15周年を迎えた『MEETS THE REGGAE』。BAGDAD CAFE THE trench townの番長さんとプロデューサーの西平さんに聞く、この日、この場所にしかない化学反応のカタチ。
『MEETS THE REGGAE』当日のライブシーンをお届け。錚々たるアーティストたちとBAGDAD CAFE THE trench townが繰り広げるセッションは、まさに唯一無二です!
では、ここからは『MEETS THE REGGAE』当日の模様を、写真とともに振り返っていきたいと思います。3年ぶりの開催となる今回は、CHEMON、元ちとせ、韻踏合組合、JUMBO MAATCH・TAKAFIN・BOXER KID(Mighty Jam Rock)、奇妙礼太郎、lecca、蔡忠浩(bonobos)、Spinna B-ILLといった錚々たるメンツが集合。番長いわく「久しぶりの開催なので、みんなも僕らも思い出す感じでやりましょう!」ということで、過去の『MEETS THE REGGAE』に出演したことのある方々にオファーしたそう。それにしても、豪華すぎるメンツです。
オープニングアクトを務めるのは、もちろんBAGDAD CAFE THE trench town!ボーカルのmaiの歌声が響き渡ると一気に会場のボルテージもアップし、のっけから圧倒的な盛り上がりを魅せてくれます。
そして、ここからが『MEETS THE REGGAE』の真骨頂であり、唯一無二のスタイルであるゲストボーカルを招いたステージがスタート。2023年の春に解散することを発表したbonobosの蔡忠浩が登場し、陽気なSKAチューンから代表曲とも言える「THANK YOU FOR THE MUSIC」を披露。
続いて登場したのが奇妙礼太郎。「機嫌なおしておくれよ」で会場のノリをさらに上げていき、最後は「赤いスイートピー」でしっかり聴かせて締めるというセットリストの妙がたまりません。
そこからバトンタッチした元ちとせは、さすがの歌声。中でも代表曲の「ワダツミの木」は圧巻のステージで、オーディエンスもスタッフも含めて会場全体が聴き入ってしまうほど。
DJタイムではSundayカミデが読書Rub-a-dubを披露。キングカズや吉川晃司などの著者から気になったフレーズを即興で歌うスタイルで、会場では笑いが起きるシーンも!ちなみにサウンド担当のTAKUYA Listen to meからは、「やりにくいわー(笑)」という言葉が思わず漏れちゃうほど、会場全体が陽気なグルーヴに包まれていくのでした。
会場の熱気が上がる中、MCを務める加藤真樹子さんが呼びかけてステージに飛び込んできたのが、CHEHON。いきなり「韻波句徒(インパクト)」を歌い上げたかと思いきや、畳みかけるようにKEMURIの「ohichyo」をカヴァー。レゲエディージェイがレゲエバンドの演奏をバックにスカパンクバンドの曲をカヴァーするという演出に、会場は一気にブチ上げ状態へ。
からの、Spinna B-ILLの登場で会場のボルテージはもう一段階アップ。「REGGAE TRAIN」や「幸せの実」、「ライオンの子」というキラーチューン連発で、オーディエンスも最高のバイブスを感じたはずです。
そして、烈火の如く登場したのが、力強さとアーバンな歌声を響かせるlecca。Jリーグ・サガン鳥栖の2022年シーズン公式サポーターズソングでもある「0→1」も披露し、お馴染みのタオル回しで会場の一体感もますます高まっていきます。
『MEETS THE REGGAE』ではお馴染み、大阪の老舗SKAイベント『OSAKA SKANKIN’NIGHT』の名物DJ YONEのターンでは、キラーで粋なSKAチューンはもちろん、軽妙なMCにvongsignhornsも加わり、ライブの合間の会場を思いっきり楽しませてくれました。
この日、この場所だけのフェスも徐々にフィナーレへと向かいつつある中、ステージに立ったのが韻踏合組合。ヒップホップとレゲエの親和性の高さをいかんなく楽しみつつ、バグダッドのボーカルのmaiを迎えて「FIRE」も披露し、「一網打尽」で会場は完全に爆上げに。「NEVER DIE」を歌う時にはJUMBO MAATCHやTAKAFIN、BOXER KIDもステージに飛び込み、この日最高潮の盛り上がりに到達。レペゼン大阪の圧巻のステージ、熱すぎます。
そんな着火状態のステージを引き継ぎ、JUMBO MAATCH、TAKAFIN、BOXER KIDがライブ。「これぞレゲエディージェイ!」「これぞMEETS THE REGGAE!」と思わせるセッションの嵐で、会場はお祭り騒ぎさながら!
そして、最高のステージのトリは再び、BAGDAD CAFE THE trench town!ボーカルのmaiが会場を煽る言葉を紡ぎながら、最後の最後までオーディエンスのボルテージを上げていきます。この日、この場所、このライブをずっと楽しみに待ってた人たちとの一体感、まさに最高以外の言葉が見つからないステージでした。
maiが伝えた、「配信とかやってきたけど、今年もMEETS THE REGGAEないんやって言われて心苦しかった。忘れられていくんちゃうかと不安にもなった。でも、この景色をまた見れて、みんなでまたこの場所で出会えたことに感謝と愛しかない。今年をきっかけにまた毎年できると信じてるし、どうかぜひ、遊びにきてください。心から“愛”と“愛”と“愛と感謝”を」というメッセージ。『MEETS THE REGGAE』に集まったみんなの胸に、深く届いたと思います。
西平 幸胤
DENBAK-FANO DESIGNに所属するディレクターとして、フレッドペリーをはじめとする国内外のブランド、行政関連のイベントなどを手がける。2011年から『MEETS THE REGGAE』にプロデューサーとして参加し、企画運営を担う。
渡邉 一生(Live)