【ぼくらのアメ村エトセトラ vol.7】 街のみんなが憧れる、あのファッションアイコンに会いに行く。『JAMMRU』のyu-coさんが見てきたアメ村のこと。


『JAMMRU』のテーマは、色んなカルチャーをごちゃ混ぜにして新しいスタイルを生み出すこと。私は今後も古着屋しかできないと思います。

ここからは『JAMMRU』についてお聞きしたいです。独立してお店をスタートしたきっかけを教えてください。

実景:夫婦で店をやるのは決めてたんですが、2人ともマイペースやから全然実行に移せなくて。僕が独立前に働いていたカフェの上司が背中を押してくれて、ようやくスタートした感じです。

yu-co:周りからもいつやるねんって言われてて(笑)。オープンしたのは私たちが33歳の頃ですね。

どんなコンセプトでお店をされているんですか?

実景:音楽でセッションすることを“ジャムる”って言うんですが、それをファッションに置き換えて、色んなカルチャーやデザイナーズ、古着、色々ジャムって新しいスタイルを作るというのがテーマです。店名もそのまま『JAMMRU(ジャムル)』にしました。もともと3割がセレクト、7割が古着で、自分たちの好みや時代の変化に合わせて少しずつラインナップを変えています。

オリジナルも作ってらっしゃいますよね。yu-coさんが手掛けてらっしゃる<ENDLESS NAMELESS>はどんなブランドなんですか?

yu-co:基本自分が着たい服を作っていて、こんなのが着たい!って思ったアイテムを不定期でリリースしています。

実景:『JAMMRU』のオリジナルは3つほどラインがあって、それぞれカラーが違うんです。そもそもオリジナルを始めたのは、買い付けで大量に見つかる商材をいい感じにアップデートできないかと考えたのがきっかけ。最初にアレンジしたのは、「CK」のロゴが入った<Calvin Klein>のTシャツでした。当時は全然人気がなくて、よく見つかるねんけど、そのままやと売りづらいしどうにかならへんかなぁと。ロゴの前に「FU」、右下に「OFF」をプリントして、“FUCK OFF Tシャツ”として売り出したら案外ウケて。そんな風に、最初のオリジナルは古着のリメイクがメインでした。そうするうちにだんだんベースが手に入らなくなってきて、じゃあ有りモノのボディで作ろうかと。そういうところから色々とラインが増えていったんです。古着ベースのオリジナル、新品ベースのオリジナル、そしてyu-coがやってる<ENDLESS NAMELESS>。それぞれ棲み分けをしつつオリジナルの商品を作っています。

yu-co:<ENDLESS NAMELESS>はもっと定期的に商品をリリースして、型数を増やしていくべきやと思うんです。今って別にシーズン関係なく、ほしいと思ったアイテムをそのタイミングで作ってるから、しっかりブランドとして機能させていくことが今後の課題やなと。のんびりした性格なのでスイッチが入るまでの腰が重くて。

(笑)。yu-coさんの将来の夢はありますか?

yu-co:うーん、とりあえず隠居生活がしたいです。自然に囲まれた場所に一軒家を買いたいってずっと思ってて。月イチくらいで気軽に出て来られるような立地がベストかな。

今後のお店の方向性はある程度定まっているんですか?

実景:ちょうど今が考え時ですかね。100%古着で個人商店を運営するのも大変な時代やから、僕らは新しい価値を生み出して、他の古着屋との差別化をしなきゃいけない。色々考えているんですが、如何せんなかなか進まなくて(笑)

yu-co:うちは一度もアルバイトを雇ったことなくて、ずっと2人でやってるんですよね。

実景:僕らに会いに来るお客さんが大半やから、ガラッと客層が変わるとその仕入れができるのかという不安もあって。

それは知りませんでした。古着以外で興味を持っていることはあるんですか?

yu-co:いや、もう古着屋さんしかできひん(笑)。それしかわからないですもん。ファッションが好きで、一応仕事として店をやってはいるけど、もはや趣味に近い領域になってる気がします。

実景:ガツガツお金儲けしたいわけでもないですし。

yu-co:周りの子の話を聞いてたら、私たち全然頑張ってないですもん。

実景:超ゆるい。レジの奥に座って、「お昼何食べる?」「小鉄かわいいなぁ」って2人で喋って、お客さんが来たら接客して。

だけど程よく力を抜くことが、長く続ける秘訣なのかもしれません。よく好きなことを仕事にしたら嫌になるって言いますもんね。それくらい心にゆとりがある方が、長く続けていけるんじゃないでしょうか。

実景:確かに。あれもこれもやってとか毎日考えてたら楽しくなくなるもんな。

お話を聞いていて、2人は本当にいいコンビなんだなぁと思いました。最後に今後のアメ村について、yu-coさんから一言お願いします。

yu-co:あの頃毎日過ごしたアメ村は変わってしまって、もう私たちのホームではなくなっちゃったけど、それぞれの時代の若者が1番のおしゃれをして集まる街であればいいなと思います。自分らしいファッションを全力で楽しんで、これが私やでって胸を張ってキラキラしている人がもっと増えるといいですね。


<yu-coさんのお気に入りスポット>

DELI(大阪市西区立売堀)
ここのランチが大好きで。週替わりなんですがいつ食べてもおいしくて、自宅やお店からもちょっと離れているのですが、ついつい行ってしまうお店です。

B portland coffee roastery(大阪市中央区南船場)
南船場のカフェなんですが、クリームが入ったふわふわのドーナツがめっちゃおいしくて。最近は、アメ村に『BPC donuts』っていうドーナツ専門店もできたみたい。初めての方はプレーンのドーナツがおすすめです!

123
Profile

yu-co

1978年生まれ、大阪府出身。18歳からアメ村の古着屋で働き始め、33歳で夫の実景さんと共に独立しセレクト&ヴィンテージショップ『JAMMRU』をオープン。自身が手掛けるブランド<ENDLESS NAMELESS>のディレクターも務める。愛犬の名前は小鉄。

Shop Data

JAMMRU

住所: 大阪市中央区東心斎橋1-19-23 尾形ビル 2F
電話: 06-6226-8612
営業時間: 13:00〜19:00
休日: 不定休

http://jammru.com/

CATEGORY
MONTHLY
RANKING
MONTHLY RANKING

MARZELでは関西の様々な情報や
プレスリリースを受け付けています。
情報のご提供はこちら

TWITTER
FACEBOOK
LINE