憧れの大舞台を経て劣等感が自信に変わった。松竹芸能に所属する注目の若手コンビ・オーパスツーの覚醒の始まり。
GWに松竹の若手芸人による3夜連続ライブ『本気の松竹』を開催。僕らは先輩芸人を迎えてタイマン形式のバトルをやります!

昨年から開催している12ヶ月連続の単独ライブも今年3月で2年目に突入しました。毎月単独をするってなかなかハードな試みですが、ライブをスタートしたきっかけは?
しんじょう:大阪松竹で1番上の兄さんだった風穴あけるズさんと、その次に結果を出していた骨付きバナナ(現在は解散)が2024年の2月に東京に進出して、次のトップは誰や?ってなったんです。じゃあ俺らって言っちゃおうってことになって。これからトップに立ちますっていう表明の意味も込めて、『松竹若手漫才師と言えば、わてらや!』というサブタイトルを冠した12ヶ月連続単独ライブをすることに決めました。
それは自分たちで発案されたんですか?
しんじょう:これがねぇ、自分たちからなんですよ。我ながらあれはカッコよかったと思います。
大ちゃん:『松竹若手漫才師と言えば、わてらや!』っていう攻めた名前やったんで、“わてらや”とか言っていいんかなってちょっと弱気になってましたけど。
しんじょう:それは僕のかわいげですね(笑)

昨年1年間やってきて、自分たちの中での変化はありましたか?
しんじょう:事務所からの評価が良くなったのもあるけど、それこそytvの決定戦にも出場できて、努力が結果として現れてきたなと思います。しんどいけどやって良かったですね。
大ちゃん:単独までに絶対新ネタを覚えないといけないんで、普段から緊張感を持って過ごせるようになりました。絶対に気合いを入れなあかん日が月に1回あるって大事なことですね。
しんじょう:新ネタ3本と、強化した既存ネタ1本をやるっていうコンセプトなんですが、これを12ヶ月連続でやりますって宣言したことがデカかったかもしれません。周りの芸人からの評価も上がったし、師匠方とお話しをする時も「頑張ってるみたいやね」って言っていただけて。どのコンビも新ネタは作ってると思うけど、それを毎月やるって明言することで、見え方はすごく良くなりました。
3月の単独ライブは、元松竹でもある黒帯さんがゲストで来てくださったんですよね。
しんじょう:シーズン2の1発目っていうので気合いを入れたくて、黒帯さんを呼ばせてもらいました。
大ちゃん:僕らでゲストを決めて、マネージャーにオファーをかけてもらうシステムなんですけど、実は黒帯さんとは全然面識がなくて。今年3月に放送された『漫才マン』(カンテレ)の収録でお会いした時、出順が近かったので直接お願いにいきました。「僕らオーパスツーっていうコンビなんですけど、今度の単独ライブにゲストで出てもらえませんか?」と。そしたら「知ってるで。俺らはお前らみたいなやつを待ってた」って言われて、お前らは松竹を辞めたらあかんし、東京にも行くなってなぜかピン留めされました。
しんじょう:「大阪松竹は任せた」って託されて(笑)。普段ほとんど関わりのない吉本の芸人さんをゲストとして呼べるのも単独ライブのいいところですね。去年は翠星チークダンスさんや例えば炎を呼ばせてもらいました。1回呼ぶと仲良くなれて関係性もできるから、すごくいい企画やと思います。

『本気の松竹』という名目で、GW中の5月4日(日・祝)、5日(月・祝)、6日(火・祝)に松竹芸能さんの注目の若手コンビによる3夜連続の単独ライブが角座で開催されます。1日目が反町さん、2日目がハスキーポーズさん、トリを飾るのがオーパスツーさんですね。普段の単独ライブとはまた違った内容になるのでしょうか?
しんじょう:僕らは5組の先輩芸人さん(海原はるか・かなた、チキチキジョニー、三日月マンハッタン、どんぐり兄弟、よふかしイエロー)を呼んで、タイマン形式のバトルをする予定です。9年間やってきた中でベスト5のネタを各対戦にぶつけていこうかなと。本気で勝ちに行くつもりです。

それはすごい。楽しみですね。
しんじょう:師匠は長尺のネタを得意とされているんですが、賞レースのネタ尺に合わせてもらうので、普段はなかなか見られない師匠の4分ネタが見られるのもポイントです。
大ちゃん:対戦ごとに審査員の方からネタの批評もいただく予定です。あ、粗品さんではないですよ!
ちなみに、反町さんとハスキーポーズさんはどんなコンビなんですか?
しんじょう:反町は、東京松竹から大阪松竹に移籍してきた珍しいコンビです。ばんないっていう坊主の子がめっちゃいい顔してるんですよ。
大ちゃん:顔ライバルよなぁ。
しんじょう:“顔喜利スト”やな。僕は顔だけで大喜利できる人のことを“顔喜利スト”って呼んでいて、彼はその才能がありそうやなと思ってます。
大ちゃん:いつか顔喜利でIPPONグランプリみたいなんやりたいって言ってたな。
しんじょう:やったら絶対おもろいよな。反町は正直あんまり絡んだことがなくて、ついさっきばんないとお昼を食べに行って恋バナしたんすけど、しっかり喋ったのは初めてくらいかもです。
大ちゃん:相方のかずきも気遣ってよく喋りかけてくれるし。かずきの飄々としたボケにばんないが一生懸命ツッコむようなスタイルで、ばんないのキャラを生かした漫才をしているイメージです。
ハスキーポーズさんはいかがですか?
しんじょう:3組の中で唯一のトリオで、僕もめっちゃ仲良いです。真ん中にいるリキライスと同期なんですが、よく一緒にネタを書いています。これは魅力でもあるんですけど、雑魚3人が集まってわちゃわちゃやってる感じがめっちゃ面白いんですよね。
大ちゃん:別次元の風穴あけるズさんって感じです。あと3人の仲がめちゃくちゃいいんですよ。僕はただただしとめっちゃ仲良しなんですが、相方の悪口も聞かないし、それぞれが尊重し合ってるいいトリオやと思います。
坊主のナベも最近覚醒してきて。ネタ中もそうですけど、平場でボソッというひと言がめっちゃ面白いです。
しんじょう:ハスキーポーズは2023年にM-1の準々決勝に進んでますからね。でも全然自信がなくて、それも含めておもろい。ぜひ注目してください。

ありがとうございます。3組それぞれのカラーが楽しめるライブになりそうですね!最後に、オーパスツーさんの今後の目標を教えてください。
大ちゃん:やっぱり漫才でご飯を食べていくのが1番の夢です。テレビに出たくないとかじゃなく、もちろん番組のレギュラーや冠番組が持てたらめっちゃ嬉しいけど、僕らの漫才で劇場をパンパンにしたいっていう思いの方が強くて。「オーパスツーが出るんやったら見に行こうか」って言ってもらえるようになって、僕らをきっかけに他の若手を知ってもらえれば。そうなれるように、しっかり漫才をやっていきたいです。
あと、これは目標とかじゃないですが、「大ちゃんと友達やねん」って地元の友達にイキってほしい。全然仲良くなった奴とかに、「俺同級生やで」「私1回付き合ったことある」とか知らんところでチヤホヤされたり悪口言われたりしたいです。その時に僕はすでに手の届かない人になっていて、なんか言うてるみたいやなぁって余裕でそれを傍観しときたい(笑)
しんじょう:大ちゃんが言ってくれたことは大前提として、バラエティ番組にも出てみたいし舞台にも立ち続けたいなって思います。両方叶えられたらすごくいいですね。
あとは、自分たちで企画やキャスティングができるようなプラットフォームを作りたい。テレビだけじゃなくYouTubeでもやれることやし、自分たちでそれができるチームを作れたらなと。そこで松竹の番組とか作れたらいいなって思います。
どなたか会ってみたい方はいらっしゃるんですか?
大ちゃん:この前鶴瓶さんにも粗品さんにも会っちゃったしなぁ……。自分の好きなセクシー女優さんとか会ってみたいですね。
しんじょう:あ〜わかる。それこそ自分らのYouTubeにセクシー女優さんとかをいっぱい呼んだりして。そういう好きなことができるYouTubeができたら最高やな。とりあえず、角座でやってる松竹のライブを満席にすることが直近の目標ですね。
大ちゃん:普段お世話になってる劇場を僕らの力でパンパンにしたいです。


<オーパスツーのお気に入りスポット>
旧スーパー玉出(現在は肉のハナマサ)前の植え込み(大阪市中央区高津)
今は「肉のハナマサ」に変わっちゃったんですけど、千日前通り沿いの上本町に続く坂の手前に「スーパー玉出」があって。よく店の前の植え込みに座ってしんじょうと一緒に飲んでいました。ある時、僕がビーズのネックレスを付けてたら「そのネックレスダサいな」ってしんじょうに言われて、そのまま僕がネックレスを引きちぎったことがありますね(大ちゃん)。あれほんまに怖かってんけど(笑)。よく飲んでた思い出のスポットです。(しんじょう)
冷麺館(大阪市中央区東心斎橋)
角座の裏にある冷麺の専門店。食べ物の中で1番冷麺が好きで、ここはめっちゃおいしいのでよく食べに行きます。これから暑くなってくるので、1杯すすって体を冷やしてみてはいかがでしょうか。(大ちゃん)
カフェレスト とまと(大阪市中央区西心斎橋)
ネタを書く時に喫茶店に行くんですけど、ここは24時間営業なのでよく使っています。芸人も働いていて、コーヒーのお代わりとかもさせてくれる優しいお店です。(しんじょう)
<INFORMATION>

本気の松竹
●5月4日(日・祝)
第1回 反町単独ライブ「SORIMACHI LIVE GIM 2025」
時間: 18:30開場 / 19:00開演
出演: 反町 / 他
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●5月5日(月・祝)
第3回ハスキーポーズ単独ライブ「愛」
時間: 18:30開場 / 19:00開演
出演: ハスキーポーズ
チケットはこちら
●5月6日(火・祝)
「バーサスツー」
時間: 18:30開場 / 19:00開演
出演: オーパスツー / 海原はるか・かなた / チキチキジョニー / 三日月マンハッタン / どんぐり兄弟 / よふかしイエロー
チケットはこちら
3公演共通 前売り2,000円 / 当日2,500円 (整理番号付自由席)
※来場特典オリジナルステッカープレゼント
3公演通し券5,000円 ※前売りのみ(15枚限定)
※購入特典クリアファイルプレゼント
通し券のチケットはこちら

オーパスツー
共に大阪府出身の大ちゃん(左)、しんじょう(右)によるお笑いコンビ。大阪・堺のインディーズお笑いプロダクション・デリートエンターテイメントで2018年に結成。その後はフリーとして活動し、2020年12月に入竹。2025年3月の『第14回 ytv漫才新人賞』では、松竹芸能から初めて決定戦に進出。4月に開催された『第60回上方漫才大賞』(カンテレ)新人賞にもノミネートされるなど話題を集める。大ちゃんの好物は韓国風の冷麺で、しんじょうは27歳の頃から痛風を発症している。