道頓堀に全長60mの新たなミューラルが誕生!“とんぼりリバーウォーク”の景色が生まれ変わった『DOTONBORI STREET JAM』をレポート!!

太陽の塔や通天閣などと並んで大阪を代表する観光スポット、道頓堀。阪神タイガースの優勝時やサッカーのワールドカップ期間にはスポーツファンも詰めかけるイメージが強いかもしれませんが、スロープを降りた川沿いの遊歩道“とんぼりリバーウォーク”では、遊覧船を眺めながら一休み、なんて過ごし方もできるんです。そんな余白が感じられるエリアのウエストサイド、つまり御堂筋を挟んだアメ村側に、ミューラル(壁画)が新たに誕生!仕掛けたのは大阪のミューラルプロデュースチームのWALL SHAREで、制作はJOE、CASPER、ESPY、Kuni Jimboという日本を代表するグラフィティライターです。『DOTONBORI STREET JAM』と題されたこのイベントでは数日にわたってミューラルが制作され、その最終日にはキッズアートワークショップや、ダンスショーケースが盛り込まれたプログラムも開催。近隣に住むファミリーや、ストリートカルチャー好きの若者、そして当エリアを訪れた観光客など、多様な層が混ざり合うという大阪らしさ全開の1日となりました。MARZELでは、プロデュースチームやアーティスト、サポーターの方々にインタビューを行い、最終日の模様もしっかりとレポート!新たに生まれたミューラルはいつでも自由に鑑賞できるので、ぜひ現地で!!

日本を代表するJOE、CASPER、ESPY、Kuni Jimboという4人のグラフィティライターが描いた、壮大すぎる作品がミューラルに!

去る8月27日から8月30日にかけて行われた『DOTONBORI STREET JAM』。このミューラルアートイベントは、2020年からスタートした「道頓堀アートプロジェクト」の一環で、今回は過去最大規模に!高さ2m、横幅60mにおよぶミューラルを、4日間で描き上げた4名のアーティストを代表して、まずは<CMKG>のCASPERさんに話を聞きました。

“とんぼりリバーウォーク”にミューラルを描くプロジェクトにアメ村を拠点とするJOEさんとCASPERさんが参加されることは、大きな意味があると思います。まずはこのエリアへの思い入れからお聞かせください。

僕らが若い頃は、この川沿いの道自体まだありませんでした。今みたいに整備されるもっと前から大国橋が僕らの溜まり場だったので、思い出がいっぱいありますね。

このあたりがホームなんですね。そうやって拠点にされていた時代から、CASPERさん目線で何か町の変化を感じることはありますか?

観光客が増えたこともあって、確実に整備されていますね。以前のアメ村は、ダンサー、スケーター、バンドマン、パンクス、そしてグラフィティライター……と、あらゆるジャンルの人間が大国橋とか三角公園とかに集まっていたこともあって刺激的でした。だから綺麗になっていることは少し寂しく感じる時もあります。ストリートにいる先輩とか、怖かったですからね(笑)

確かにそれぞれの文化が細分化されているからこそ、クロスオーバーが起こりにくい状況はあるかもしれません。今回描かれたミューラルについて、作品のテーマや、制作過程の印象的なお話があればお聞かせください。

まず構想に関してはJOEさんがスタートです。ミューラルを描くにあたって誰を呼ぶかを話した結果、神奈川のKuni Jimboさんと名古屋のESPYさんに声をかけることにして。彼らはもちろん昔からの仲間やけど、一緒の壁に描くのは初めてでした。トータル5日間くらい時間を共にしたんですが、最初はお互いを探り合いながらスタートし、そこから徐々に団結していくプロセスが面白かったですね。特に最後の2日くらいは団結力も高まってきて、一気に作品が仕上がっていく感覚がありました。

左からKuni Jimboさん、ESPYさん、CASPERさん。日本を代表するグラフィティライターの面々が集結し、共作でミューラルを制作するというのはとても貴重!

とても興味深いです。具体的に何を描くかはどう決まっていったんでしょうか?

1日目にスプレーで下書きしたり、ローラーでペンキを塗ったりといったベースの作業をする中で、アイデアが出て形が決まっていくという感じです。だから初めから何を描くかという絵は見えていない。感覚的には「降りてくる」に近いですね。

4名の共同作品だからこそ、そういった閃きが鍵になったわけですね。最後に、こういったミューラルが街に残っていくということについてCASPERさんの感想をお願いします。

グラフィティも細分化されて、アートの文脈であったり商業的な分野であったり、いろいろ出てきています。今回もいろんな地方の人が大阪に来てくれたし、このあたりだけじゃなくいろんな町を見て回る中で、「<CMKG>の作品が至るところで見られる大阪はやっぱりすごい」って思って帰ってもらえることも嬉しい。ただ1つ言えるのは、このカルチャーの根本的な部分は“グラフィティ”であって、はじめからアートや商業的なところと結びついていたわけではない。だからこれから志す若い世代には、このカルチャーのルーツであったり、ローカルごとのマナーといった部分も同時に伝えていきたいです。

目指すのは継続的なアート体験。WALL SHARE、uni 三菱鉛筆 表現革新振興財団のプロジェクトにかける想い。
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Data

DOTONBORI STREET JAM

主催:WALL SHARE株式会社
特別協賛:一般財団法人 uni 三菱鉛筆 表現革新振興財団
協力:南海電気鉄道株式会社/MARZEL

https://www.wallshare-inc.com/
https://hece-foundation.com/

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