この世界でしか味わえない快楽があって、僕はそれをどうしてもやめられない。ピン芸人・九条ジョーの今、そして可能性に満ちたこれから。

先々週公開したファッションシューティングに続き、今年2月にお笑いコンビ・コウテイを解散し、ピン芸人として新たなスタートを切った九条ジョーのインタビューをお届け。親友であるイーグル野村との関係性から最近のニュース、解散後の胸中や今後の展望まで、いろいろお話してもらいました。一時は芸人を辞めることまで考えた彼を、お笑いの世界へと引き戻した原動力は一体何だったのか。身構えず、自然体でお話してくれた姿がとっても印象的でした。さらに、前回の記事には載せきれなかった未公開ショットもちらほらと。併せてチェックしてください!

10年のコンビ生活にピリオドを打ち、ピン芸人として再スタート。価値観を変えたくて1人でタイに行き、象使いの免許を取りました。

今日は本当にありがとうございました。前回の撮影と比較していかがでしたか?

九条:なかなか見応えのある写真が撮れたのではないでしょうか。ファッションというかアートの境地に近いところまで振り切れたと思います。

最近イーグルとの関係性に変化はありましたか?

九条:お互い忙しくてあんまりご飯に行けてないけど、Tシャツを一緒に作らせてもらっています。

それはどちらで販売を?

九条:僕のファンクラブ「ボクノ終脳室」内でオリジナルTシャツを販売したくて、イーグルにはそのサポートをしてもらっています。彼が服作りの基礎を教えてくれて、手配もいろいろと手伝ってくれました。自伝を交えた小説を年内にリリースする予定でして、そのタイミングで開催するポップアップでも販売できたらと思っています。

最近のニュースはありますか?

九条:1週間ほど1人でタイに行ったことかな。

お1人で行かれたんですね。意外です!

九条:以前から1人で海外へ行くことに憧れがあって。高校の修学旅行で行ったマレーシアへのホームステイがすごく新鮮で、自分の中の価値観が変わるような感覚を味わったんです。学校という存在はすごくちっぽけで、世界はもっと広いんやなぁと。僕は去年で芸歴10年という区切りを迎えて、今年からはコンビを解散して再スタート。もう一度自分の価値観を入れ替えたいと思って行きました。

印象的な出来事はありましたか?

九条:象使いの免許を取りました。

象使い?!どんな勉強をされるんですか?

九条:現地の言葉で「前へ進む」や「右折」を教えてもらって、それを象に覚えさせる練習をしました。ちなみに「前へ進む」は、タイ語で「パイ」です。象使いのことを「マホート」と呼ぶので、今「あなたは何者ですか?」と聞かれたら「マホートです」って答えようと思っています。コメディアンもいいけど、マホートの方がカッコいいですよね。

その免許はどんなところで活用できるんですか?

九条:日本に乗れる象がいればそこで。動物園にも象はいるけど、僕はタイ語で学んだので通用しないかもしれないですね。でもうまく乗ることはできると思います。街中の風景をボーッと眺めたりして、自分は何をちっぽけなことで悩んでるんだろうとか、いろいろと思うことはありました。楽しかったです。

いい時間を過ごされたんですね。

九条:あとは3週間泊まり込みで車の合宿免許にも参加しました。もちろん一般の方も参加されてて、解散したてだったんでバレたら嫌やなぁと思ってたけど、授業がリモートだったので生徒さんには気付かれませんでした。

それは確かに気を遣うタイミングですね。

九条:実習の時だけ教官が隣で教えてくれるんですが、しばらく経って合宿所にポケットWiFiを借りに行った際、署名欄に名前を書いていると、60代の禿げた教官のおっちゃんに「“コウテイ”は書かんくていいんですか?」って言われまして。

え~!教官にはバレてたんですね!!

九条:僕も最初はうわ~と思いました(笑)。そしたらそのおっちゃんが「俺最初からそうやと思っててん。解散したんやなぁ」と。いろいろ話を聞いてると、「毎年M-1を見ててねぇ。俺好きなのよ、コウテイとランジャタイ」って言われて、「いや、そんな変なネタばっかり好きなおっさんおらんすよ」って思わず返しちゃいました。だけどそこからその方と仲良くなって、おかげで仮免とかも落ちずにスムーズに卒業できました。

コンビ時代はずっとM-1に囚われていて、プレッシャーを感じていました。ピンで活動するようになって表情が優しくなったと言われます。
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Profile

九条ジョー

NSC大阪35期。2013年に結成したお笑いコンビ・コウテイを今年1月に解散し、現在はピンで活動。芸人としてはもちろん、俳優やモデル、作家としても活躍する。最近ではドラマ「だが、情熱はある(日本テレビ)」に出演。自身が運営する公式ファンクラブ「ボクノ終脳室」も要チェック。

公式ファンクラブ: https://www.kujo-jo.com/

Profile

イーグル野村

石川県出身。端正な顔立ちが特徴の<THE モンゴリアンチョップス>の看板スタッフであり、どんな時も身体を張れる貴重な人材。九条ジョーとは2018年に知り合い意気投合。九条がTV番組に出演する際のスタイリングを担当したりグッズ制作に携わったりと、活躍の場を広げている。

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