音楽、バンド、執筆、余生…。大阪が生んだ稀代のPOPMAKER、Sundayカミデさんの果てしない才能と、ウィットな人生に迫る。
間違えられて24時間くらい取調室に軟禁。こんな話も文章にするとキャッチーだし、誰かの生きるヒントになればと思って書き綴ってます。
Sundayカミデさんを知る上では音楽の側面だけではなく、執筆活動もカギになってるかなと思うんですが、始めるきっかけか何かがあったんですか?
昔からずっとブログを書いてて、今はnoteで連載してます。きっかけとしては、自分の人生とか経験したこと、思ったことを1つの作品にするには音楽だけでは入りきらなかったんです。それでブログを書き始めて文章として残し、面白かったものは本にして物販アイテムで売ったりもしてます。
音楽と執筆で補いながら、Sundayカミデという人間を表現してると。
僕もいろんな人から影響を受けて生きてるし、経験したことや思ったことを文章で残してると、もし誰かが読んでくれた時に「こんな最悪なこともあるんやったら、自分はまだ頑張れるな」とか思ってもらえたら。何か生きるヒントになればと思って書いてます。
めちゃくちゃ面白いエピソードとか詰まってそうですよね。いつか出版社から書籍化の話も来るんじゃないですか?
東京のライターの知り合いが「Sundayさんの物販アイテムになってる本は、ちゃんと出版社から出したい!」と言ってくれて、すごくうれしかったですね。実際に動いてくれたりもしてるようですが、NGワードも満載だし、単純に知名度の問題もあってまだ実現はしてませんが…。いつかは書籍化されるかもしれませんね。
「支えられ力!」みたいな本も出せそうな気がします(笑)。でも、音楽で表現するのと違って、文章で残すのは自身の頭の整理にもなるし、読者としてもまた違う世界に引き込まれるのかなと。
まぁ、例えば経験してきた話で言えば、16歳の時に窃盗団のリーダーに間違えられて、24時間くらい取調室に軟禁されたことがあったんです。
(笑)。いきなりすごいのが来ましたけど…。
もちろん濡れ衣ですよ。「取調室ってこんなにすごいよー」って、万が一の時の参考になるように書いたりしてます。僕が経験してきたちょっとアンダーグラウンドな世界とか、ディープな側面も文章にすることでキャッチーになるし、世の中のいろんなことを少しでも伝えたいんですよ。音楽だけじゃなくてね。
ためになりそうだし、読むと元気になれそうな気がします(笑)。で、その後はどうなったんですか?
疑いが晴れてちゃんと帰って来れました。でも、何年か前に当時の担当刑事さんが「息子さん元気ですか?今、何してますか?」と、実家に2回も電話してきたんです。母から「あんた何かしたんか?」って連絡あったんですが、もちろん何もしてませんよ。それで3回目にかかってきた時に「バイクの窃盗チームを追ってて実家の近くを通ったので、ちょっと懐かしくなってまた電話してしまいました」と言うわけですよ。そんなハートウォーミングなことって、公の場ではなかなか言えないけど、文章にすることですんなりと入ってきますから。
めちゃほっこりエピソードですね。窃盗繋がりではありますけど(笑)
僕を間違えて取り調べしたことが印象的だったんでしょうね。当時、疑いが晴れてからもその刑事さんは僕のことをけっこうマークしてくれてましたし。
ヤンチャな時代もあったと。
捕まるような悪いことはしてませんけど、マークせざるを得ない1人だったとは聞かされてます。まぁ、そんな話とかを書き綴ってるんですよ。
これからも音楽の場所を作りたい。その時その場所にみんなが集まって楽しみ、踊る。それって、めちゃくちゃ平和にアプローチしてる行動だと思うから。
いろいろと聞かせてもらいましたが、8月6日(土)に大阪城音楽堂で開催される『Love sofa 2022 summer special』の見どころについても教えてください!
バンドって、続いてることが奇跡でしかないし、1つの生命体だと僕は思ってるんです。輝いてる時もあれば、輝ききれない時もある。それがバンド。そんなストーリーをたくさん持った人たちが集まるので、生命体としての生命力を感じられる日になると思います。
生命体ですか、なるほど。紆余曲折もあるし、いろんな想いが詰まり合ってるし、生まれたり、終わったり。そんなストーリーを持った人たちがステージで重なり合う瞬間って、すごいエネルギーを発するはず。
僕もそんな生命体の1つだし、bonobosは解散が決まってるというのもあるけど、出演者それぞれのストーリーも含めて、オーディエンスのみんなに感じてもらいたいですね。
8月6日(土)、楽しみにしてます! 『Love sofa』はもちろん、Sundayカミデさん自身の音楽活動もこれからどんどん続いていくわけですが、目標ってありますか?
余生なんでね。強い目標や夢はないけど、余生だからできることは何だろうとは考えてます。そういう意味では、金勘定で小さくまとまるのはあり得ないかなと。「余生を生きてる分際で、何を守りに入っとんねん!」という感じにはならないように心がけてます。
余生という言葉が、自身にハッパをかけてるのかもしれないですね。
ただ1つ思うのは、音楽の場所を作ることは使命かなと。場所を増やしたり、なくなりそうな場所を何とかしたり、そんな活動はもっと精力的にしていきたいですね。音楽の場所というのはアーティストとオーディエンスの関係だけじゃなく、その時その場所にいること自体がめちゃくちゃ平和にアプローチしてる行動。音楽ならではと思われるかもしれないけど、音楽はその行動にすごく向いてると思うんです。勝ち負けがないからこそ、その場所でみんなが楽しみ、しゃべり、踊る。そんな音楽の場所を作り、増やすことが目標なのかもしれませんね。
コロナ禍という時代を経験してるし、音楽の力を痛感してるからこそですね。これからの活動も楽しみで仕方ありません!!では最後に、Sundayカミデさんにとって音楽とは?大阪とは?
鶴瓶さんから言われた言葉があるんです。ラジオに呼んでもらった収録後、電話番号を教えてほしいと言われて交換した時に、こんな言葉をかけていただきました。
「お前、おもろかったで。大阪で育ててもらってこんなにおもろなったんやから、それを東京で返しなさい。大阪に返すんじゃなくて、東京に返してお前が全国区になることで、大阪の人もホッとするから」と。
背筋がピシッと伸びる金言ですね。
大阪に返すんじゃないのかと。僕の音楽や大阪への想いは鶴瓶さんのこの言葉に詰まってるから、すごく意識するようになりました。今でもたまにお電話をいただくので、この言葉だけは守ろうと思って余生を生きてます!!
<Sundayカミデさんのお気に入りのお店>
CONPASS(大阪市中央区東心斎橋)
fire fly時代から公私共にお世話になってるクラブ。『Love sofa』もレギュラーパーティーとして定期開催してます!
HAMA・GYM(大阪市大正区三軒家西)
K-1 WORLD MAXにも出場経験があり、今も現役の濱崎一輝選手が代表を務めるキックボクシングジム。大阪にいる時はよく通っていて、今日も取材前に汗を流してきました!
雲亭(奈良県生駒市門前町)
大先輩であるマッカーサーアコンチのアチャコさんがしているピザ屋さん。生駒の山頂付近にあり、雲の上でピザを食べてるような感覚になります!
<INFORMATION>
Love sofa 2022 summer special
日時: 8月6日(土) OPEN 13:15 / START 14:00
場所: 大阪城音楽堂(大阪市中央区大阪城3-11)
前売料金: 1名4800円 / 2名9000円 / 3名12000円 / 4名15000円 / キッズ2000円(中高生対象)
当日料金: 5300円(全自由)
【LIVE】
ワンダフルボーイズ
奇妙礼太郎(バンドセット)
bonobos
neco眠る
DENIMS
YONA YONA WEEKENDERS
DJやついいちろう
清水アツシ
大野裕也
松井洋介
べべチオ
KEISHI TANAKA
【FOOD】
ハマカレー(Cafe&Spiceリズモ)
【SHOP】
cabo
【TICKET INFO】
GREENS!
https://www.greens-corp.co.jp/schedule/info/index.php?event_id=10616
Sundayカミデ
OSAKAUNDERGROUNDのPOPMAKERでありワンダフルボーイズのボーカル。 21世紀の名曲「君が誰かの彼女になりくさっても」の作詞・作曲としても知られ、様々なアーティストへの楽曲提供やサウンドプロデュースも手掛ける。 また、ラジオ、トークライブ番組でのMCや自らのエピソードをまとめたエッセイ集を出すなど活動の幅は多岐に渡る。自身がオーガナイズするイベント『Love sofa』はスタートから22年目を迎え、熱烈な音楽ファンから深く愛されている。