リンダとマーヤが見つめてきた、移りゆく西宮の街と音楽シーン。
“公園”で奮闘しながら完成したパルコ50周年テーマソング。
お2人が50周年テーマソングを手掛けたパルコが、昨年、心斎橋に再オープンしたのをご存知ですか?
リンダ:もちろんです。行ってきました。
マーヤ:いつの間にか出来てて、びっくりしました。ここか!って。前のパルコはもうちょっと商店街の入り口だったよな。その頃にあった心斎橋クアトロ(※2011年に惜しまれつつ閉館)が、とにかく大好きやったなあ。
リンダ:よかったなあ、あそこ。閉まっちゃう前に一度だけ、N’夙川BOYSでライブさせてもらったんですよ。その時にサインした楽屋の壁が、今は梅田クアトロに飾ってあって。
テーマソングになった『50’YOUTH』はもともと温めていた曲の歌詞をアレンジして完成したとお聞きしました。50周年ムービーの監督をされていた箭内道彦さんとは、歌詞に対してどんなやり取りがあったのでしょう。
マーヤ:すごくありがたいお話でした。ただ、歌詞を仕上げるまでの一か月間は本当に苦しくて……箭内さんがめちゃくちゃ厳しかったんです(笑)。何度もダメ出しがきて、「こういう内容を盛り込んでくれ」ってリクエストがメールで毎回来るんですけど、例えばAメロの尺に対してそれが膨大過ぎて、「言いたいことはわかるけど全然足りひん!」ってなったり。そういうことを繰り返してブラッシュアップしていきました。
リンダ:横で見ながら、大丈夫か、いけんのかって心配してました。
マーヤ:ベースになったのは『SADISTIC'YOUTH』って曲で、その歌詞がどんどん変わっていくことに途中心が折れそうにもなったけど、そもそも50周年を迎えるパルコが“多様性”を大事にしてるってことを思い出して、「ここで箭内さんと喧嘩したらあかん」と思って(笑)。リンダとマーヤと箭内さんが集まって意見をぶつけ合い、イエーイ!ロックンロール!ってやってる公園、それがPARCOなんやって思って作り続けました。(※PARCOはイタリア語で公園)
リンダ:後日、B面に原曲を入れた形でリリースしたんです。どちらも聞き比べてほしいなって思ったし。
マーヤ:全く同じメロディで全然違う歌詞を楽しめる、今までにない面白い1枚になったと思います。とにかく苦しかったけど、オファーを頂き感謝の気持ちでいっぱいですね。
コロナで先行きが見えない日が続きますが、今年はどんなことをしたいですか?
リンダ:また台湾に行きたいなあ。台湾は、リンダ&マーヤで3回くらいライブに行かせてもらって思い出深い土地なんです。
マーヤ:初めて演奏したのがTCRCって台南のライブハウスで、そこがすっごいよかった。その後、紹介してもらった高雄や台中のライブハウスを回ったりしてな。
リンダ:ご飯も美味しいし、最高やったな。すぐにでも行きたい。
マーヤ:あと今年は、ファーストアルバムを出せるように頑張りたいです。僕たちミニアルバムまでしか出せてないんで。新曲もどんどん作りたいし。
それは楽しみです。ライブを観れる日も近いですかね。
マーヤ:コロナだろうがなんだろうが、呼んでもらったら容赦なくライブしに行きますんで。もうね、毎日「俺は絶対大丈夫や!」って思って行動してかないと、電車すら乗れなくなっちゃいますからね。自分なりのソーシャルディスタンスを保ちながら客席にも行きますよ。楽しみにしててください。また、ライブ会場で会いましょう!
リンダ&マーヤ
兵庫県西宮市出身。3ピースバンドN’夙川BOYSの活動休止発表を経て、リンダdadaとマーヤLOVEで2016年に結成したロックンロールユニット。17年、1stミニアルバム『LIFE IS ACTION!』をリリース。DMBQ、 巨人ゆえにでかいで活動している和田シンジをサポートドラマーを迎え、フェスやライブに出演。19年、パルコ50周年ムービーのテーマソング『50’YOUTH』を手がける。カップリングに原曲の『SADISTIC’YOUTH』を加え、自主レーベル『R&M RECORDS』よりCDとアナログ盤をリリース。