淀川区に巨大壁画が出現!仕掛け人BAKIBAKIさんが描く、2025年大阪・関西万博に向けた「淀壁構想」とは。
オリジナルのBAKI柄で知られるアーティストであり、住所非公開のアトリエ兼ギャラリー「十三光スタジオ」のオーナーでもあるBAKIBAKIさん。日本では数少ないミューラルアート(壁画)を軸に国内外で活躍してきたBAKIBAKIさんが、2021年新たに仕掛けたのが壁画アートプロジェクト『淀壁2021』でした。それは、スタジオのある淀川区の5つの壁面に、5組のアーティストが作品を描くというもの。パブリックな空間をキャンバスにしたこのプロジェクトはクラウドファンディングで支援を募り、見事に達成。淀川区には5つの巨大な壁画が誕生しました。なぜこのプロジェクトにチャレンジしたのか。その狙いや想いについて、お話を伺ってきました。
ナイチンゲールの作品を描いて、壁画でまちに何かできるんちゃうかなって思ったんです。
『淀壁2021』のプロジェクトを始めたきっかけを教えてください。
今年(2021年)の3月、淀川区の職員さんに声を掛けてもらって、区役所の隣の建物に壁画を描かせてもらったんです。「淀川ウォールアートプロジェクト」として区内の企業から協賛や協力を得て、医療従事者の方への感謝を込めてナイチンゲールを描きました。これが淀壁の前身で、壁画でまちに何かできるんじゃないかと思ったきっかけですね。
ナイチンゲールの作品が最初なんですね。
描いた当初は別にそこまでまちのことを意識してたわけではないんですけど、壁画を描いてしばらくしたら、新聞やメディアに取り上げてもらったり、だんだん反響が大きくなって。あの作品は、絵描きの自分にできることとしてボランティアで制作したんですけど、これってまちのために何かできるんちゃうかなと思ったんです。
淀川区の人もびっくりしたでしょうね、区役所の横にナイチンゲールが出現したら。
描いてる最中も、「何ができるん?」って聞かれましたね。そうやって興味を持ってくれた人のなかに、今回の淀壁のキャンバスとなる壁を提供してくれた人がいたんですよ。「うちのマンションの壁にも描いてくれへんか?」って。
そんなつながりが!でも、絵を描ける壁を探すのって大変そうですよね…。
そうそう、外に描くのっていろいろ大変なんですよ。その辺りは、このプロジェクトを一緒に運営しているWALL SHARE株式会社が、建物の交渉とか契約とか、道路許可とかを担当してくれました。
どの壁にどのアーティストをマッチングするかは、どんな視点で決められたんですか?
場所との相性もあるし、自分との距離感もありますね。地元のLANPくんとかローカルなアーティストはもちろん、東京時代につながったボルちゃん(borutanext5)やカツマタくん(カツマタヒデユキ)とか。2人はたまたま大阪に拠点を移したタイミングもあったんですけど、でもそこまでガチガチに大阪だけで固めるつもりはなくて。外からの人にも関わってもらいたいなと。
何を描くかは、アーティストさんにお任せですか?
基本的にテーマは自由にしてもらいました。ボルちゃんは壁を提供してくれた整骨院を見せてもらって、あんまのマシーンとかに興味を持ったみたいで、整骨院の中とリンクした絵を描いてくれました。カツマタくんは、天満出身の大塩平八郎がモチーフでしたね。信頼できるアーティストにお願いしているので、相談は受けつつも、自由に描いてもらいました。
BAKIBAKIさんのユニット<DOPPEL>の作品は、岡本太郎がモチーフですね。
自分が吹田の出身で岡本太郎や太陽の塔には影響を受けていることと、2025年の大阪・関西万博に向けて何かやっていこうという意思表示でもあります。この壁面のオーナーさんがナイチンゲールを描いていたときにたまたま声を掛けてくれた人なんですけど、そのマンションの名前が「岡本マンション」で、もう運命やなと思いましたね。
BAKIBAKI
1978年生まれ。オリジナルデザインの