BOKU HA TANOSIIと十四才が10周年!4月12日からスタートする『モンゴリEXPO’25/塩見万博』とは!?夢中のど真ん中にいる3人を、追いました。


ここ何年かは、どこに楽しさを見出すか悩んでた時期もあったけど、今回の企画で再発見できた。10年前とものづくりに対する気持ちは変わらないから、僕らの“今”を見てほしい。

『モンゴリEXPO’25/塩見万博』のことは色々聞かせてもらいましたので、3人の関係やこれからのことなども伺っていきたいなと。安藤さんと山本さんは専門学校の同級生ですが、塩見さんとはいつ頃出会ったんですか?

安藤:僕が元々働いてた古着屋『Pigsty』のお客さんやったんです。

塩見:古着好きの父親の影響をもろに受けてて、昔から古着が大好きだったんですよ。『Pigsty』にもめちゃ通ってましたね。

山本:安藤からよく話は聞いてたんですよ。いつもワッペンをめっちゃ買うお客さんがおるって(笑)

塩見:当時は1万枚集めることを目指してたんです。でも、ちょっと前にワッペンをリースする機会があったので数えてもらったら、2,500枚ほどでした(笑)

『十四才』を始める前はスーパーに勤務していた塩見さん。その頃の写真ですが、入社当時と辞める前の変化もエグすぎます(笑)

山本:ワッペンを1万枚集めて本を出す!みたいな話もしてたんですよね?その印象が強かったので、塩見さん=ワッペンの人っていう感じでした。

安藤:入荷した新しいワッペンは、店頭に出す前に塩見さんにピックしてもらってたこともありましたからね。

塩見:でも途中から禁止になって(笑)。並んで買うとなると、1万枚はなかなか難しいなと思うようになり、そこからトーンダウンしていったんです。

安藤:それでも並んで買っていただいてましたけどね。お客さんの中にもワッペン好きが何人かいて、いつも争奪戦だったんですよ。入荷日は行列になってたんですが、オープンしたら普通はみんな服の方に向かうのに、何人かだけワッペンに走る。それが塩見さんでした(笑)

写真は雑誌『カジカジ』の街の眼より。
塩見さんがワッペンでカスタムしてるのがこちら。写真左は通称・ドカジャンで、昔に西成で仕入れたものがベース。業務系の量販店などでも見かけるけど今は生地が薄くて、裏地がここまで厚いのはなかなかないそう。

山本:ちょっと僕からも質問なんですが、いつ頃から今のスタイルになっていったんですか?昔はヴィンテージのイメージだったんですけど。

塩見:確かに昔はゴリゴリのヴィンテージでしたね。

安藤:しかも、そんなヴィンテージスタイルに下駄を履いてた。実は僕も専門学生時代に下駄を履いてたから、すごくシンパシーを感じてたんですよ。ヴィンテージに和ものというか、そういうテイストのミックススタイルがいいなと。

塩見:僕の中では、高校3年の時にアメ村の『ソウルサイド』っていう古着屋で近鉄バファローズのキャップと出会ったのが最初の目覚め。マーシーや清志郎さんもライブで使ってると聞いて、こっちもアリなんやと思ったんですよ。そこから視野が広がっていき、安藤さんが買い付けたボーリングシャツと出会ったのが転換点になったかなと。歌舞伎の刺繍がされたもので、アメカジでも軍モノには和柄アイテムもありますけど、ボーリングシャツにはかなり珍しくて。やっぱりこれは新しいなと思ったんです。そこから浮世絵や漢字に走り出し、徐々に日本のものにフォーカスするようになっていきましたね。

安藤:ダラスのヴィンテージショップで買い付けたアイテムですね。それは僕もめっちゃ覚えてます。

塩見:お店を始めた時はお金も無かったからヴィンテージはほとんど手放したんですが、これだけは大切に残してます。今でも状態はかなりキレイですよ。

山本:そんな経緯があったんですね。

山本さんが塩見さんとリアルに会ったのは?

山本:一方的に話を聞いてただけでしたが、実際に会ったのはフリーペーパーを作ってる時ですね。それこそ、付録でお願いした“塩のしおり”の時。でも、色々話すようになったのは、僕らがこの場所を構えた頃だったと思います。

安藤:<THEモンゴリアンチョップス>としての直営店をやる前は、ここの空間でポップアップやイベントをしてたんです。アメリカで買い付けたものや日本で仕入れたものをミックスして販売してて、そこに塩見さんもよく来てくれてました。確か『十四才』を始めるちょっと前くらいやったかなと。

山本:それと、<THEモンゴリアンチョップス>の最初のコレクションの中で、PLAY BAGというバッグがあるんですが、それのモデルもしてもらいました。塩見さんが家で自撮りしてる写真を送ってもらって…。

塩見:えっ!?そんなんありましたっけ?

写真左が“塩のしおり”。写真右の女性が肩からかけてるので、PLAY BAG。

山本:ありましたよー(笑)。PLAY BAGをカスタムしてもらって、それを持って鏡の前で自撮りしてる写真です。鏡に家の雰囲気もバッチリ写ってたから、めちゃくちゃ印象に残ってるんですよ(笑)

塩見:あー、あの真四角のバッグですか?思い出しました(笑)

山本:よかったー(笑)。ちょっと塩見さんにカスタムしてもらったバッグの写真は見当たらなかったんですが、これは<THEモンゴリアンチョップス>の1stコレクションのカタログです。僕も久しぶりに見ましたけど、グラフィックのレベルが低すぎますね(笑)。今じゃ絶対に世に出せないレベルやけど…、懐かしいなぁ。

安藤:ちなみに男性モデルは、『Pigsty』時代のお客さんに無理やりお願いしたら、まんざらでもない感じで受けてもらいました。

山本:昔からオジサンに色々やらせてたんやなぁ(笑)。今でもそうなんですが、名残を感じますね。

こちらも雑誌『カジカジ』より。山本さんが先に独立してて、安藤さんはまだ『Pigsty』に勤務してた頃。ちなみに左側に写ってるのが、<GOOD KARMA DEVELOPMENT>の橘徹さんと、真紀さん。みんな若い!!
雑誌『カジカジ』より。写真左はブランド立ち上げ当初で、まだスキンヘッド&メガネのスタイルが確立されてない頃。写真右はモデルとして登場してた時で、隣にはまたまた橘徹さんが(笑)

変わってるようで、芯の部分は変わってないんですよね。お互いブランドとショップを10年続けてきた中で、シーンや外部の環境の変化については何か感じることはありますか?

塩見:それはすごく感じますね。10年前は僕みたいな店はなかったけど、似たような感じの店も増えてるし、東京は特に多くなってるかな。

山本:塩見さんのスタイルで、1つのジャンルを作りましたからね。

塩見:まぁ、だからと言ってお店がすごい儲かってるかどうかは別ですけどね(笑)

雑誌『カジカジ』を読んで当時を思い出す3人。やっぱり記憶を呼び戻せる雑誌って、すごく貴重。
『十四才』を始めてすぐの頃の塩見さん。凛々しくて男前!

2番煎じが儲かるって言いますけど、本物は残っていきますから。今は時代的に何でも始めやすくなってますが、淘汰されて消えていくショップやブランドも多い中で、やっぱり10年続けてきたっていうのはすごいと思います。<BOKU HA TANOSII>も10年ですが、どうですか?

山本:大阪でやってるという環境が大きいですね。多分、東京やったら無理やったかも。大阪だからめちゃくちゃにできるし、周りもおもしろがってくれますし。

塩見:<BOKU HA TANOSII>っていうブランド名が、もう発明だと思うんですよ。どこに落とし込んでも成立するし、バチっとハマる。すごいなと。

<THEモンゴリアンチョップス>のミューズこと、イーグル野村さん。着用してるのは今回のイベントで登場するBOKUTANO on USEDのもの。

その通りですよね。ほんま発明やと思います。THEモンゴリアンチョップスとしての活動理念でもあるし、すごく伝わりやすい言葉。『IMA:ZINE』の谷さんと作ってる<BOKU MO TANOSII>とか、最近リリースされた南海部品との<BIKE HA TANOSII>とか、汎用性もありますし。それに今回からコレクションもスタートしましたよね。

安藤:<BOKU HA TANOSII>に関しては10年続けてきて、今回初めてコレクションを作りました。今までは同じロゴだけで展開してきたものを、一気に世界観を広げた感じです。その広がりをこれから楽しみたいし、見てみたいなと。ずっと同じロゴ、同じスタイルでやってきた定番があるからこそ、できたのかなと思ってます。

確かに。あの絶対的なロゴがあるから、世界観を広げてもブレないですよね。そういう意味でも10年の積み重ねって、大きい。

塩見:さっきも言いましたけど、2人の動きはやっぱり気になるんですよね。それに、まだまだ底が知れてないし、見れてない存在。2人の化学反応でこれからどんなことが起きるかも想像できないから、そこが魅力やなと。

塩見さんからすごい褒め言葉!では逆に、2人から見た塩見さんってどんな存在ですか?

山本:安藤から話を聞いてた頃は、もっと変わった人やと思ってたんです。でも、色々話すようになって分かったのは、すごく真面目な人やなと。狂ってたり、めちゃくちゃしてる人じゃない(笑)。ちゃんと分かってやってるし、掘り下げて突き詰めた先に自分の答えを持ってる。それが塩見大地という人間のおもしろさであり、魅力やなと思います。

安藤:センスっていう簡単な言葉では片付けられなくて、視点とか考えとかいろんな面でウィットに富んでるのが塩見さん。インスタとかも昨今の時事ネタとか世相も考えた上で、ギリギリを攻めるあの感じは、さすがだなと。ど真ん中をズバッといくわけじゃないし、お店のスタイルも塩見さん自身も他にはない存在だなって思いますね。

塩見:めっちゃいい風に言ってくれてますけど、天邪鬼なんですよね。店頭に出せば売れるアイテムはいっぱいあるんですけど、求められると出したくなくなるんですよ。それなら、今回みたいに刺繍を入れた方がおもしろいやんって。だから、それでいつも損してます(笑)

山本:僕らもそうですよ。やっぱり分かりやすいのはしたくないし。

3人とも似てるんですよ、きっと(笑)。だからこそ今回のイベントは楽しみしかない。それぞれの10年の軌跡が一緒に交わるわけですが、例えば、これから先の10年のこととかって何か考えたりしてますか?

塩見:僕は、淡々と自分の好きな道を進んで続けることしか考えてないですね。ブーム的に日本の古着が扱われるようになってきてる今、しっかりと続けていくことで説得力もつけていきたい。やっぱりイロモノ枠だったり、古着のメインストリームの方々からは別枠と思われてるから、続けていけばそんな枠も無くなっていくと思うんですよ。

自分の好きな道を進み続けるって簡単じゃないけど、それができてるのはすごく素敵やと思います。ちなみに今話してもらったこととかって、誰かと話し合ったりするんですか?それとも自分で考えを巡らせて自己完結する?

塩見:基本的に自己完結ですね。他のショップとはそんなに交流はないし、僕自身が影響されてしまうのも怖いので。だから、たまにイーグルが外に連れ出してくれて、「今はこんな感じですよ」って。それでアップデートしてます(笑)。ショップにモデルさんを連れて来てくれることもあるから、その時は「今はこんな感じで服を着てるんかー」って確認してます。インスタとかでも見たり調べたりしますけど、立体的に見るのはそんなタイミングですね。外に出るのが苦手だし、引きこもりタイプなので、そっちに振っていった方が味も出るかなと思って(笑)

仙人みたいですね(笑)。でも最近はイベント出店もあるじゃないですか?その時は気持ちを切り替えてって感じで?

塩見:たまにですけどね。ただ、前日とかはすごく気が重い。人が多いのイヤやなー、車運転せなあかんのかーって思っちゃうので。とは言え、出店したらいろんな出会いもありますし、リアルな人の着こなしも見れるから収穫はちゃんとあります。

ではまた、下界にも降りてきてください!(笑)

塩見:いやいや、僕が地下に潜んでるので、その時は上界に昇らせてもらいます(笑)

(笑)。こういうところですよね、安藤さんの言ってたウィットに富んでる部分って。では、<THEモンゴリアンチョップス>のお2人は次の10年に対しての考えは何かありますか?

安藤:ちょっと胸の内を話すと、ここ何年かはどこに楽しみを見出すか悩んでたんです。でも、<BOKU HA TANOSII>のコレクションを作る時に再発見できたというか。フリーペーパーを作ってた時も、<THEモンゴリアンチョップス>として活動を続けている時も、やっぱり山本と物事を掘っていくのが楽しかったんですよ。そこで生まれるものに共感してもらってブランドとして広がってきたことを、今回のコレクションを通じて再確認できたのが大きかったなと思います。昔書いてたブログも見直したんですが、ものづくりへの想いは変わってなかった。10年経つと忘れてしまったり、薄れることはあるけど、今回のコレクションと『モンゴリEXPO’25/塩見万博』は、今後の自分たちにとってもすごく意味のある機会になりましたね。

山本:安藤も再発見したと言いましたが、展示会をしてる時は僕らの想いを言葉にして伝えてきてたんですよね。改めてその大切さを思い出したし、そんな行為がやっぱりおもしろいなと。自分たちのやってきたこと、その時の気分を記録として残していくのは重要なことだと改めて感じました。だから、これからの楽しみが増えたなと思います。ただ、先のことを考えるのも大切なんですが、やっぱり今なんですよ。今に全力投球するのが僕らですしね。このテンションで次の10年も走り続けられたらベスト!

安藤:それよな!今目の前のことに全力投球してこそ、僕らなんです。まぁ、今はそれをし過ぎてめちゃくちゃパンパンですけどね。<THEモンゴリアンチョップス>と<BOKU HA TANOSII>に加えて<TASF>もあるので、全てのブランドに対してさらに2人で掘り下げてる段階。それぞれのブランドの個性が、これまでよりももっと強くなっていくと思うので楽しみにしててください。

山本:その分、自分たちへのダメージがすごいですけどね。カラダ的にも脳みそ的にも。

安藤:でも、その逆よりかは心地いい。何やっていいか分からんよりも、次々あって忙しくさせてもらってるのはありがたいことなので、その感じでこれからもやっていけたらと思います。

10年やってると色々考えることもあったり、ついつい器用になってしまう部分もありますもんね。3人の本音の部分も聞けてよかったです!10年後もまた『モンゴリEXPO/塩見万博』をやったらおもしろいでしょうね。

安藤:僕らは49歳かー。塩見さんは?

塩見:51歳かな。

山本:誰か1人欠けてる可能性もありますね(笑)

塩見:それは俺が濃厚かも(笑)。いわしてるから。

安藤:意外と、そういう人の方が元気ですからねぇ。

山本:じゃぁ、俺かなぁ(笑)。その時はまたMARZELでお願いしますね!地べた這ってでも、安藤に介護されながら行くので。

安藤:シュールやなぁ(笑)

塩見:その時もきっと、今を楽しんでるでしょうね(笑)


<INFORMATION>

モンゴリEXPO’25/塩見万博

日程:2025年4月12日(土)〜4月20日(日)
場所:COSMO(大阪市浪速区恵美須東1-7-5)
時間:13:00〜20:00
休み:火曜、水曜

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Profile

THEモンゴリアンチョップス
安藤 仁彦(左) 山本 健太(右)

大阪が誇るGOING MY WAYなブランドとして熱狂的なファンを抱え、自分たちの概念をそのままブランドにした<BOKU HA TANOSII>や、バス釣り好きが興じてスタートした<TASF>などを展開。スキンヘッドにメガネが基本スタイルで、ふざけたように見えつつも、誰も真似できないものづくりを続ける職人気質の2人。小学生の頃の夢は、バスプロ(安藤)とルアービルダー(山本)。
 

https://themongolianchoppsss.com/
 
https://store.bokuhatanosii.jp/
Instagram:@bokuhatanosii/
 
https://www.tasf.fishing/
@tool_assist_super_fishing

Profile

塩見 大地

大学を卒業してスーパーに就職した後、アメリカ村に『十四才』をオープン。日本の古着というジャンルを作った第一人者であり、誰も真似できないセンスと独自の審美眼を持つ。そのセレクトには、東京や各地からも熱狂的なファンが訪れるほど。近鉄バファローズのキャップがトレードマーク。店名の『十四才』は、少年の初期衝動を歌ったTHE HIGH-LOWSの楽曲“十四才”が大好きだったことが理由。

https://jyuyonsai.thebase.in/

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