ヤンキーたちのアツすぎる青春を描いた人気漫画『OUT』が、品川ヒロシ監督によって実写映画化!出演する倉悠貴さん、水上恒司さんに、作品への想いや見どころ&大阪にまつわるエピソードをインタビュー!


(この作品の見どころは?) 身も心も削りながら撮ったアクショシーンですかね。(倉) 観終わって「あいつらアホだったなあ、俺はちゃんと生きよう」って思ってもらえたら。(水上)

では、撮影が終わって、完成した作品を実際にご覧になって、いかがでしたか?

:ワイヤーとかCGとか撮影中はどうなるのかわからない部分もあったので、完成した作品を見て、品川さんの編集力はやっぱりすごいなと思いました。上映時間2時間9分って僕だったらちょっと身構えてしまうんですけど、でも本当に長さを感じない、飽きない作品になっていて。ヤンキー映画で見たいシーンというのがしっかり作られてますし、音楽が入るタイミングだったりとか、間とかも現場の芝居とは編集で変わってたりするので、本当に品川監督は、いまお客さまが求めているものをわかっていらっしゃって、すごく賢いなって感じました。

水上:賢い?

:違う違う、言葉まちがえた(笑)!クレバーだなって。熱量がありつつも、冷静というか。

水上さんはご覧になっていかがですか?

水上:面白かったです。作る側の人間が面白いという感想を持つことが興行につながるかはまた別のお話ではあるんですけど、でも純粋に嬉しかったですね、自分が面白いって思える作品になったことが。
撮影中、アクションコーディネーターの冨田稔さんが「アクションの中に痛みを加えたい」と仰っていたんです。ただダンスのようにアクションをやるのではなく、なぜ俺たちは拳を握るのか、なぜ殴るのか、なぜ殴られてもまた立ち上がるのか、そこがちゃんと描かれていたからこそ、見応えのあるアクションシーンになったんじゃないかなと思います。僕自身は、実はそれほどアクションは好きではないんですが、それでも最後まで面白いと感じられたのは、そういう部分があったからかなと思います。

『OUT』 11月17日(金)全国劇場公開 配給:KADOKAWA ©2023『OUT』製作委員会

あの壮絶なアクションシーンにはそんな演出があったんですね。

:演出っていうか、アクションという芝居を教えてもらっている感覚に近かったですね。台詞にしても、どういう感情だからこういう台詞になるっていうストーリーがあるわけで、それと同じように、そのアクションの背景にあるストーリーを理解した上で、動きを丁寧に撮っていった感じですね。

動作ひとつにしても、なぜそうなるのかを踏まえた上でのアクションなんですね。品川監督は、どういった演出をされる方でしたか?

:品川さんは、一人ひとりの魅力を引き出すのがすごく上手な方だなと感じました。登場人物全員すごくキャラが立ってるんですけど、そこは品川さんが繊細に引き出してくださったのかなと思います。

水上:僕は、基本的には自由にやってみろって言われている気がしていたので、自分の思う要を思い切り演じることができました。それが品川さんの中で「俺の思う要はこうだったけど、水上がそうするならまあいいか」だったのか、「まさに俺の思う要はそれだ!」だったのかはわからないですけど、僕自身は、僕の思う要を存分に提示することができたなと思ってます。
品川さんの意図は品川さんでないとわからないですけど、それぞれの役を演じる役者たちの個性みたいなものをある程度野放しにしてくれたからこそ、みんなが自分の思う役を提示できて、結果として全員のキャラが立っているのかなと思います。

『OUT』 11月17日(金)全国劇場公開 配給:KADOKAWA ©2023『OUT』製作委員会

あまり細かく、こう演じてほしいみたいなことではなく?

水上:もちろん、そういうときもありますよ。ただそれが逐一ではなかった。

:そうですね、けっこう役者に委ねてくれる感じはありましたね。

では、お2人の思う『OUT』の見どころを、教えていただけますでしょうか。

:この映画はいろいろな側面があって、ザ・エンタメ作品だけど人間ドラマでもあって、コメディの要素も入ってるし、ある意味では焼肉映画でもあるし。その中で注目して観ていただきたいのは、やっぱり身も心も削りながら撮ったアクショシーンですかね。
監督自身が総合格闘技をやっていることもあって、いろいろな戦闘スタイルが登場するんです。ボクシングとかキックとか、木刀持ってたり、アクロバティックな技もあるし、柔術っぽいのとか。だから、アクションが好きな方でも、すごいことやってるじゃんって思ってもらえるような見どころになっていると思います。
僕らも正直本当に大変だったので、疲弊してボロボロになったリアルな泥臭さも感じてもらえると思いますし、ぜひアクションシーンには注目していただきたいなと思います。

『OUT』 11月17日(金)全国劇場公開 配給:KADOKAWA ©2023『OUT』製作委員会

水上さんはいかがですか?

水上:アホな映画です。見栄はって、メンツだのなんだの言って、すぐ手を出して喧嘩して、本当にアホなやつらばっかりなんですよ。でも、いろいろなことに縛られながら生きているこの現代社会の大人たちから見ると、その姿ってうらやましく見えるんじゃないかなと思うんです。それぐらい、彼らには縛られるものがない。もちろん彼らの中にもルールはあるんですけど、見栄だのメンツだのだけで立っていられる彼らのアホさというか、その姿はすごく眩しく映ると思います。
メッセージ性というよりも、観終わったあとに爽快な気分になって、「あいつらアホだったなあ、俺はちゃんと生きよう」って思ってもらえたらいいですね。あと、この映画を観てヤンチャな若者が調子に乗らないことを願います。

:乗っちゃうんじゃない?この映画観たら、みんな肩で風切って歩いちゃうよ。

水上:そこはもう、主演の倉くんの責任ってことで。

(大阪で好きな場所は?) 僕の高校時代は学校っていうより、アメ村で育ったみたいなところがあるんで。(倉) この前やっと初めて通天閣に行ったんですけど、雨ザーザー降りでした。(水上)
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Profile

倉 悠貴

1999年12月19日生まれ。大阪府出身。

学生時代に地元の大阪でスカウトされ、その年のドラマで俳優デビュー。『夏、至るころ』(20)『うみべの女の子』(21)『窓辺にて』(22)など出演作多数。NHK連続テレビ小説「おちょやん」(21)では主人公の弟役を演じ、大きな話題を呼んだ。2023年は、ドラマ「犬と屑」(23)では地上波ドラマ単独初出演を果たし、映画『禁じられた遊び』『こいびとのみつけかた』が公開中。

Profile

水上 恒司

1999年5月12日生まれ。福岡県出身。

2018年、ドラマ「中学聖日記」で俳優デビュー。主な出演作は、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(21)、「うちの娘は、彼氏が出来ない!!」(21)、「管理官キング」(22)、「真夏のシンデレラ」(23)、映画『望み』(20)、『そして、バトンは渡された』(21)、『死刑にいたる病』(22)など他多数出演。2022年9月より水上恒司として活動開始。2023年後期NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に村山愛助役で出演。

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