実はふたりとも裏方気質? アジアの情緒を刻むrajabrookeと新鋭ブランド・Mrs.MINEが、協働して動き始めたワケ。
「作り手が楽しめているか」は、こちらの意図に関係なく伝わってしまう。

常國さん自身は、ブランドを始めてからどんな変化がありましたか?
常國:よりイキイキしてるっすね!
即答ですね! プレッシャーや不安はなく?
常國:全くないっす!
牛田:本当にいつもこうなんですよ(笑)。普通、独立したてのころって「これから続けられるかな」とか不安になるのに、相変わらず生活を楽しんでるよね。常くんは昔からそうだけど、最近ますます忙しそうなんですよ。仕事に遊びに、とにかく「楽しいことに忙しい」というか。

常國:でもブランド始めてからってことで言うと、この前のポップアップに来た19歳の男の子が「めっちゃ欲しい」って言ってくれて。最終日にもう一回来てくれて、ほんまにキャッシュで2人とも買ってくれたんですよ。うちのデニムは3万円以上するんですけど、19歳にとってはかなり高い買い物じゃないですか。そこまでして買ってくれて……「やってよかったな」ってうれしくなりました。
牛田:こないだは、ここを調べて初めて来られたお客さんが、両方のブランドのアイテムを買って行ってくれました。モノを見てますます気に入ってくれたみたいで、あれもテンション上がったよね。

<Mrs.MINE>はこれまでSNSでビジュアルを中心に発信してきましたが、コンセプトなどを言葉で語ることはほとんどなかったですよね。
常國:そうですね。例えばインスタの投稿1つとってみても、全部を説明しすぎないように意識はしていますね。どう言えばいいか難しいですけど、物語みたいなところで終わらせたい、というか。
牛田:あんまり表に出ないとか、SNSで情報を載せすぎない、というのは僕らに共通してる。
常國:そうっすね。好きになってくれた人は、例えばどんな人が作ってるか気になったら、絶対掘るじゃないっすか。あと自分が前に出ることでキャラ先行でイメージを持たれるのに抵抗があって。
牛田:プロモーションと影響力で売れる時代だけど、僕らはモノの良さで売りたい。だから、あまり前に出過ぎない方がいい、ってなってるんだと思う。ちょっと古い考え方かもしれないけど。

なるほど。ここで少し聞かせてほしいんですが、ブランドとしてのこだわりはどんな部分ですか?
常國:もちろんデザインや製品のクオリティにはこだわってて、生産は前職からお世話になってる方たちにお願いしています。その上で、接客するときも、梱包するときも「自分がお客さんの立場やったら、こうしてくれた方がうれしい」ってことをやるように心がけてます。商品に手紙を添えるのもそう。<THE UNION>で経験させてもらったことの影響がかなり大きいですね。
牛田:コミュニケーションに熱を乗せるの、めっちゃ大事にしてるよね。こないだなんか仕事中に「ちょっと作業していいっすか」って、手書きで年賀状書いてた(笑)
常國:あっ、そっちは親の影響ですね(笑)

将来的に<Mrs.MINE>をこうしていきたい、という目標はありますか?
常國:むずいっすね……「作ってる人が楽しそうなブランド」にしていきたい、ですかね。
牛田:それすごくわかる。苦しんで企画をひねり出すより、楽しい思いして作ってるものの方が“乗ってる”し、買う側にも伝わっちゃうもんね。
常國:僕らが好きな先輩たち、みんなそうじゃないっすか。
牛田:だね。都会のオフィスで苦しんでデザインを作るより、生活の中から自然に出てくる方がいい。それこそSNSで書かなくても、楽しんでるかどうか、良くも悪くも伝わっちゃうと思う。

牛田
rajabrookeデザイナー。東京出身。2019年にブランドを立ち上げ、マレーシアなどで暮らした経験と、日本の風土を融合させたものづくりに取り組んでいる。スポーツやアウトドアの機能性を土台に、刺繍やグラフィックで異国感を差し込む作風が特徴。ブランド名はマレーシアの国蝶に由来。北堀江の拠点『Mansion Butik HALIA』も運営する。
Instagram: @rajabrooke_asia
Instagram: @mansion.butik.halia.osaka
https://rajabrooke.com/

常國 文聖
Mrs.MINEデザイナー。島根出身。専門学校への進学を機に大阪へ。<Supreme>、<THE UNION>などを経て、自身のブランドを2025年10月からスタート。公式Instagramでは、プロダクトのビジュアルや制作断片を中心に発信。関西発ブランドの新たな担い手として注目されている。
Instagram: @mrsmineclub
https://mrsmineclub.co/