令和に舞い降りた昭和の天使、文坂なの。高いプロデュース能力で切り拓き突き進む、終わりなきアイドルという道。
「文坂なの」の一番のファンは私。いつか文坂なのを、恵比寿の『LIQUIDROOM』でワンマンライブのステージに立たせるのが目標です。
フリーランスのセルフプロデュースという形でやって来られて、大変だなと思うことはありますか?
あるにはあるんですけど、こだわりが強すぎて、人には任せられないなって思います。きっと口出ししたくなっちゃうので。でも、衣装とか物販のグッズとかで荷物が重くて移動が大変なので、荷物を持ってくれる人がいたら…とはちょっと思います。
物理的な大変さなんですね(笑)。他の人に任せられないというのは、やっぱり文坂なのの正解は、ご自身の中にあるからですか?
そうですね。演者だけどプロデューサー目線みたいな感じというか。文坂なのの一番のファンは自分だと思ってるので、文坂なのを良く見せるにはどうしたらいいかなって考えます。プロデューサーでもあるし、ファンでもあるから、自分の推してる子がどういう活動したら嬉しいのかなっていうのはいつも意識してます。
でもセルフプロデュースって本当に1人何役もですよね。
メールの返事も自分でしますし、打ち合わせも自分で行きます。自分が主催のイベントなら、会場を抑えたり出演者をブッキングしたり。
なんでもできてしまうのがすごいと思います。文坂さんは、お仕事される上で、心がけていることはありますか?
とにかく、丁寧に対応します。どんなに失礼なことを言われても、丁寧に。1人なので、悪く言うと、なめられちゃうんです。悔しいなって思うこともあります。
すごい、大人ですね…。例えば楽曲がリリースされるときは、ラジオ局とかに営業に行かれたりとかはされるんですか?
どうやったらCDショップとかで扱ってもらえるかわからなかったので、いろんな人に聞いて、ご挨拶に行ったりしました。『愛わずらい』の次のシングル『アステリズム』を2021年の8月にリリースしたんですけど、この曲が初めてタワレコさんに置いてもらえたんです。それまではずっと手売りだけだったので、初めて流通したCDですね。その次のシングルはタワレコさんとヴィレバンさんに置いてもらえるようになって、昨年出した『ハイファイ・スタイル』っていうEPは全国流通になりました。
流通させるには、どういう手順を踏まなくちゃいけないんですか?
私もわからなかったんです。インストアライブとかやってみたかったんですけど、誰にお願いしていいのかもわからなくて。でも『アステリズム』を作ってくださったAvec Avecさんの会社の方が、すごくいい曲だから流通させたほうがいいですよって、ウルトラ・ヴァイヴさんというレコード会社とつないでくださって、それで流通させてもらえるようになりました。
いい曲だからって、つないでくださる方がいらっしゃったんですね。
そうなんです。私は本当にまわりの方に恵まれすぎてると思います。
ここから先、将来的に、文坂なのはどうなりたいみたいなのってありますか?
難しいですね、うーん、どうなんだろう。アイドルってやりたいと思ったら私みたいになれちゃうし、ゴールが自分的にはまだ見つかってないかもしれない。これをやったらもうやり切ったなと思えるゴールっていうのが、7年続けてきたけどまだ見つからなくて。
そうですね、よく考えたらアイドルのゴールってどこなんでしょうね。
そうなんです、私は本当にセルフだから、いつまでもできちゃうんです。もちろんファンの方がいないと活動できないんですけど、でも続けようと思えば、自分でお金を出して制作もできるし、続けられるんですよ。だからその辺はちょっと難しいなあと思います。
じゃあ、目標に掲げていることとかはありますか?
ずっと目標にしてるのは、東京の『LIQUIDROOM』でワンマンライブをすること。多分キャパが1,000人くらいなのかな。1,000人はまだちょっと力不足なので、いつかあそこに立てるようになるために、もっと力を付けていきたいです。良い曲を歌ってるので、もっともっといろんな人に聞いてもらえる機会を増やしたいと思ってます。
プロデューサーとしては、文坂なのを『LIQUIDROOM』に立たせるために、戦略を立てないといけないですね。
そうですね。そこは意外と、いろいろ考えてます。
最後に、6月にリリースされた5枚目のシングル『C級noロマンティック』の聞きどころを教えてください。
この曲も佐々木喫茶さんに作っていただいたんですけど、本当に昭和のアニメのオープニングなんです。懐かしい感じの曲になってます。カップリングがイブニングシネマの原田夏樹さんに作ってもらった『ため息さえも』という曲で、これは既に先行で配信されてるんですけど、こっちはアニメのエンディングみたいな雰囲気。どちらもすごくいい曲なので、ぜひ聴いてほしいです。
<文坂なのさんのお気に入りのスポット>
平日の中崎町
ひとりでふらっと出かけて、カフェを巡ったり、服屋さんを見たり。歩いて、いいなと思ったお店に入ります。ちょっと人が少なめの、平日の中崎町が好きです。
文坂なの
大阪府出身。関西を拠点に活動する、フリーランスのセルフプロデュースソロアイドル。「昭和と令和を股にかける懐かしくも新しいアイドル」をキャッチフレーズに、80'sアイドル感あふれる楽曲を歌う。2016年エスパーなのたん名義で活動開始。2020年に文坂なのに改名。夢は恵比寿の『LIQUIDROOM』でワンマンライブ。オリジナル楽曲全てサブスク配信中。
Youtube:@ayasaka_nano