやりたいこともそうだし、スタッフからやりたいという提案を受けてお店を出すのは、すごく健全。出店に関しては、そんな形で今後も考えていきたいですね。お客さんから望まれる企画はもちろん、スタッフから出てきた企画もどんどん実現していくようなチームにしたいと思ってます。多分、その延長線上でちょっと振り向いた時に、成長してるなって思えるはず。それが理想的だし、会社としてもチームとしても健全だなと。誰も望んでない出店、無理矢理な成長っていうのは、やらない方がいいなと思ってます。それが、僕の会社経営で大切にしてることですかね。
メンバーの存在もそうですし、みんなが同じ方向を向いてるからこそできることですよね。さっきも森さんのライブにみんなで行ったと言ってましたが、やる時はやる、遊ぶ時は遊ぶっていう“ノリ”も共有できてるし、グルーヴ感がいいなと。
今までで言えば、ベトナムや北海道、東京にも2回行ってるし、山形や仙台にもみんなで行ってます。思い出作りじゃないですけど、お金があればみんなと楽しいことをいっぱいしたいんですよ。会社経営への想いはありますが、会社ありきじゃないんでね。ただ、楽しいことをやろうと思ったらお金も必要だし、売り上げも取っていかないといけない部分もある。そういう意味での会社としては、存在意義もあるかなという感じです。
あくまでも会社は受け皿的な存在なのかもしれませんね。ちなみに、会社名のスコンクワークスってどんな意味があるんですか?
僕が元々航空機マニアっていうのあるんですが、アメリカに変態的な航空機を設計するチームがあるんです。革新的でいつもブッ飛んだ飛行機を作ってるので、僕らも型にハマらずにブッ飛んでいきたいなと思って。その名前をいただいちゃいました。
ますますブッ飛んでいくのが僕らも楽しみです。ではでは最後に、チームとしての目標や高橋さんのビジョンとかあれば、聞かせてください!
現体制になってまだ2年くらいなので、まずは土台を固めつつ、さっき言ったみたいにお客さんとメンバーが求めることをやっていきたいです。それを続けることがこの先のポジティブな道と思ってるし、いろんな可能性も広がっていくと思ってます。出店もありだろうし、すごく大きい別の企画を立ち上げるのもありだし、僕としてはチャンネルをいっぱい持っておきたいんですよ。だからって、5年で20店舗出しますみたいな考えは全くない。こんな出店逆境の世の中で、採用リスクと資金リスクも抱えて難しい道を選び、難しい顔になる。そんなんしたくないですから(笑)。預金口座を見ながら、あーだこーだ考えるような経営って、全然クリエイティブじゃないし。まずは、僕が楽しいと思って続けること。それがこの先もずっと続く課題であり、ビジョンなのかって思いますね。
<高橋さんのお気に入りのアレコレ>
TELEPHONESのVibe Telemetry
最近買ったレコードのお気に入りです。他にも、Ghost Funk OrchestraのNight walker、MndsgnのRare Pleasureもおすすめ。仕込みの時や営業中の後半によくかけてます。
滋賀県のマキノ高原
ファミリーでよく行ってるキャンプ場です。兵庫県の若杉高原も、大阪から近くて星空もキレイなのでおすすめです。
黒羊羊肉串店BLACK SHEEP(大阪市北区池田町)
やっぱり自分のお店がお気に入りです(笑)。『ラムのラヴソング』や『MAKE ONE TWO』もぜひ!
高橋 裕基
天満の『ラムのラヴソング』、北浜の『MAKE ONE TWO』、そして今年の7月に新たなにオープンした『BALACK SHEEP』を運営するスコンクワークスの代表。ラムを軸にした立ち呑みスタイルの店舗展開で、各店ともにエリアを代表する大人気店としてたくさんのお客さんに愛されている。自身もプレイヤーとして『BLACK SHEEP』に立ち、接客からDJまで行いながら日々奮闘中。
ラムのラヴソング :Instagram(@ramusong)
MAKE ONE TWO :Instagram(@make_one_two)
黒羊羊肉串店 BLACK SHEEP :Instagram(@blk_sheep2)