京町堀がアートに染まる!街をあげてのアートフェア「メタセコイア」に潜入。


受賞されたアーティストさんに、さっそくインタビュー!

宴もたけなわで会場は盛り上がっておりますが、審査員賞を受賞されたアーティストさんに、さっそくお話を伺ってみました。

お1人目は、アワジトモミさん。庄野裕晃賞と松村貴樹賞のダブル受賞に輝かれ、ノミネートもたくさんあった方です。

受賞おめでとうございます!!

うれしいです、私のことを知らない人も、おもしろい!って思ってくれたのがうれしい。

今回出展された作品について、教えてください。

二次元コードをアクリル絵の具で描いたパネルです。読み込んだら、動くイラストが見られます。でも実は、まだできてないやつも置いちゃってて(笑)。会期中には見れるようになるはずです。あと、今回は『neji』さんの本棚での展示だったので、本の作品とか、ZINEも置いてます。

『neji』の本棚に展示されているアワジトモミさんの作品。Tシャツやキーホルダーなど、サイケかつキッチュなアイテムも販売。

手描きの二次元コードって面白いですね。実際に読み込むことができて、アニメーションが見られると。

アニメって言うか、動くイラストですね。絵をいっぱい描いて動かしてます。

単純に平面のイラストっていうより、描いたものを動かすのがスタイルですか?

楽しいほうが好きなので、動いたほうが楽しいかなって。動かなくても楽しいものだったらどんどん作っていきたいけど、今は動くのが楽しいと思ってるので、動きのあるものの見せ方をがんばってます。

これからやりたいこと、挑戦したいことはありますか?

展示をたくさんやりたいです。今は二次元コードを展示っていう方法ですけど、もっと次は違うことがしたいので。例えば、動くイラストはデータでしか見れないんですけど、それをおもちゃとか立体にして、自分で動かしてもらうみたいな仕組みを作ったり。あとは、プロジェクターとかプロジェクションマッピング的な見せ方もやってみたいです。

ちなみにこれまで、何かの受賞経験はありますか?

UNKNOWN ASIA2020で、レビュアー賞をめっちゃいただいたんです。その時もオンラインだったので、アニメーションのGIFをいっぱい上げたら、それが面白いって言っていただいて。

今回は庄野裕晃賞と松村貴樹賞のダブル受賞ですね。プライズはお聞きになりましたか?

まだ聞いてないです。庄野さんはこれまでもちょこちょこお仕事いただいたり、気にかけてくださってるんですが、これから売れるようにがんばりましょう!って言ってもらいました。

アワジさんと私、着ている服が似てました!

続いてお2人目は、mayu yamadaさん。服部滋樹賞、吉田貴紀賞を受賞されました。

今回が関西での初展示ということですが、なぜメタセコイアに応募しようと?

地域によって観てくれる方も、感じ方も違うだろうなっていうのがあって。いつも東京とか関東で発表していたので、大阪ではどんな感じで自分の作品を見てもらえるのかなと思って、応募してみました。

受賞した時のお気持ちは?

純粋にちょっと驚いていて。455組の中から、27組の展示作家に選ばれただけでも驚きだったので、またその中から選んでいただけるっていうのはすごいことだなって。まだびっくりしすぎて、気持ちがちょっと追いついてないです。

ご自身の作品は、「何かに似てるけど違う」がテーマですか?

シリーズのタイトルを「vague(ベイグ)」と付けていて、あいまいな、はっきりしないっていう意味なんですけど、何かに似ているけどそれそのものではない何か、をテーマにしています。人間って、例えば男女とか、この人は女性だからこうだろうって決めつけみたいなものがあるかと思うんですけど、作品に対しても、何かに似てるけどこれは何だろう?って思わせることで、決めつけない見え方の入り口にできたらいいなって。

BYTHREEの奥、靭公園に面した窓から光が入る場所に展示されているmayu yamadaさんの作品。

だからあえて、何かに似た見た目にされているんですね。

そうですね。

ずっとガラスを素材にした立体作品を作っておられるんですか?

大学からガラスを始めて、大学院を卒業して今に至るんですけど、ガラスの光のたまり方とか、厚みがあるほどいろんな表情が見られるのかなと思って、立体作品を作るようになりました。ガラスに対して私はあいまいさだったり、ぼんやりしている様子を感じるので、そういう特徴を生かした作品をこれからも作っていきたいです。

ちなみに、大阪に来られるのは今回が初めてですか?

今回を含めて3回目なんですけど、今までは観光地しか行ったことがなかったから、京町堀は大きな公園があって自然があって、おしゃれなお店もいっぱいあって、すごいいいとこだなって。展示しつつ、お散歩して楽しませてもらいました。

受賞をきっかけに、大阪に来る機会も増えそうですね。

それはちょっとうれしいかもしれない。ふだん全然家からでなくて、めったに旅行もしないので。知っている街が増えることはすごくうれしいことだから、これからもっと京町堀のことも知れたらいいなと思います。

京町堀でアートフェアって、めっちゃ有り!

独学で絵を描き始めてまだ2年足らずというMASAKI HAGIHARAさん(右)は、家入一真賞を受賞。

「京町堀でアートフェア?」って最初は意外な気もしましたが、いやいや、すごくおもしろい試みだなと思いました!展示会場が界隈の会社の持っているスペースっていうのも京町堀らしいし、なにより一等賞を決めるだけじゃなくて、選んだ審査員と一緒に何かするっていうところもクリエイターの多い京町堀ならでは。「アーティストファーストなフェア」という想いが見事に体現されていて、本当に価値のある企画だと思いましたし、アーティストにとっても参加する意義のあるフェアだと思いました。また、展示されている作品やグッズは購入可能とのことなので、お気軽にスタッフさんに聞いてみてくださいね。

開催は7月3日(日)までですが、アーティストの作品や審査員のコメントは公式サイトで見られますので、気になる作家さんがあれば、ぜひチェックしてみてください。
(何がすごいって、応募作品すべてのレビューがつくそうです!!これ作家さんにとっては、めっちゃうれしいですよね)

※JIKAN<space>は会期終了。サワダモコさんの作品は引き続き飛行船スタイルで展示されます。


メタセコイア・キョウマチボリ・アートフェア2022

会期: 2022年6月17日(木)~7月3日(日)
https://www.metasequoia-art.jp/

大阪・京町堀を舞台にした、人と街、クリエイティブを繋ぐ新しい形の公募型アートフェア。総勢455組の応募から審査を通過した27組のクリエイターの作品を4つの会場で展示するほか、期間中はトークイベントやパーティ、ポートフォリオレビューなどのイベントも実施。また、オフィシャルサイトでは応募のあった全てのクリエイターの作品を閲覧でき、それぞれのレビューも掲載予定。


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