2月23日から『ビームス 神戸』でアートショウ“DIVINE ASCENSION”がスタート。SARASA YANAGIさんが今描く、絵とタトゥーを横断しながら辿り着いた表現。
やるからには本気精神。<BEAMS T>さんと何度も調整したアイテムも、シルクスクリーンのライブプリントも、全てがこだわりの結晶です。
今回のアートショウ“DIVINE ASCENSION”はSARASAさんの作品もさることながら、<BEAMS T>とコラボした7つのアイテムも発売されるんですよね。
SARASA:私個人ではできないアイテムばかりで、全部こだわって作らせてもらえました。ルックの撮影はフォトグラファーの池野詩織さんです。上京してすぐの頃、詩織さんが連載企画を持ってた雑誌で駆け出しの私を撮影してもらったことがあったので、今回はぜひ再び!と思ってお願いしました。
佐藤:アイテムとしては、ダメージ加工のスウェットやタイダイ染めのカットソー、オリジナルキャップなど、僕ら<BEAMS T>がSARASAさんの表現に介在させてもらうことで、より良いアウトプットができたなと。ルックの写真も、最高です。
こだわりが詰まってますね。全部おすすめだとは思うんですが、中でもお気に入りのものはありますか?
SARASA:私はキャップですね。このデザインは、旅に出るために必要な切符やチケットをイメージしてるんです。カタチにもすごくこだわってもらったので、ランニングや日差しの強い日にはピッタリだと思います。私も走ることが大好きで、朝や夜、仕事の合間に突然走りに行くこともあるので(笑)、愛用したいですね。
佐藤:あえて推すとすれば、スカーフですかね。実寸サイズの原画をSARASAさんが直接持って来てくれたんですが、見た時は衝撃でした。これはヤバいなと。
SARASA:原画をスキャンするのも大変でしたよね…。
佐藤:これくらいのサイズになると一発ではスキャンできないので、4等分とかにすることになるんですが、大変すぎて社内のデザイナーが泣いてました(笑)
そんな苦労があったからこそ、SARASAさんの描いた繊細な絵とカラーが表現できたんですよね。でも、本当に細かいし、インパクトも抜群。
SARASA:このスカーフは、私もすごく葛藤しながら描いた作品なんです。<BEAMS T>さんからこのような良い機会をいただけたので、やるからには納得のいく絵を描きたいけど、頭の中にある模様や構図を実寸に合わせて表現することに苦労しました。12星座と太陽、月、火、水、四季を陣のように表現してるんですが、これを描く前に木曽駒ヶ岳に登っていたので、鎖場や自然の険しさ優美さといったものも落とし込んでいます。
佐藤:SARASAさんの思い描いてた模様や構図、それに青の美しい色みは、マジで見入ってしまいますよ。
昨年夏にSARASAさんとはTシャツを作られてますが、今回新たに協働することで佐藤さんが感じたことは何かありましたか?制作でのエピソードなどがあれば、聞かせてもらえればと。
佐藤:SARASAさんは制作に対する向き合い方が、すごく律儀というか真面目で真っすぐ。僕らとの制作のキャッチボールも毎回真剣だから、「これはいいものができる」っていう予感しかなかったですね。
SARASA:やるからには本気精神です(笑)
佐藤:まさにその通りで、僕らも当然本気で取り組めましたし、100%の気持ちで楽しくできたなと。
SARASA:何度も修正や調整をお願いしてしまって…。
その本気のやりとりが、全てのアイテムのクオリティにつながってるわけですもんね。アートショウに集まるお客さんたちにも伝わると思います!初日となる2月23日(木・祝)には、シルクスクリーンのライブプリントもあると聞きました。
SARASA:オリジナルデザインのお札を祀るんですが、アイテムを購入いただいたお客さんにはそのお札をシルクスクリーンプリントにして数量限定でお渡しするつもりです。作品を参拝しに来ていただくような感覚になればなと。
佐藤:シブいですね。ご利益もありそう。
SARASA:そう思ってもらえて、自宅に祀ってくださればうれしいです。お札には「行雲流水」と書いてるんですが、流れに身を任せて生きていくことを意味する中国の言葉。今の時代にもフィットする言葉だなと思ってます。
そんな演出もニクい限りですが、SARASAさんの作品やアイテムから見て感じとれるものがたくさんありそうですし、「港町神戸に開かれた聖なる領域」と綴られた言葉の通り、『ビームス 神戸』がさらにエネルギーやパワーのあふれる場所になりそうですね。では最後に、今回のアートショウ“DIVINE ASCENSION”の開催に向けた想いを聞かせてください!
SARASA:<BEAMS T>の佐藤さんやプレスの秦さん、アイテムのルックを撮影してくれたフォトグラファーの池野詩織さん、モデルの2人をはじめ、 “DIVINE ASCENSION”は本当にたくさんの人のおかげで成り立ってます。これまでの個展もいろんな人に助けられてきましたが、これほどたくさんの人を交えての大きな展示は初めてですし、ひとりの力では実現できないものが実現に近づいてる今、私自身がいちばん楽しみにしてます。今の私を最大限に表現した作品が揃うので、多くの人に見てもらえればうれしいです!!
SARASA YANAGI ART SHOW “DIVINE ASCENSION”
日程: 2023年2月23日(木・祝)~3月5日(日)
場所: ビームス 神戸(兵庫県神戸市中央区三宮町1-4-3 クレフィ三宮 B1F & 1F)
時間: 11:00〜20:00
定休日: 不定休
アートショウ初日の2月23日(木・祝)には、シルクスクリーンのライブプリントあり(先着順で数量限定)
https://www.beams.co.jp/beamst/
Instagram:@beams_t
SARASA YANAGI
東京を拠点に活動しているアーティスト、彫師。女性やお花などのモチーフを軸に、アジアの文化や風土、伝統工藝などからインスパイアされた作品を多く手掛けている。サイケデリックな画風が特徴的で、展示や壁画など多岐にわたり活動、暇あれば趣味の登山を通じて感じたことや旅の思い出を綴った日記帳を肥やすことに没頭中。タトゥー業界だけでなく、アートやファッション界隈からも注目されている若きアーティストのひとり。東京の何処か、知る人ぞ知る秘峡にて日夜制作活動中。