入り口はキャッチーに、中身はディープに。満を持して京都にオープンしたレコードショップ・pinks vinylの正体。
「ここで勝負しないと、この先やっていけないんじゃないか」と思って、実店舗オープンのための物件を決めました。

2025年9月に実店舗をオープンさせてからは、タカト君が代表になったそうですが、独立願望は前からあったんですか?
タカト:ありました。レコードチェーン店で働いているうちに「レコードディールで生活していきたい」という目標ができたんです。
じゃあ、3人で話す時なんかには「ゆくゆくは店を持ちたい」という話も?
タカト:そうですね。胸を張って「レコードディーラーです」って言えるようになりたいけど、社会的にも宙ぶらりんな時期が続いて。そういう自分の“不定職者”加減に沸々としてましたね。

ここ2〜3年は、現場での出店も増えたように思うんですが、そういったリアルでの活動も実店舗オープンへの足掛かりになったんですか?
タカト:そうですね、オンラインを始めた3年目くらいから、レコードマーケットへの出店が増えていって、徐々に対面での販売を具体的に考えられるようになりました。しかもマーケットへの出店って楽しいんですよ。
GRADEE:対面だといろんなコミュニケーションもとれますしね。

なるほど。そういうマーケットへの出店って、インスタやウェブページを見た方からのオファーなんですか?
タカト:そういう話は大体CH.0君が持ってきてくれるんですよ。一番最初の出店は、アメ村・『Club JOULE』でのパーティでした。
CH.0:DJをやっている延長で、知り合いから「レコードショップやってるらしいけど、よかったらどう?」と出店の話をいただくことが多かったですね。僕がめっちゃ頑張って出店の話をとってきたとかではないけど、タカトからしたら、自分から作るのは難しかったんかなと思います。
タカト:そうですね。自分で営業かけたりとかは絶対できないんで。CH.0君は外とのパイプ役というか、外交的なポジションを担ってくれています。おかげで外への出店も定期的にやれていました。



お店オープンへの準備がじわじわ整っていったんですね。実際に足を踏み出そうと思ったのは2025年に入ってからですか?
タカト:そうですね。ここの物件が気になって、CH.0君にもついてきてもらって内覧に来ました。幸い、工事も必要なくて初期費用を抑えられるのが大きかったですね。「ここで勝負しないと、この先やっていけないんじゃないか」と思って、借りることにしました。
CH.0:そうは言っても、内心「このエリアでやるのはかなりチャレンジングやな......」とは思いましたけどね(笑)
まぁ、逆に都会の方だと初期費用とか日々のコストもかかりますしね。
タカト:そこの焦りがないのは大きいです。もちろん油断はできないし、日々の営業とか告知を一生懸命やって、やっとトントンくらいですけどね。


pinks vinyl
住所: 京都市左京区田中東春菜町30-3 THE SITE - C
時間: 13:00〜19:00
休み: 火曜・水曜
TEL: 075-741-8399

ニシウチタカト
岡山県出身。大学進学を機に大阪に出てHIPHOPシーンに触れる。共通の友人を介して出会ったGRADEEと意気投合して遊ぶうちにTha Jointzのメンバーとも出会い、自然とクルーに加入。現在は、『pinks vinyl』オーナーとして店舗運営やレコードの買い付け、買い取りを行う一方で、映像ディレクターとしてブランドCMやアーティストのPVなども作成する。

CH.0(チョウ)
京都出身・在住のDJ/ビートメイカー。兄の影響で小学生時代からHIPHOPに興味を持ち、高校からDJの活動をスタート。二十歳ごろには、西海岸のHIPHOPカルチャーに触れるため、カリフォルニアで丸一年ほどを過ごす。現在は自主レーベル・「Onda Bubbles」のファウンダーとして関西から発信を行う一方で、KID FRESINOのライブDJとしても全国的に活動中。

DJ GRADEE(グラディー)
東大阪出身。大阪を拠点に活動するHIPHOPクルー・Tha Jointz所属。小学生時代から周りと違う音楽性を養い、高校からは日本語ラップに熱中する延長で海外のHIPHOPも聞き始め、DJデビュー。『pinks vinyl』のCMに出演する名アクターとしても知られる(他の2人からの呼び名は「ダイちゃん」)。