2月23日から『ビームス 神戸』でアートショウ“DIVINE ASCENSION”がスタート。SARASA YANAGIさんが今描く、絵とタトゥーを横断しながら辿り着いた表現。


絵とタトゥー、どっちもあるから、自分の表現が常に影響し合ってるんです。

なぜ東京に出ようと思ったんですか?

上京したのは、さらなる武者修行が目的ですね。東京は日本の首都ですし、海外でも活動するという目標の前に、もっといろんな部分を東京で磨きたいと思って。最先端を肌で感じたくて2018年に上京しました。

上京後はどのような活動を?

まずは自宅で絵とタトゥーの活動をしてましたが、自分の中で一つの転機になったのは、目黒のタトゥースタジオ『THE PARLOUR』に3年間所属できたことでした。技術的な向上はもちろん、タトゥーにおけるいろんな学びを得ることができたんです。

SARASAさんが彫ったタトゥーの作品。モノトーンの陰影が美しく、サイケデリックな色みと構図も印象的です。

例えば?

東京特有のいろんな人がいる中でのタトゥーの在り方やシーンを体感できたことは、私にとってすごく貴重な経験になりました。

タトゥーの多様性、共存することへのさまざまな考え方が学べたと。

そうですね。私自身、タトゥーを彫る時は一生ものを残すという気持ちで向き合ってますが、海外ではタトゥー自体がもっとカジュアルなものとして認識されてるように思います。その気持ちは大切にしながら、日本特有のタトゥーや刺青に対する価値観の変化をこれからも感じ続けたいです。

先ほど海外でも活動するのが目標と言ってましたし、日本を出ることでまた新たな価値観などがプラスされて、SARASAさんのタトゥーや絵に生きてきそうですね。

ゆくゆくはそうなればと思ってます。イタリアやパリなどの歴史ある街でも活動してみたいですし、タトゥーシーンの本場であるアメリカでも仕事をしてみたい。でも、今の私の軸にあるのは日本。素晴らしい場所やものがいっぱいあって、まだまだ知らないこともたくさんですが、私のタトゥーや絵を通じて、さらなる日本の良さに興味を持つきっかけになればうれしいです。

確かに、SARASAさんの作風は日本の自然を感じるものだったり、描いてる女性もどこか大正ロマンの香りを感じます。

昔から描くモチーフはあまり変わってなくて、女性と花や樹木などの自然ばかり描いてるんです。本格的に女性を描き始めた頃は中原淳一さんや竹久夢二さんに凝ってて、私の中では美しい女性を描ける人ってかっこいいと思って。

女性で言えば、瞳や髪、肩がすごく特徴的ですよね。瞳の奥に何かを感じる気配がありますし、髪の毛や肩のラインに女性らしい美しさを感じます。

瞳や髪はよく特徴的だと言われますし、肩から背中にかけてのラインはこだわりポイントでもありますね。

そして、そこに自然の要素が調和して、SARASAさんの世界観がより強く表現されてます。

旅や制作活動、タトゥーのゲストワークなどを通して、育ってきた環境や日本の文化をより好きになりました。都会での日々の生活から少し離れ、自然の中で過ごす時間も大切にしてるので、それらが作品にとってもいいスパイスになってると思います。

サイケデリックな画風や色合い、独特な構図…、全てに生命力を感じるのもそうした由縁がありそうですね。ちなみに作品のアイデアなどはどうやって着想してるんですか?

日記帳と手作りのパレットをいつも持ち歩いてるので、東京にいても旅に出てても常にどこかでスケッチを描いてます。もう手癖みたいな感じですね。スタジオにこもってアイデアを練るよりも外に出て考えることが多くて、人が集まってるような雑多な場所だと、無性に描きたくなるんです。

SARASAさんが常に持ち歩いてる日記帳。ラフ画というより、作品と思えるくらい細かく描いてるのに驚きです。旅先では風景画を描くことが多く、日常では自分が理想とする間取りなどを考えて描くのが好きだとか。

その方が逆に集中できると。

賑わいを感じてる瞬間なんかは、自分の世界に入りやすいです。描いてるものにもきっとその空気感が残るので。

それもSARASAさんならではのスタイルですね。絵を描く、タトゥーを彫るという2つの活動を続けてるわけですが、両輪があることの必然性について思うことは?

どっちもあるからこそ相互効果で作品の制作意欲を掻き立てられます。絵を描くモードの自分がいて、それがタトゥーを彫る時にも生きてるし、その逆もある。展示の時などはタトゥーを彫らせてもらうペースは落ちますが、基本的には描いて彫ってを繰り返す日々。自分の表現が常に影響し合ってる状況やバランスを、おばあちゃんになるまで続けられたらすごく幸せですね。

今描きたいものを楽しんで表現する、それがアートショウ“DIVINE ASCENSION”で大切にしたこと。作品にも空間にも、今の私が具現化されてると思います。
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Profile

SARASA YANAGI

東京を拠点に活動しているアーティスト、彫師。女性やお花などのモチーフを軸に、アジアの文化や風土、伝統工藝などからインスパイアされた作品を多く手掛けている。サイケデリックな画風が特徴的で、展示や壁画など多岐にわたり活動、暇あれば趣味の登山を通じて感じたことや旅の思い出を綴った日記帳を肥やすことに没頭中。タトゥー業界だけでなく、アートやファッション界隈からも注目されている若きアーティストのひとり。東京の何処か、知る人ぞ知る秘峡にて日夜制作活動中。

https://sarasayanagi.shop/

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