ピン芸人としての活動に区切りをつけ、今年5月頭にお笑いコンビ＜レ・ヴァン＞を結成。新しいフェーズに突入した九条ジョーさん。先週公開した第3弾のファッションシューティング、とってもカッコよかったです。ご協力いただきありがとうございました！今回は、新たな道を走り出した九条さんのインタビューをお届け。撮影＆スタイリングの感想からコンビ結成の経緯、今後の展望まで、彼の親友であるイーグル野村さんと一緒に伺いました。まだ世に出ていない、ここだけの話が聞けるかも……?!普段の様子が垣間見えるイーグルとの掛け合いも必見です。無邪気に笑う九条さんの表情と共にお楽しみください！

僕の体型を完全に把握したうえで、カッコよさと攻めのニュアンスを併せ持つスタイリングを組んでくれたイーグルに感謝です。

今日は長丁場の撮影ありがとうございました（この時点でなんと23時過ぎ!!九条さん＆スタッフの皆さん、本当にありがとうございました）。MARZELの撮影にご協力いただくのはこれで3回目になりますね。スタイリングや撮影の感想を聞かせてください。

九条：みんなで急に喜んだり踊り出したりシリアスになったり、まるで長いインド映画を観ているようでした。撮影中はドタバタでわけがわからなくなりそうでしたが、終わってみれば、前回同様やって良かったなぁという謎の達成感が溢れてきました。ハッピーエンドで本当に良かった。

そう言っていただいて何よりです（笑）

九条：久しぶりにたくさんツッコみました。最近お笑いではなくお芝居の舞台に立つ方が多かったので、ボケたりツッコんだりする機会があんまりなくて。セリフの「何してんだよ」とかじゃない、シンプル「何してんねん」は久しぶりに言った気がします。久々に芸人に戻れたみたいで嬉しかった。ばんばんワードが浮かんできたんで、まだいけるなって思いました。

瞬発力はまだまだ衰えてないですね。

九条：ちょっとだけ勘が戻りましたね。いい筋トレになったなと。

イーグルさん的に、第3弾の撮影ではどういうスタイリングにしたかったんですか？

イーグル：今回からリースを断られる店舗も出てきて、前回ちょっと攻めすぎたのかなという葛藤があったんです。だけど、今後確実に飛躍していくであろう九条とせっかく撮影するなら、僕と九条にしかできないことをしたいなと。洗練された雰囲気のスタイリングも良いですが、カジュアルスタイルにコスプレっぽい要素を散りばめていくのが僕のスタイルかなと思っていて。そういう“らしさ”を出しつつ、夜のミナミを想像しながら、テーマとの親和性とカッコ良さを併せ持つスタイリングを目指しました。

そんな葛藤があったんですね。ちなみにイーグルさんが感じた前回の反省点って？

イーグル：例えば、九条がノースリを着て道端でぬいぐるみと漫談をやっていた時のスタイリングやけど、あれは九条が着てカッコいいものというより、その時の僕の気分を投影したんです。良かったと褒めてくれる方もいるかもしれないけど、彼に着せるものとしては相応しくかったのかなと。九条が着ることで完成するスタイリングを目指してアイテムを選びました。

九条：それって難しいな。今回が第3弾で、これまでと同じようなコーディネートはできないし、続けるうちにどんどん選択肢が狭まっていきますもんね。自分がこれまでインプットしてきた価値観から、ベストなものをアウトプットして作り上げていくわけで。そこがどんどん窮屈になってくるのは企画を続ける宿命ですね。だって『トイストーリー』も『アウトレイジ』も1作目が1番評価されてるじゃないですか。続編でいいものを作り続けるってすごく難しいことだと思います。

確かにそうですね。いいものを作り続けるのは本当に難しい。

九条：イーグルはそう言うけど、僕は前回のスタイリングもめちゃくちゃ好きでしたよ。今回も尖ったスタイリングを考えてくれただけじゃなく、僕の体型をすべて把握したうえで服を選んでくれていて。すべてのボトムが寸分狂わずピタッとフィットするんです。これってすごいことじゃないですか？

すごいですね、さすがイーグルさん。

九条：サイズ選びの難しいニッカポッカとかも全部です。だから本当に頼りにしているし、僕は第3弾の撮影を終えて、イーグル自身も進化してるんやなって思いました。さすがやわ。

イーグル：ありがとう。

イーグルさんは九条さんの体型を把握しきっているんですか？

イーグル：大体わかるかな。この間Tシャツを買いに来てくれた時もフィットするサイズをパッと選んだし。

九条：そうそう。新コンビの舞台衣装でジャケットの下に無地の白Tを着るんですけど、この前一応試着に行ったら、イーグルが事前に言ってくれてたサイズでぴったりやったんですよ。専属スタイリストとしてずっと傍にいてほしいくらいです。

イーグル：もう長い付き合いやからね。

九条：一緒に風呂行ったことないからチンチンのサイズとかは知らんけど、もしかしたらその丈感も知られてるんかもな。

イーグル：まぁ大体はわかってる。

九条：なんでやねん。僕のナニをスタイリングすんねん（笑）

イーグル：行き着く先にはあるかもしれないですね。乞うご期待ということで。

九条：だけど、もしそれがアートやファッションになるなら僕は全然脱ぎますよ。お芝居で濡れ場の演技を経験して、どんどん恥じらいが無くなってきてるから。だけど僕は何をしてるんですかね。東京に進出してもお芝居の練習ばっかりして、久しぶりに大阪へ帰ってきたと思ったらギラギラのブーツを手にはめてカブトムシ持ったりしてさ。めちゃくちゃやでほんま。

私たちの無茶な要求にも全力で応えていただけてありがたかったです。今日の撮影で印象に残っているスタイリングやシーンはありますか？

九条：1番これ何やねんと思ったのは、MA-1にシャツをドッキングしたトップスですね。腕を通した時、この服はさすがに僕の手には負えないと思ったんですが、「カッコいいから！」ってみんなにほだされて撮影しました。似合ってるかずっと不安やったんですけど、いざ上がってきた写真を見たら、めちゃくちゃカッコよくてびっくりしました。

めっちゃカッコよかったですね。ロケーションともマッチしていました。

九条：宇宙ステーションみたいな場所で撮影して、あの独特の世界観もめちゃくちゃハマってました。皆さんのクリエイティブが融合して、アーティスティックで壮大な作品になったと思います。

イーグル：僕としては、あれは想像通りにハマったって思ったよ。

九条：想像通りなんや。彼は全部想像できてるからすごいですよ。だって香盤表の写真を見ただけじゃ、全部似合わなさそうじゃないですか。これを着たらどうなるかなんて僕には想像できない。

私も事前にスタイリングを共有してもらってましたが、着たらどうなるんやろうと思っていて。そこはイーグルさんのセンスと想像力に委ねました。

九条：乳首が透けるレースのシャツとか、フリンジみたいになったレザーのベルトとか。トリッキーな服がめっちゃありましたね。

そんな個性的な服を全部着こなしてる九条さんもすごいですけどね。

九条：これまで色んなファッション誌で撮影してきたけど、こんなに尖っていて、かつちゃんと似合う服を着せてくれるスタイリストとはもう2度と出会えないと思う。これからもぜひスタイリングをお願いしたいです。

イーグル：レディースの服もしっかり似合ってたね。

九条：3番目のスタイリングですね。あんな服を着たの初めてですよ。伸縮性のあるニットビスチェを着たんですけど、最初に見た時はスイカを持ち運ぶ袋みたいやなって思いました。生地が繊細だから、伸びたり破れたりしないようバンザイして中に入ってくださいって言われて。中に入るってどういうこと？って思った（笑）。初めての体験でした。

イーグル：あのスタイリングはめちゃくちゃ良かったな。実はあれだけ似合うか不安やったけど、色合いもシルエットも完璧にハマっててめっちゃテンション上がったわ。

嬉しくてガッツポーズしてましたもんね。

イーグル：レディースの服を使ったスタイリングやったから、シルエットまでは想像しきれてなくて。思った以上に似合っていたので本当に良かったです。

九条：組み合わせもすごいですよね。あれにラッセンのイルカショーツ合わせるっていう。

イーグル：あのショーツを借りようって言ったのは六車（編集）なんよ。

そうですね。使ってもらえて嬉しかったです。

九条：大体ラッセンは2Dでやらせてもらいます言うてるのに、まさか穿くラッセンがあるとは。僕、ラッセンを穿いた初めてのヤツなんじゃない？穿いた方が躍動感が出て、イルカが喜んでましたね。

心なしかイルカも笑っていたように思います。