日々の一瞬一瞬がメモリアル!好奇心をスパイスに、人生を全力で楽しむ<TACOS VARIAR>ナホさんのポジティブな生き方について。


穴が空くほど『カジカジ』を読んでた私にとって、アメ村は有名人だらけの街でした。常に自分の好奇心に忠実でいたいと考えています。

個人的にナホさんのファッションに興味があって、10代の頃からの変化を知りたいです。

10代の頃は民族系のファッションがとにかく好きで、『無国籍百貨』や『マリジュン』に通っていました。ちなみに、今日着ているワンピースは17歳の時に着ていたもの。ずっとまいふぉんの大ファンやから、彼女に影響を受けてる部分も多くて、パッチワークを使ったヒッピー系の服も好きでした。当時は、小さめのヴィンテージTシャツに刺繍のスカートを合わせてモカシンを履くスタイルが定番で。『マグネッツ』で働いてた頃はヴィンテージが好きで、ビッグEを穿いて染み込みのスウェットを着て……、リーバイスのセカンドもよく着ていました。古ければ古いほど良い!っていうモードでしたね。

当時の服は、今も持ってらっしゃるんですね。

だんだん似合わへんくなって売っちゃったものもあるけど、大切な服は厳選して保管しています。

これらはナホさんがかつてお世話になった方が手がけたオリジナル。「偉大なカリスマたちの服は、ずっと大事にしています」
「まいふぉんからもらったヴィンテージのペインターパンツは宝物です」。バックのポケット部分に付いたワッペンが可愛い!

今はどんな系統のファッションを?

年齢を重ねて似合うものが変わってきて、今は黒い服ばっかり着てるけど、メルカリでも買うし新品も着るし、いろいろ彷徨ってますね。最近は古着屋『jammru』さんと遊ぶようになって、ボロボロのグランジっぽい格好も好きになりました。出先に合わせて服を変えてるから、これっていう明確なベースはないかもしれません。

おばんざい屋の日は、割と可愛らしい格好をしてみたりもするんです。スケスケのシースルートップスを着てイヤーカフを付けるとか。音楽イベントの日はストリートっぽくもするし、ちょっとしたコスプレ感覚でファッションを楽しんでいます。

タコス同様、ファッションもシーンによって変えてるんですね。今日はそんなナホさんを形成するカルチャーが知りたくて、思い入れのある物を持ってきてもらいました。こちらのレコードは、ナホさんにとってどんなものなんですか?

私のクラブデビューは15歳なんですが、アメ村で遊んでいる時に「イベントに来ませんか?」と声をかけられて。まだクラブとか知らへんから、学校の文化祭みたいなもんかな?ってワクワクしながら行ってみたんです。お昼にやってた1,500円くらいの音楽イベントだったんですけど、実際に足を踏み入れると、これが噂のクラブか!と衝撃を受けて。

15歳でクラブデビュー!これまた早いですね(笑)

そのインパクトがずっと忘れられなくて、「私らもこんなイベント絶対やろうな」って友人と話して、中3くらいからレコードを買いに行ってました。当時はレコード1枚7,000円ほどで、中学生には金銭的にかなりキツかったけど……。いつか自分たちでイベントをやりたいという思いがあって、「この曲ないと盛り上がらんやろ!」と頑張って買ってました。これはその時に買っていたレコードです。実際にその友達とはクラブイベントの主宰もして、それは結婚してからも続けていましたね。その時はよくイベントでカレー作って売っていて、「ママはなんで夜にカレー売りに行くん?」とよく息子に聞かれていました(笑)

お子さんが小さかった時期ですもんね(笑)。DJとかもされるんですか?

以前はやってたけど、今は緊張で顔もこわばるし、こんなのでDJなんておこがましいです。『もぐらカフェ』は伊丹で唯一音楽イベントができるハコやから、たまに練習がてら回すこともありますね。

音楽関係だと、<Hi-STANDARD>が大好きで。ハイスタ嫌いな人とは合わないって本気で思ってました。すでに聴きすぎてジャケットがバキバキやけど、未だにApple Musicの今年の一番聴いたプレイリストにも入ってるくらい好き。いろいろ持ってるけど、これは特に名盤ですね。

『ちびまる子ちゃん』も気になりました。集めていらっしゃるんですか?

マンガを全巻持っていて、しょうもないことで悩んだり笑ったり、彼女のような自然体の生き方に魅力を感じます。マンガは好きやから他も候補はたくさんあったけど、自分の軸って考えると『ちびまる子ちゃん』になりました。あえて1巻を持ってきたところがポイントで、お母さんやお姉ちゃんのキャラ設定も今と全然違うし、おじいちゃんはずっと鼻水垂らしてるし……(笑)。絵のタッチもかなり変わってるから、今との違いを楽しむのもおもしろいですよ。

『カジカジ』はいかがでしょうか?

昔から『カジカジ』が本当に大好きで、どれにするか迷って2008年のスタコレ号にしました。この号が特別好きってわけじゃなく、なんとなく選んだんですけど。酸いも甘いも『カジカジ』が教えてくれたって感じ。ほんまに好きすぎて穴が空くくらい見てたから、載ってる人の顔と名前をほとんど覚えてましたもん。これを読んでいたおかげで、アメ村は私にとって有名人だらけの街だったんですよ。昔からカリスマを追いかける節があるから、そことリンクしているような気もしますね(笑)

めちゃくちゃ読み込んでいたんですね。スタコレに載るって、やっぱりすごく特別なんですか?

めっちゃ特別(即答)。私にとって影響力の塊でしたもん。『カジカジ』は、今の自分を形成してくれてた大切な存在です。英語からカタカナ表記に変わった時期から毎号買っていて、あまりの重みに耐えきれず本棚が壊れたこともありました。さすがにこれはヤバイって思ったから途中で整理したけど、買わない号はなかったですね。

今のナホさんにとってカリスマ的な人はいるんですか?

<JUDY&MARY>のYUKIちゃんや<モマパッチワーク>のまいふぉん、『jammru』のyu-coさんは、昔から変わらず憧れだけど、これっていう新しい人はいないかも。雑誌を読んでると知らない人も自然と目に入って、そこから新しい世界が広がってたけど、今は良くも悪くも自分の興味のあることにしかリーチしないというか。興味を広げていくのが逆に難しくなっているような気がします。

「これは憧れのYOPPYと一緒に古着屋『jammru』のファッションショーに出た時の写真。幸せすぎました」

私もそれは感じます。趣味や嗜好が似ているコミュニティには届きやすくなったけど、全く知らないジャンルはわざわざ自分から調べないと届かないですもんね。

新しい人に届かないのは、ちょっともったいないですよね。小学生くらいからイメチェン願望みたいなのがあって、それこそ服を好きになったのも、その服を着ると憧れの人になれるんじゃないかって思っていたから。私はいろんなメディアやSNSを見て、次はこういう人になりたいと思える人を無意識に探しているのかもしれないですね。

今後はどのような活動をされるのでしょうか?何か思い描いているビジョンはありますか?

もちろんタコスもおばんざいも楽しいから続けていきたいけど、素直に興味のある方向に向いていきたいなって。いつか叶えたい夢は、セブンルールに出ることと大好きな浜田雅功さんと対談することですね。あとは金八先生が大好きだから、1日でいいので桜中学の生徒として学びを得たいです!

2つ目、3つ目は強烈ですね(笑)。ナホさんの話を聞いていると、常に好奇心のアンテナを立てて生活しているのが伝わってきます。

自分がおもしろいと感じることに対して、とにかく前のめりな姿勢でいたいんです。自分の繋がりを生かして、今後は楽しいイベントもどんどん企画したいですね。“明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。”というガンジーの言葉がモットー。常に自分の好奇心に忠実に、遊びや人生を全力で楽しみたいと思います。

『もぐらカフェ』で定期的に開催している仮装イベントでの写真。狐巫女、見取り図の鉄板ネタ「南大阪のカスカップル」のリリーさんのコスプレ、スケバンなど。「みんな全力で仮装してくるからめちゃくちゃ楽しいんですよ」

<ナホさんがお気に入りのお店>

jammru(大阪市中央区東心斎橋)
タコス活動初期から支えてくれている古着屋さん。タコバリのデザインはすべてオーナーのyu-coさんにお願いしていて、パンクやグランジなどの音楽的要素に加え、ストリートからモードまで幅広いスタイルをMIXした独自のラインナップが圧巻です。

addict(大阪市浪速区幸町)
2階が知り合いの美容室、3階がポップアップ&DJブース、4階がバー&DJスペースになっていて、服やレコード、映画のポスター、おもちゃなどオーナーの趣味を濃縮したカルチャーまみれのビル。私もよく主宰イベントや出店をさせてもらっています!

AHSO(兵庫県宝塚市清荒神)
<mojo.me>&<爆発メルヘンCity>のますみちゃんと、<ヅカデン>のロビンさんが手がける体感型イベントスペース。タコバリもよく出店させてもらってて、毎月どんなイベントが開催されるかワクワクさせてくれる宝塚のニュースポット!

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Profile

ナホ

伊丹市出身&在住、高校2年生の息子を持つママ。15歳からアメリカ村の古着屋で働きながら、ディープなカルチャーにどっぷり浸かった日々を送る。結婚後は子育てをしつつ、ブロガーやファッション誌の読者モデルとして活躍。やがてストリートフードに興味を持ち、さまざまなイベントで出張タコス<TACOS VARIAR>を展開。最近は伊丹『モグラカフェ』を間借りして、第2&4木曜日にタコス、毎週月曜に『おばんざい屋 熊猫』もスタート。

Shop Data

TACOS VARIAR(通称:タコバリ)

ナホさんが手がけるイベント出店限定のタコスショップ。トウモロコシ粉100%の自家製トルティーヤを使用し、その時々の音楽や主催者の好物に合わせた逸品をサーブ。出店やケータリングの依頼はInstagramのDMから。

Shop Data

もぐらカフェ

伊丹のサンロード商店街に面したレトロビルの2階に佇む、<GREENJAM>が運営するカフェ&バー。曜日によって店長が変わる間借り営業を行っており、訪れるたびいろんな出会いがあるのも楽しい。DJブースを設置し、音楽イベントなども実施。

兵庫県伊丹市中央4-5-10 GREENJAM BUILDING 2F
TEL/072-764-6532

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