4人のローカルスケーターが動き、長居公園に誕生させたスケートボードパーク。その裏側にあるいろんなストーリーと、パークに込めまくった想いとは。


僕らもこの場所で出会い、今もずっとスケートボードを通じてつながっている。これから20年、30年先もそんな関係が築いていけるような場所にしたいなと。

皆さんの想いが詰まりまくったスケートボードパークが誕生したわけですが、今後の運営などについても聞かせてください!

武田:GWの5月8日まではテスト期間として9:00〜21:00の営業になりますが、5月9日からは24時間営業になります。僕らを含め、後輩たちにもある程度の権限を持たせて運営クルーを構成し、クルーの誰かが腕章をつけて見守る感じですね。パーク内での飲食禁止や上半身ハダカで滑らないといった規則もあるので、それらを案内したり、パークの清掃したり、セクションの破損箇所などを確認するのが僕らの役目。利用ルールとマナーを守り、他の公園利用者にも気持ちのいいパークにしたいですね!!

丸居:ルールやマナーをみんなに共有するような立場ですね。それと、このパークの特長でもあるのが、仕事帰りの方でもふらっと来て楽しめる24時間営業。利用するには事前登録が必要で、年齢を識別してQRコードで開錠できるようにしています。大阪府の条例に従い、利用できる時間に年齢制限をかけているので、24時間営業を実現することができたんです。

ナイター設備もしっかりあって、24時間楽しめるなんてまさにスケーター天国ですね。

丸居:最寄り駅からもすぐだし、しかも利用料は年間登録費の500円だけですからね。

石川:おまけにノーヘルOKです!当初は「ヘルメット着用で!」という話もあったんですけど、それだと意味がないなと。

丸居:スケートボードはストリートカルチャーだし、みんなヘルメットは嫌がるんですよ。公共のパークではヘルメット着用が義務付けられてたりしますが、そうすると街中で滑ってるスケーターたちは引き込めませんからね。せっかく街中にあるようなレイアウトのパークで、キックアウトされずに自由に滑れるのに「あそこはヘルメット着用だからうざい」なんて言われると、ほんと本末転倒なので。13歳未満はヘルメット着用を義務化してますが、それ以上の年齢の方は自己責任でお願いしてます。

確かに。運営する皆さんもスケーターだからこそ、スケーターの心理が分かるんですよね。この長居公園で4人が出会い、新たなパークの誕生に深く関わってきた皆さんにとって、スケートボードってどんなものなんでしょう?すごく抽象的な質問なんですが、教えてもらえれば!

武田:そうですね…。今までそんなに深く考えたことがないくらい、楽しいから滑ってきただけ。でも、改めて答えるとすれば、遊びと本気の間にあるものかな。ただ滑って遊んでるんだけど、自分と向き合える時間があったり、今までの自分を超えていける瞬間がある。精神的に追い込まれながら何度もトライして、何度もこけて、でもメイクできた時の達成感や充実感はたまらないんですよ。遊びだけど、いつも本気ですから。メンタルもめちゃ鍛えられたし、スケートボードがあったから自分の芯ができたんじゃないかなって思いますね。

丸居:僕は途中スケートボードから離れてる時間も長かったから、復活してから特に思うのは、常に物事に対して攻めの姿勢や考え方でいられるなと。正直、離れてる時は心のどこかでスケートボードをしてた頃の自分を引きずってて、「うまいって言われたぞ!大丈夫やぞ!」と、自分に自信を持たせようとしていたんです。きっと、スケートボードと関係のない人生を送ってる自分に自信が持てなかったんだと思います。

なるほど。やっぱりスケートボードは、メンタルのスポーツでもあるんですね。

丸居:スケートボードはスタイルに自分の色が出せるし、滑ってる時も「自分はこうだ!」と思ってるから、自然と自信が持てるようになるんです。だから、僕にとってスケートボードは人生の一部だし、GOOD MINDの根源だと思いますね。

石川:僕にとっては、足枷ですね。もう外すことのできない足枷(笑)

ちょっと闇を感じますよ(笑)。その足枷を外したいけど、外せない時期もあったと?

石川:最初は楽しくて趣味でしてたのに、やらなアカンみたいな感じになってた時期もあってね。ちょっと嫌気がさしてたことも正直ありましたね。

山下:大哲君はスポンサーもめちゃ付いてたしな。すごい荒れてる時期とか、長居公園に行ったらデッキが何枚も割れてて後輩連中はビビってたし(笑)。そんな時は、「ちょっとコーヒー飲みに行こや!」って、よく誘い出してましたね。

石川:よくないことなんですけど、自分の動きや滑りに納得できなくて…ついつい。誰かに怒ってるわけじゃなく、ただただ自分に腹が立ってるだけやったんですけどね。

プロとアマの境界線というか、その間にある気持ちの揺れ動きって当事者からするとツラいですよね。大好きなのに、しんどいみたいな。

石川:徐々にスケートボードと距離をおくようになった時期もあったんですが、このパークのおかげで「またやろう!」って思えるようになったんです。だから、完成した時はめちゃくちゃ感動したし、最高すぎましたね。まぁ、結局は外すことのできない足枷なんですよ(笑)

山下:その言い方…(笑)。僕にとっては、スケートボードは人生を変えたものかなと。32歳でスケートボードを始めてから友だちも100人以上増えたし、特に大人になってからほんとに仲のいい友だちができることってなかなかないと思うんですよ。僕なんかよりみんなめちゃくちゃうまいし、歳の差もあったりするけど、そんなことも関係なしに友だちができた。それもスケートボードの魅力やなと、実感してますね。しかも、普通じゃありえないプロジェクトにも関わらせてもらえましたから!

スケートボードが、皆さん自身の内面や人生に大きな影響を与えてくれたんですね。『タイガーラックスケートボードパーク長居』も、きっとたくさんのスケーターや人々に影響を与え、いろんな出会いを生み出す場所になると思います!最後に、このパークを待ち望んでいたスケーターのみんなにメッセージを伝えていただければ!!

武田:大阪が誇るスケートボードの聖地・長居公園で、みんなと再会できる場所ができました!僕らもこの場所で出会い、今もずっとスケートボードを通じてつながっているので、これから20年、30年先もそんな関係が築いていける場所にしたいと思ってます。もしスケートボードから離れてる人がいたとしても、時間はすぐに取り戻せるし、ここでまたつながっていきましょう!!

丸居:毎日滑って遊んでたあの頃のように、またみんなでワイワイできたら最高!スケーターみんなの想いが詰まった場所なので、OBの皆さんもぜひ戻ってきてくれたらうれしいです!!

山下:もう滑れないと思っていた長居公園で、正々堂々とスケートボードが楽しめるパークです。年齢やキャリアも関係なく、みんなで思いきり自由に滑りましょう!!

石川:スケーターにとって、ほんと最高のパークです。このパークから絶対、オリンピック選手が100%輩出されていくはず!!!

武田:それは間違いない!きっとバケモノみたいにうまい子が出てくると思うので、みんなでスケートボードを楽しみましょう!!!

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Profile

タイガーラックスケートボードパーク長居 運営クルー

昔から長居公園で滑っていたローカルスケーターの武田知定、丸居賢次、石川大哲、山下真也で形成されるパーク運営クルー。長居公園にスケートボードパークを誕生させた立役者たちであり、オタク領域のこだわりと深すぎるスケートボード愛で、指定管理事業者の『わくわくパーククリエイト』とともにスケーター想いの最高のパークを作り上げた。

Instagram
武田知定:@tomosada_t
丸居賢次:@maru_411
石川大哲:@hiroaki666
山下真也:@shinkinpark_0519

Data

タイガーラックスケートボードパーク長居

大阪府大阪市東住吉区長居公園1-1
営業時間: 24時間(4月23日〜5月8日までは9:00〜21:00)
※本登録は9:00〜18:00

利用料: 年間登録料500円
登録についてはこちら

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