ダンス演劇舞台、アパレルブランド、間借りカレー屋…。クセになる世界観で多くの人を魅了する謎の集団、<四畳半帝国>とは!?主宰の松田拳翔さんに、その全貌を聞いてきました!
SNSフォロワー1.4万人のアパレルブランド、演劇的な演出をミックスさせたダンスの舞台公演、ダンス映像作品コンテスト『Legend Tokyo CHRONICLE』や門真国際映画祭でファイナリストに選出された映像作品など。多彩な活動でその世界観に触れた人々を魅了し、受け手を作り手の一員へと引き込む求心力すら持つ<四畳半帝国>とは!?主宰する松田拳翔さんへインタビューを実施!獣医師免許を持ちながら、29歳の時の貯金残高は700円…。「好きは必ず誰かに届く」と自分の感性を盲信できるのは、自信か、はたまた狂気なのか。「座して半畳、寝て一畳、天下取っても四畳半」という<四畳半帝国>のネーミングに込められた想いを汲み取れば、過去の経歴に関係なく、やりたいことを実現しながら、「今の生活が続けば幸せ」と思える日々が待っているかも。
自分の好きを貫けばどっかの誰かに刺さる。
あの…ずっと気になっていて。さっきから撮影のとき、ずっと同じ方角を向いてポージングされてますよね?
すみません。いま、首痛めていて、左しか向けないんですよ。友達とダンスの練習中にやっちゃいました。
首痛めたって、どれだけハードな振り付けなんですか!?
いや、練習中にふざけてでんぐり返ししてしまったのが原因で、、あ、シラフです。
むしろ、酔っ払ってくれてた方が安心感あるんですけど(笑)
(笑)(笑)。「あいつ急に何やってんねん」みたいに思われるのが好きで。自分はボケのつもりでやっていることが、相手には伝わっていないことも多くてよくスベってるんですけどね(笑)
シュールな笑いの取り方ですね。
僕、大学は獣医学部に進学して、獣医師免許も取ったので、しばらく会ってない人からは獣医になったか会社員してると思われてるはずなんですよ。そんな奴が急にアパレルブランドを立ち上げたり、ダンスの舞台を作り出したりして。本気でやればやるほど、「あいつ何やってんねん」って思われるのもなんか嬉しくて。自分の面白いと思うもの・コトを試してみたい。その上で周りのリアクションも見てみたい…。自分の人生を実験台にしてるみたいな感覚ですね(笑)
想像を現実にしないと気が済まないタイプの変態ですね!ダンス、舞台、映像制作、アパレルブランドなど多岐に渡り活動されていますが、過去の経歴は?
過去の経歴…、あんまり現在に繋がらないんですけど、一応聞きますか?
では、一旦保留で(笑)。 そうなるとすべて独学で?
本当は学んでから始めるのもすごく大切だと思うんですけど。あえてあまり勉強せずに、まずはやってみるスタンスを大切にしてます。実は僕、結構頭が固くて、ルールや方法を知ると頭でっかちになって発想が凝り固まっちゃうタイプなんです。だから、何事もまずはチャレンジしてみて、壁にぶつかって困ってから足りない部分を慌てて勉強していますね。
でも、実は学ぶ前に行動する方がしんどい説、ありそうですね。
確かに。去年、自身初の舞台公演をしたんですけど、「そもそも舞台ってどうやって作るんだ?」「予算がねえ…」「コロナで中止になるかも?」とか不安が募り過ぎて…廃人みたいになってる時期もありました(笑)。でも、過程にマイナスの感情があっても、ゴールにプラスの感情が待っていると言い聞かせると、意外とどうにかなるんですよね。これが例えば、嫌々やっていることだと、過程がマイナスで、ゴールもゼロの状態に戻るだけっていうのが自分的には辛いですね。あと、周りに優しくて優秀な友人や先輩・後輩がたくさんいて、困っているとみんなが手を差し伸べてくれます(笑)
自分の表現というか、拳翔さんにとっての挑戦が失敗する怖さはなかったんですか?
根がビビりなんでめちゃくちゃありました!でも、<四畳半帝国>のアパレルの展開が、「自分の好きを貫けばどっかの誰かに刺さる」と思えるきっかけになりました。一番始めに販売したものは<四畳半帝国>のロゴTシャツだったんですけど、ちなみにコレどう思います?
…クセがすごい。
ですよね(笑)僕もそう思います。自分はめっちゃ気に入っているんですけど、こんなクセ強めのロゴ見たことないし、最初は作りながらも「自分以外にも欲しい人いるんかな?」とか思ってました。3年前、当時の流行でいうと、昔のアニメに出てきそうな女の子のイラストとかニューレトロなデザインがウケていたし。でも、僕は心から良いモノだと思っていたし、とりあえずオンラインで販売してみたら、日本各地でちょこちょこ買ってくれる人がいたんですよ!
売れないと思っていたのに、意外と売れたと。
今の時代って、なんとなく「バズらないと!」みたいな空気を感じていて。それって大衆にウケるってことだと思っていたんですけど、それだけじゃないんだと感じました。オンラインが普及したことで、受け手もニッチなモノやカルチャーを見つけられるようになったし、今までなら届くことがなかった人にまで届けられるようになったんだと。この体験から、大衆をターゲットにウケやトレンドを意識するより、「自分の好きなものを貫くことが大事なんだ」と思えるようになりました。今でも何かを作る時は、自分が本当に良いと思っているかと、それをどうやって人に届けるかを大切にしています。
松田 拳翔
1991年生まれ。三重県出身。アパレルブランドの立ち上げ、ダンスを起点とした舞台や映像作品など、マルチに活動する謎の集団<四畳半帝国>の主宰。「座して半畳、寝て一畳、天下取っても四畳半」のスタンスに込められた想いや、クセになる世界観で多くの人を魅了し、共犯者を拡大中。しかし、未だ謎は多く、メンバーの人数も不明。獣医師免許や元カレー屋など意外な一面も隠し持つ。
https://www.45tatamiempire.net
ダンス映像作品:Youtube
活動全般:Instagram@4.5tatami_empire
アパレルブランド:Instagram@4.5tatami_empire_store/