僕らはずっと子どもみたいな感覚で生きている。古着と雑貨を扱うちょっぴりアダルト(?!)なショップ、大阪・中崎町の『YAMASTORE』ってどんな店?
店内に足を踏み入れると、不思議な形のオブジェやキラキラ光るおもちゃに囲まれたにぎやかな空間が広がる!大阪・中崎町に構える『YAMASTORE』は、古着を中心としたアパレルや国内外で買い付けた雑貨、様々なアーティストの作品を扱うショップ。「何屋さん?」と聞かれたら「古着屋!」と答えるけれど、その濃厚かつインディペンデントなラインナップは古着屋の枠を優に超えていて、訪れるたび私たちにワクワクを与えてくれます。たっぷり時間をかけて味わいたい、圧倒的な物量も魅力の1つ。今回は、そんな『YAMASTORE』を二人三脚で営む大吉純一さんと河田達矢さんにインタビュー!お店を立ち上げるきっかけやセレクトする際の視点、思わず仕入れてしまうものなど、色々と話を聞いてきました。2人のゆる〜い掛け合いを読んでいると、たくさんの人から『YAMASTORE』が愛されている理由がわかるはず。ぜひチェックしてください!
『YOU AND ME AND STORE』の頭文字を取って『YAMASTORE』。何年か店をやるうち、だんだん自分たちの好きなものが明確になりました。
『YAMASTORE』を立ち上げるまでのことを教えてください。2人はどこで出会ったんですか?
大吉:僕は服飾の専門学校を卒業後、自分のブランドをやりながらアメリカ村の古着屋で働いていて。河田とはそこで出会いました。
河田:高校生の頃から通っていた店で、いつも大吉くんに接客してもらっていたんです。彼は僕の4つ歳上なんですが、縁あってそこで働くことになって、数年間は同僚として一緒に働いていました。
大吉:当時仲が良かったスタッフ4人で「何かできたらいいね」と話していて。ノリの一環みたいな感じでしたが、自分たちの好きなものだけ集めた店をやりたいという話でめちゃくちゃ盛り上がったんです。そんな時、働いていたお店の社長に「テナントが空いてるからなんかやってみいひん?」と言われて、試しにやってみようとその名前を使った限定ショップをやらせてもらいました。
河田:それが『YAMASTORE』の原型です。
大吉:みんなで色々構想を練ってる時間が楽しくて。期間限定ショップも好評やったけど、結局1~2ヶ月くらいで店を閉めることになってしまい、そのまま僕らも店を辞めて2012年9月3日に『YAMASTORE』をスタートしました。
初期メンバーが4人いたとは知らなかったです。
河田:退職前から自分たちで店をやろうという話はしてたんですが、途中で違う道を選ぶメンバーも出てきて、最終的に3人で立ち上げることになりました。そのうち1人が半年くらいで離れてしまい、僕ら2人が残ったんです。
ちなみに『YAMASTORE』の名前はどこから?
大吉:あんまり公表してないけど、店を立ち上げる前に3人で『YOU AND ME AND STORE』はどうかっていう話をしていて。その頭文字を取って『YAMASTORE』にしたんです。
河田:みんなで楽しくやれたら名前は何でも良かったので、商標的なことも考えてこれに決めました。
どんな店にしていくか、立ち上げ時のプランはあったんですか?
河田:めっちゃ好きなものがあるからそれをやるっていうより、これから見つけていけばいいやろって感じやったかな。US古着をメインに、オリジナルブランドや知り合いのアーティストの作品を扱う予定ではありました。最初は超未完成な感じやったけど、何年かやっていくうちに好きなものが明確になってきて。今は雑貨がかなり多いけど、立ち上げた頃は洋服の割合の方が断然高かったです。
大吉:好きなものもどんどん変わってくるしな。
今は都島通に面した場所にお店があるけど、以前は浮田の奥まった路地で営業されてましたよね。どうして移転されたんですか?
大吉:あの場所も良かったけど、アメリカでの買い付けが楽しすぎて物量がすごいことになってきて。ストックや置きたいアイテムもだんだん収まらなくなってきて、このままだとやりたいこともやれなさそうだなと。それで2018年に移転リニューアルしました。
河田:好きなものを好きなように買えるのが本当に楽しくて。これが自分の店を持つ醍醐味かと思いました。
かなりのお買い物好きなんですね。個性的な内装が印象的ですが、店作りはどのようにされたんですか?
大吉:自分たちでDIYしました。大工の仕事に興味を持って働いた時期があったので、そこで仲良くなった大工さんに手伝ってもらいながら、河田と一緒に内装を仕上げました。
河田:2人とも手を動かすのは好きやから苦ではなかったけど、オープンまで2週間くらいしかなかったので死ぬ気でがんばりました。イメージはちょっと宇宙っぽい感じ。試着室の中までしっかりこだわって作っています。店の内装は割と頻繁に変わっていて、普段は僕が店頭に立ってるので、時間があれば気になるところをチェンジしていますね。
大吉:店頭は河田に任せていて、僕は近くにある事務所兼ギャラリー『SVC』で洋服や雑貨のデザインをしています。『SVC』は去年オープンしたばかりなんですが、ZINEの展示をしたり東京の古着屋さんのポップアップをしたり、ギャラリーやイベントスペースとして活用していて。やけど普段は事務所として使ってるから、自分の荷物を移動させるのに結構大変で、今は余裕がある時だけ貸し出しできるようにしています。
大吉 純一
1984年生まれ。大阪自発のブランド<AIRR>と<DMC>のディレクター。最近は大工にハマっており、『コーナン』に行くことが楽しくて堪らないそう。カッコいいパッケージをコレクションするのが好き。
河田 達矢
1988年生まれ。高校生の頃からアメリカ村に通う古着好き。『YAMASTORE』では主に接客とディスプレイを担当。石を生かしたユニークなプロダクトやアクリル素材のオブジェなどに心惹かれるそう。
YAMASTORE
住所: 大阪市北区中崎2-2-2
電話: 06-6136-3211
営業時間: 13:00〜20:00、土日祝12:00〜20:00
休日: 不定休