Podcast番組史上初?!新しいスポーツを作った『ぎょうぶのラジオ参観』とは?パーソナリティーを務める若手コンビ<ぎょうぶ>を取材しました!!
澤畑さんが漫才をしたいと為国さんを誘ったのがコンビ結成のきっかけ。漫才でしかできないことを意識して、ネタ作りをしています。
芸人としての2人のことも聞かせてください。芸人を目指したきっかけは?
澤畑:小さい頃から新喜劇がめちゃくちゃ好きで、よく友達の家に行って新喜劇を見ていました。そこからM-1グランプリでブラックマヨネーズさんやチュートリアルさんを知って、小学生くらいから芸人さんっていいなぁと思っていたんです。高校を卒業する時、本当はそのままNSCに入りたかったんですが、「大学は行った方がええんちゃう?」って親に言われて。大学行って就活もしたんですが、やっぱり芸人がやりたくてNSCに入りました。
為国:意外と聞いたことなかったわ。そうなんや。
為国さんはいかがですか?
為国:僕は小中高とずっと一緒で、部活も同じやった幼馴染に誘われてNSCに入りました。ピカソンっていうコンビでやってたんですが、1年目くらいでそいつが芸人を辞めることになって。僕もどうしようかなって思ったけど、結構楽しかったんでそのまま続けてる感じです。最初から乗り気ではあったんですが、一応誘われて入った側ですね。
学生時代はその子と何かしてたんですか?
為国:特にしてないっすね。僕、高校卒業して1年空けてNSCに入ってるんです。本当は4年制の大学を卒業してから入ろうって幼馴染と話してたんですけど、僕が入学金と前期の授業料を払い込んだ次の日くらいに「やっぱ来年入ろうと思う」って言われて。「俺が卒業するまで待ってくれへん?」って言ったんですが、「お前とは諦めてNSCの奴とコンビ組むわ」と。当時はそいつとやりたかったんで、大学を辞めてNSCに入ることにしました。
澤畑:そこで払った奨学金の40万円を、今100回払いで返済していってるもんな
為国:月々4000円くらいなんすけど、それ以上分割するのは無理って言われて。もう何回払ってるんか、どれくらいで返済が終わるんかもわかってないです。
ラジオでも仰ってましたね。ちなみにお2人が好きだった芸人さんは?
為国:華丸大吉さんが好きでした。
澤畑:千鳥さんや笑い飯さんですね。よく見てました。
どういう経緯でコンビを組むことになったんですか?
澤畑:もともと別のコンビで活動してたんですが、為国がコンビを解散したタイミングで僕も解散することになって。僕の方から為国に声を掛けました。
どうして為国さんに声を掛けたんでしょうか?
澤畑:為国とは最初違うクラスやったんですが、為国が幼馴染と組んでるピカソンっていうコンビがおもろいって噂になってて、クラスが2つに分かれた時に為国と一緒になったんです。そこで初めてネタを見た時、ネタは雑やったんですけどめっちゃおもろくて、しかもこいつめっちゃイケメンの顔して漫才やってるんですよ。いや、お前イケメンちゃうでと心の中で思ってて。それも僕のツボでした。
為国:今でも自分のことイケメンって思ってますけどね。ほんまになんでモテへんのやろ。
澤畑:為国はずっと漫才をしていて、僕は割とコントが多めやったから次は漫才したいっていうのもあって組んでみたいなと。
澤畑さんは、同期の一石さん(現:うただ)とコンビを組んでたんですよね。
澤畑:そうっすね。最初は一石と同期のわたじって奴とトリオを組んで、その後わたじが抜けてコンビになって、結局解散したんです。
為国:澤畑と組む時に「漫才がしたいねん」って言われたんですけど、よく話を聞いていくと、そもそも芸人になりたいと思ったきっかけが新喜劇で、その後トリオとコンビでコントをやってて、解散してピン芸人をやってた時期もあるんですよ。それで急に「漫才がしたいねん」って言われても、最初は信じられへんなって思ってました。
確かに、やりたいことがブレ気味ではありますね(笑)
為国:これから漫才でやっていく説得力がないねんなって。ほんで変な奴やなとも思ってて。NSC時代にピンで1分ネタをする授業があったんですが、こいつ腕時計を付けてネタをやってて、一体いつ時計見んねんって思ってました。15分とかちゃうねんから見んでええやろ。
澤畑:体感で1分がわかんなかったんでね。フリップ芸して時計をパッと見て、「(あ、1分や)。ありがとうございました〜」って言ってはけてました。
そんな2人でコンビを組んでみたんですね。
為国:お互いをあんまり知らなかったんで、最初はお試しみたいな感じで。
澤畑:何回かやってみて、いけそうかなっていうので2018年に正式にコンビとして活動を始めました。
コンビ名であるぎょうぶの由来を教えてください。
為国:僕の高校時代のサッカー部に“ぎょうぶ”っていう後輩がいて、その子の名前から来ています。コンビを組む前にその子の話をしてたら、「じゃあぎょうぶでいいやん」って澤畑に言われてぎょうぶになりました。このことは本人に直接伝えてないですけど。
初めてぎょうぶっていうコンビ名を見た時に、どういう意味なんやろうって色々考えました。人の名前が由来なんですね。
澤畑:ミスも多いけどみんなから愛されるキャラクターだったみたいで。それもいいなと思いましたし、“ぎょうぶ”ってめっちゃ口馴染みがいいんです。そこにも惹かれてぎょうぶに決めました。
為国:NSC時代の澤畑って今よりずっと細くて爽やかな奴やったんですよ。いつの間にかめっちゃデカくなってしまって、こんな風になると思ってなかったんでちょっと騙されました。
澤畑:まぁでも為国が細いねんから逆にええんちゃう?
澤畑さんが隣にいると、為国さんの細さがより強調されますね。
澤畑:お互いの体型の相乗効果で、僕がとんでもなくデカく細く見えてると思います。
為国:写真を撮る時とかは、できるだけ同じ大きさに写るよう前に出る工夫はしてますね。遠近法を使ってます。
澤畑:ちょっと傷つくねんその工夫。
為国:それをするだけでほんまに上手くいくから。
澤畑:僕はこれからも一歩下がり続けます。
ラジオを始めるきっかけにもなったユニットライブ『漫才参観』で共演している三遊間さんや空前メテオさんとはどういう関係性なんですか?一緒にライブを始めた経緯を教えてください。
澤畑:ミルクボーイさんが優勝した2019年のM-1がめちゃくちゃおもしろくて、ちょうどその頃、三遊間や空前メテオとちょこちょこ喋るようになった時期やったんです。その年のM-1に触発された空前メテオの茶屋から、「なんかライブやりましょうよ。僕らもこんなおもろい漫才やりたいです」って連絡が来て。じゃあユニットライブをやってみようかと。僕ら2組と共通して仲が良かったのが三遊間だったので、この3組になりました。だから最初のきっかけを作ったのって実は茶屋なんです。
為国:そうそう、僕ら発信で始まったライブです。
澤畑:ネタの相性も良さそうやってんな。この3組やったらM-1を意識したネタライブができるんじゃないんかなと。ネタを3本やるっていうスタイルはずっと継続してます。
毎回ネタを3本、なかなかストイックなライブですね。昨年のM-1グランプリで準決勝に進出して、何か変わったことはありますか?
為国:そこまで大きな変化はないですが、僕ら敗者復活で鼻くそのネタをやってたんで、「汚い」って言われることが多くて……。今年はほんまにきれいにせなあかんなと思いました。僕は片岡鶴太郎のモノマネができるんですが、昨日寄席でそれをやったら「気持ち悪い」「キャー」みたいな悲鳴が上がって。そこから家に帰ってワームをボールにペタペタ貼り付けてる時に、ほんまにきれいになろうって改めて思いました。テレビにも出たいし気を付けないかんなって。
澤畑:僕も「めっちゃ良かった」っていうLINEより、「鼻くそやなぁ(笑)」みたいな反応の方が多くて。ネットや劇場界隈の人にも俺らは鼻くそ食べるコンビやと思われてるんで、どっちも食べてないっていうのだけは伝えたいです。全員が笑えるきれいなネタを作っていきたいですね。
YouTubeに上がってるよしもと漫才劇場の9周年記念ネタもオナラをテーマにしてますよね。
為国:YouTubeに上がってるネタ動画も「鼻くそ」と「屁の音」やし、気持ち悪い脳みそボール作ってるし……。今年はきれいやと思ってもらえるネタ作りや過ごし方をしたいです。
コントを見たことがないのですが、漫才を主体にしていることにこだわりはありますか?
為国:僕は漫才に憧れがあったんで、ずっと漫才をやりたいと思っていて。今僕らがやってることって、コントにすると世界が狭すぎるんかなぁと思います。ちっちゃい話し合いのネタが割と多いし、コントになると演技もせなあかんからどうなんかなぁと。たまに漫才コントのネタもあるけど、ベースとしては漫才でしかできへんことを意識してネタ作りをしています。
澤畑:僕はコントをやってた時期もあるけど、立ち話みたいにできるのが漫才の魅力やなと思います。ラジオもそうやけど、普通に喋ってる延長線でできるのがいいですね。M-1への憧れもあったんで、それが漫才をやる理由になっています。
ぎょうぶ
2018年結成、共にNSC大阪校39期生。ぎょうぶ、三遊間、空前メテオの3組からなるユニットライブ『漫才参観』から派生したABCラジオのPodcast番組『ぎょうぶのラジオ参観』(毎週木曜18:00頃〜配信)』のパーソナリティーを務めるコンビ。大阪よしもとの劇場を中心に活動しており、昨年のM-1グランプリは準決勝、今年の『ytv漫才新人賞』では決勝に進出するなど注目を集めている。シーズン2 で目標に掲げていた総再生回数2万回を達成し、2月初旬にシーズン3がスタートしたばかり。
ぎょうぶのラジオ参観
ラジオ参観Twitter:@radiosankan
澤畑 健二
1992年生まれ、京都府出身。学生時代はバスケットボール部に所属。“どこにでもいる顔”と称され、保健体育の教科書やパパを描いた幼稚園児のお絵かき、グーグルアースでハトに餌をあげているなど、様々な場所で目撃情報が絶えない。睡眠をあまり取らずにたくさん食べることから、「逆禰󠄀豆子」という異名を持つ。近々扁桃腺を取る予定。
為国
1997年生まれ、兵庫県出身。学生時代はサッカー部に所属しており、高校最後の大会では、点差をつけて勝っているにも関わらず、相手を邪魔するプレイを連発し退場になったという“ダーティー”な過去も。かなりの偏食で、最近は駄菓子を大量に購入して食べることにハマっている。歯の神経を複数取っており、味覚が無くなってきているそう。