リュックにやぐらを詰め込んで、どこへでも!稀代の盆踊りラバー中西祐紀子さんを突き動かすのは、「盆踊りが好き!」というまっすぐな想い。


コロナでイベントがなかった時期は、近所の公園にやぐらを立てて、友達と集まって勝手に盆踊りしてました。

盆踊りが好きって言うだけなのと、『毎日どこかがダンスホール』というキャッチフレーズをつけてロゴやTシャツにしてアピールするのとでは、ぜんぜん伝わり方、受け止め方が変わってきますね。

そうなんですよ。実際、『毎日どこかがダンスホール』を始めてから、友達も増えました。このTシャツ、もともと毎年友達に売ってたんです、「今年の夏も欲しい人~!」とかって。それをBASEでも受注生産みたいな感じで売り始めて、X(旧Twitter)で告知したら、知らない人が買ってくれたんですよ。愛媛の人だったんですけど、それが縁で、愛媛まで会いに行って。

愛媛まで会いに行ったんですか?

行きました。全然知らない人でしたけど(笑)

X(旧Twitter)を通じてTシャツを買ってくれた、愛媛県の知らない人のところまで!

このTシャツをデザインしてくれたのが、演劇系のチラシを作ってるデザイナーさんなんです。その愛媛の人も演劇好きで、共通点がありそうだなと思って会いに行きました。

その方は、もちろん盆踊りも好き?

いえ、それが盆踊りが好きじゃない人なんです。でも、愛媛で盆踊り系のイベントがあって、それに着ていく衣装にちょうどいいからって買ってくれたみたいです。

盆踊り好きじゃない人とつながったっていうのが面白いですね(笑)。盆踊り好きさんの間ではどうなんですか?

大阪で着てくれてる人はだいたい知り合いなんですけど、新潟とか千葉のまだお会いしたことない方が買ってくれたり。友達も含めると、宮城、岩手、新潟、関東、近畿、愛媛に買ってくれてる方がいます。東海地方でも流行ってるというか、着てくれてる人が増えてるみたいで。

東海地方も盆踊りが熱いんですか?

愛知県にも盆踊り好きがいっぱいいて、自主開催してる盆踊り大会みたいなのもあるんです。そこに一度だけ行ったことがあるんですけど、Tシャツ着てくれてる人がいて。「作った者です!」とか話しかけて、友達が増えました(笑)

盆踊り好きさんが各地にいるんですね。ポータブルやぐらを作ったのは、どのタイミングなんですか?

やぐらを作ったのはちょっと後、2019年ぐらいなんですけど。盆踊りに行くだけだと、夏しかできないじゃないですか。毎日っていうからには毎日できるようにしたいっていうのがあって。友達が『流しのこたつ』ってモバイルこたつを持ち運んでいろんなところに場をつくる活動をしていて、それを見たときに、私も持ち運べる何かがあったら、いろんなところでできるんちゃう?って思ったんです。

『流しのこたつ』がヒントだったんですね!

やぐらを作ってくれた家具職人さんが、『流しのこたつ』の人なんですよ。私もこんなん欲しいんやけど、こたつのやぐらバージョンできへんかな?って頼んで。キャッチフレーズを体現するためと、友達の影響でやぐらを始めました。

『毎日どこかがダンスホール』を叶えるために。

そうなんです。やぐらを持ち運べば、いろんなところでいつでもできるので。

パーツを分解すれば、リュックにおさまるポータブルやぐら。土台はカメラの三脚で、高さの調整も自在。

ちなみに、今までどんなところに出張しました?

3月にはここ(※β本町橋)のイベント「踊る屋台パーティーin大阪」でもやりましたし、友達の家でバーベキューするときに踊ったり、ビルの屋上とか、美容院とか。あと、桃谷に<Oooze>って友達のお店があるんですけど、そこの周年イベントでは毎年盆踊りさせてもらってます。

どこでもできるんですね。

ほんとに、真ん中にやぐらを建てて、回れるスペースがあれば大丈夫です。

やぐらを担いでイベントに盆踊りをお届けするって、なかなかない活動ですよね。

イベントとかに呼んでもらったときは、踊る楽しみを知ってほしい!っていう気持ちです。みんなが楽しいってなって、「また盆踊り行ってみます!」って言ってくれたときはやった!ってなります。

踊る楽しさを知ってもらうことが、モチベーションになってると。

そうですね。でも、コロナでイベントがなかった時期は、近所の公園にやぐらを建てて、友達と勝手に集まって盆踊りしてました。友達家族が輪投げとか当てものを作ってきてくれたり、コーヒー屋台とか出したりして、手づくり縁日みたいな感じで。

楽しそう!開催を待たなくても、自分たちで盆踊りを作ることができるんですね。でもたしかに2020年から2年くらいは、どこも盆踊りやってなかったですよね。

なかったですね。でもだんだんコロナがマシになってイベントが増えてきたら面白がってくれる人が増えて、また盆踊りが開催されるようになった時にはぜひ行ってほしいなって、勝手に布教活動みたいな気持ちでやってました。

体育の時間めっちゃ嫌いだったんですけど、盆踊りを踊って初めて、体を動かすのが楽しいって思って。
1234
Profile

中西 祐紀子(なかにし ゆきこ)

大阪府寝屋川市出身。2012年に盆踊りにハマり、各地の盆踊りを行脚。盆踊りの楽しさを伝えるべく2018年より『毎日どこかがダンスホール』の活動をスタート、ポータブルやぐらを担いで、さまざまなイベントで出張盆踊りを開催。「ひと夏最高25夜」を踊った盆踊りマニアとしてテレビの密着取材を受けたことも。今夏もさまざまな盆踊り会場に足を運ぶほか、イベント出展も多数予定。詳細はInstagramから。

CATEGORY
MONTHLY
RANKING
MONTHLY RANKING

MARZELでは関西の様々な情報や
プレスリリースを受け付けています。
情報のご提供はこちら

TWITTER
FACEBOOK
LINE