大阪・今里に創造力をかき立てる真っ白なギャラリーが登場! 若手アーティストに表現の場を提供する『JITSUZAISEI』とは?


2階は様々なアイデアが生まれるコミュニティスペースに。お気に入りの絵を、カジュアルに楽しめる世の中になってほしい。

現在はどれくらいのスパンで展示を行っているんですか?

月に最低一本は、誰かの展示や企画を実施しています。私一人だとどうしてもアイデアに限界があるので、ここを始める前に「面白いこと考えてくれる人募集します」とTwitterで呼びかけたんです。すると10人くらいの方が、「興味あります!」とDMを送ってきてくれて。北海道に東京、富山、住んでいる場所はバラバラなんですが、『JITSUZAISEI』のメンバーとして、週に一度ミーティングを行いながら一緒に企画を考えています。皆全国各地に住んでいるから、関西以外の情報も入ってくるから新鮮ですね。コロナって本当に最悪だけど、こういう世の中になったからこそ、オンラインミーティングが当たり前になって今のメンバーに出会えた。離れていても、一緒に仕事ができるんだなと実感しました。ここをやろうと決心したのも、表現の場が制限されてしまった状況を打破するために捻り出した結果ですし。ピンチはチャンスじゃないですけど、今の時代に沿った良い動きができたかなと思います。

まさに、現代にマッチしたギャラリーって感じですね。

これは余談なのですが、実はコロナ禍じゃなかったら、海外に留学する予定だったんです(笑)。頑張ってお金を貯めていたんですけど、結局こんな状況になったから行けなくなって。

え!そうなんですか!

だから2年前までは、自分がギャラリーを経営するなんて本当に考えてなかった。あまり考えずにすぐ行動しちゃう性格なので、「やろう」と決めたことは結構振り切ってやっちゃうんです。

その行動力、本当に尊敬します。この建物は1階が展示スペース、2階はバーになっているんですよね。どうしてバーを作ったんですか?

自身のスクエアアートをカッティングシートで全面にあしらった2階のバー。

私自身、バーにめちゃくちゃ行くとかではないですが、今って誰かと一緒にお酒を飲む機会もなかなか無いじゃないですか。だけど、さり気ない会話の中でアイデアが生まれたり、色んな人と繋がったりできる、貴重なコミュニティスペースだと思うんです。ここに来たお客さんとクリエイターが繋がって、何かが生まれるきっかけになればと願っています。一応バーは会員制ですが、日曜はカフェとして営業しているので、一見さんも来てくれたら嬉しいな。ちなみにジンが好きなので、お酒はジンを多めに置いています。

最後に、20代のアーティストとして、この時代に思うことはありますか?

日本人って有名な方が高額な作品を買うと、「そのアーティストってすごいんだ!」という価値観を植え付けられがちなんですけど、それは違うやろって思っていて。例え子供の作品でも良いものは良いし、高けりゃ良いってワケじゃない。人それぞれ感性は違うから、金額も名前も関係なく、まっさらなフィルターで作品を見て欲しい。お気に入りの絵を、もっとカジュアルに楽しめる世の中になればと思います。それこそ、ウチをきっかけにアート好きが増えたら嬉しいですし。今はアーティストとしての成長も、ギャラリーの成長も、飲食スペースの成長も、一度に全部やっていかなきゃなのですごく大変。だけど、せっかく素敵な場所を持つことができたので、アクティブに頑張りたいです。今里って中崎町にも通ずるノスタルジックな雰囲気があるから、ここをきっかけにもっと若者が増えたら良いなと。今後は、このエリア自体を盛り上げていけたらと思います!

取材に訪れた日は、「回帰する少年性、」(110)という個展の準備中でした。
住宅街の一角に佇む『JITSUZAISEI』。まさかこんなところにギャラリーがあるなんて!
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Profile

MINAMI MIYAJIMA

大阪生まれ、大阪•今里『JITSUZAISEI』代表。スクエアが密集した集合体による作品をメインにした現代アーティスト。「若手クリエイターの表現の場を」とクラウドファンディングを行い、2021年4月4日より自身のアートギャラリー『JITSUZAISEI』をスタート。

https://minamimiyajima.com/

Gallery

JITSUZAISEI

大阪市東成区大今里4-14-18
TEL/06-6224-4475
営業時間/14:00~23:00
定休日/火曜(臨時休業の場合あり)
※お越しの際は必ずSNS等をご確認ください。

https://www.jitsuzaisei.com/

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