アメリカ村に立つ人型街路灯の歴史が塗り変わる。「アートで街にエナジーを!」を合言葉に、5人のアーティストたちが挑んだプロジェクト『Red Bull Reignition』に密着。
三角公園から始まったいろんな出会い。私の思い出の場所に作品が残せることは、本当にアツい。| IBU

今回『Red Bull Reignition』への参加が決まった時の率直な感想を聞かせてください!
声をかけてもらった時は、もう即答でした!細かな日程も確認してなかったですが、やりたい気持ちがいっぱいで(笑)。とにかくすごく嬉しかったです。
IBUさん自身、アメリカ村にはどんな思い出がありますか?
初めて来たのは中学生の頃でした。実家が豊中で、親からは「アメ村は中学生になってから!まだまだ早いから、それまでは梅田を越えたらアカンで」って言われてたんですよ。それが解禁されて中学生になってからは、古着屋やアメリカントイのお店によく通ってましたね。三角公園には今でもよく集まってるし、スケーターの友だちができたり、ここからクラブに流れて知り合いがたくさん増えたり、私にとってはいろんな出会いが始まった場所。しかも今回担当させていただいた街路灯が三角公園にあるので、昔から遊んでた場所に残せるのは本当にアツいことだと思ってます。

昔から馴染みのある場所の、景色の一部になるわけですもんね。打ち合わせ時のテンションの上がり方も、改めて納得です(笑)。IBUさん的にもアツい場所に残すことになる作品ですが、今回はどんなテーマで描かれたんですか?
作品テーマはギリギリまでどうしようかなと考えてました。アメ村はスケーターやグラフィティアーティストの方々も多いですし、私自身もクラブやライブに行って遊んでいたので、最終的にはそんな要素を全部入れたいなと思ったんです。チェッカーフラッグはカルチャー的にも好きな柄で、ここも前日まで悩んだ末に決めたもの。真ん中の目立つ部分には、背中に悪魔、前に天使という自分のキャラを描かせてもらいました。


IBUさんらしい可愛さとキャラの強さが共存した素敵な作品だと思います。ちなみに緑茶ハイの缶も描かれてますが、あれはどんな意図で?
三角公園で遊んでる時にいつも飲んでるのが、緑茶ハイなんです(笑)。しかも街路灯の目の前にあるファミマで買ってるので、これはもう描くしかないなと思って。

三角公園でのリアル愛飲ドリンク!そりゃ、描かないとですね(笑)。そんな現在進行形で思い出を育んでる場所でのライブペインティングはいかがでしたか?
以前3m×3mの大きなキャンバスでライブペインティングもしたので余裕やと思ってたんですが、初日は焦りっぱなしでした。終わらなかったらどうしようって。でも、今はタトゥーアーティストとしても活動してるので、アウトラインを描き始めたら一気に乗ってきて無事に完成できてよかったです。

2日目はIBUさんの友だちのMIKITYさんがDJとしても協力してくれましたし、その影響もあったんじゃないですか?
本当にそれもありますね!私のことをよく知ってるから好きそうなセットリストを考えてくれてて、馴染み深いロックな音のおかげで気分もさらに上がりました。それに友だちや家族も来てくれたから、安心感もありましたね。パパは「お前、終われるんか?」って、めっちゃ圧かけてきましたけど(笑)
いろんな激励があったってことですね(笑)。では最後に、前回の『Red Bull Ignition』に参加されたアーティストはこの10数年の間でさらに活躍の場を広げてる方々が多いですが、IBUさんとしての今後の目標やチャレンジしたいことを聞かせてもらえれば!
今回参加されてる方々もそうですし、大先輩のアーティストさんたちと同じステージで街路灯に作品を残せたことは本当に光栄です。しかも、三角公園という場所に!だから、もっと有名になってお世話になった方々に、「あの時にIBUを推してよかった!」と思われる存在になっていきたいです。昔から願いは叶えてきたタイプで、高校生の頃から出たいと思ってたフェス『SATANIC』では、ライブペインティングなどで参加させてもらうこともできました。次は、ハイスタと一緒に何かしたい!それが来年の目標でもありますね。

真辺 良