この世界でしか味わえない快楽があって、僕はそれをどうしてもやめられない。ピン芸人・九条ジョーの今、そして可能性に満ちたこれから。
今は種まきをして、どの幹が大きく育つか観察している状態。この世界でしか味わえない快楽があって、僕はそれをやめられませんでした。
最近は東京での舞台も増えましたよね。
九条:大きな声は言えませんが、来春に行こうかと思っています。
そうなんですね。確かにその方が仕事の幅も広がるような気がします。
九条:イーグルと会えなくなるのは寂しいけど、すぐに戻ってこれるし、拠点が変わるだけで実際はあんまり関係ないので。
芸人という軸を持って活動することは変えないんでしょうか?
九条:一度解散して、僕にはもう何もなくなった。1番太かった芸人という幹がボカーンと折れて、今は種まきをしている段階。とにかく何でもやってみて、どれが伸びるか観察している感じです。俳優業も1つ終わったら次のオファーがまた来たりして、もしかすると俳優としての九条の幹ができるかもしれないし、ファッションの撮影をすることでモデルとしての幹ができるかもしれないし、めちゃくちゃおもしろいネタができてピン芸人として大成功するかもしれない。九条は一体どれがいいんだろうって考えています。でもやってて楽しいのはお笑いなんです。笑い声が聞こえると、承認欲求が1番満たされる。知らない人に認められる感覚ってやっぱりすごいですよ。
舞台に立つって一般人は絶対味わえない感覚だと思います。やっぱり気持ちいいんですか?
九条:それがこの世界の1番の麻薬というか、ドーンと笑いを取ることより気持ちいいものはないと思います。酒も金も性欲も食欲も、そんなもの比にならないほど、その先にはいろんな欲望をすんなり超えてしまう快楽がある。相方とめちゃくちゃ喧嘩していても、舞台に出てボカーンとウケたらどうでもよくなったりとか。不思議ですよね。だから辞められへん芸人もいっぱいるんです。この世界でしか味わえない快楽があって、僕はそれが好きなんで、もう少し幹を育てていきたいです。
最後に、今後野村さんとやってみたいことは?
九条:アパレルブランドをやりたいっていう話は前回のインタビューでしましたよね。そこから一旦、Tシャツを作るところまで話が進んでいます。次の目標を決めといて、次回MARZELさんに出るまでの間に実現しとこうよ。
野村:えー、何やろな。
九条:服屋さんはやってみたいかも。自分たちの好きな服だけを並べたポップアップ的なお店。
それはすごく楽しそうです。
九条:2人で店員とかしてみたいです。プライベートも仕事も一緒にやっていけたら嬉しいです。
野村:関西に限らず東京のメディアでも、こういう撮影ができたらいいよね。
九条:ほんとそうやな。そのためには僕もがんばらんと。というか撮影中は言うの遠慮してたけど、ベルトでぐるぐる巻きにして何がMARZELなん?
とてもカッコよかったです(笑)
九条:しかも僕、アメ村でぬいぐるみを相手にずっとお喋りしてたんですよ。よくわからんイエベの話したりとかして。みんなにかわいいっておだてられて。なんでイーグルも当たり前みたいに道路に寝転んだりタイツで釣られてりしてたん?あの時間、ずっとめちゃくちゃ変でしたよ!
九条ジョー
NSC大阪35期。2013年に結成したお笑いコンビ・コウテイを今年1月に解散し、現在はピンで活動。芸人としてはもちろん、俳優やモデル、作家としても活躍する。最近ではドラマ「だが、情熱はある(日本テレビ)」に出演。自身が運営する公式ファンクラブ「ボクノ終脳室」も要チェック。
公式ファンクラブ: https://www.kujo-jo.com/
イーグル野村
石川県出身。端正な顔立ちが特徴の<THE モンゴリアンチョップス>の看板スタッフであり、どんな時も身体を張れる貴重な人材。九条ジョーとは2018年に知り合い意気投合。九条がTV番組に出演する際のスタイリングを担当したりグッズ制作に携わったりと、活躍の場を広げている。