本当に好きな香りと出合える京都のフレグランス専門店『LE SILLAGE』のオーナー・米倉新平さんが提案する、ハイグレードな香り体験。


香りはファッションやメイクと同じ自分を表現する方法の1つ。もっと生活に身近なものとして楽しんでほしい。

こちらではどんな風にお気に入りの香りを見つける体験ができるんですか?

1人ひとりのお話を伺いながらカウンターに香りを並べ、順番に⾹りをお試しいただきます。香りを追加したり説明をさせていただきながらお好きな香りを絞り込んでいただき、実際にお肌に付けて確認をしていただきます。香水には大なり小なり時間経過による変化があるため、じっくり吟味していただきたいと考えています。金額やサイズではなく、まずは好きな香りを探し、出合うことが大切です。

カウンターには、好みの香りやなりたいイメージに合わせて米倉さんがピックアップした香水がずらり。
それぞれムエットを用意してくれ、香りを試すことができます。

具体的にどんなアプローチをするのでしょうか?

好きな⾹りもそうですが、お使いの香りやなりたいイメージ、どんなシーンで使いたいかなどのご希望がある場合は具体的にお伺いします。仕事で使いたい、⾊気をプラスしたい、リラックスする時に使いたい、甘すぎないフローラルなどのようなイメージでも大丈夫です。例えば、普段より大人っぽい香りをといったリクエストであれば、一例としてスパイスやウッディ、アンバーなどが効いた香りをお試しいただくといったような感じです。香りを選ぶには、ある程度ご自身の能動的な理由も必要で。“この香りが好き”という感情のもう少し先にある、選ぶ理由や使う目的もあった方がいいのかなと思います。外見に対して香りでギャップを付けたり、あるいはシンクロさせたりと、自由自在に印象を操作できるところも香りの面白さの1つです。誰もが自分の好きなように自己表現をすることができます。

香りもその人を形成する要素になるんですね。

僕はファッションやメイク、髪型と同じように、⾹りや匂いも⾃分を形成する道具の1つであると考えています。気分によって服装やメイクを変えるように、⾹りも使い分けるとより多⾓的に⾃⼰表現ができると思います。 1つの香りをどう捉えてどのように使用するかも自分自身で決めて全く問題ありません。同じ香りを夏用に使っている人もいれば冬用に使っている人もいる、30代男性が仕事用に使っている香りを20代女性が寝る時に使っている、こんなことが当たり前にある世界です。

香りに集中できるこの空間もすてきです。

少なくとも70年以上前からある町屋をリノベーションしました。お客様はもちろん、ブランドにも喜んでほしいという考えから空間作りを考えています。ここは古いものと新しいものが共存する空間ですが、それって香水に通ずる部分でもあるんです。香りを選ぶ時に集中してもらえるよう、落ち着いた雰囲気や色使いにもこだわりました。

香りを試すのに中庭に出たり、外のベンチに座れたりするのも面白いですね。

屋外に出ると嗅覚がリフレッシュされ、よりクリアに香りを試すことができるため、必ずお客さまには屋外に出てもらうようにしています。季節によって表情の変わる庭を眺めながら香りを試す、ベンチに腰掛けゆっくりと自分のペースで香りを試す、どちらでもお好きな方でお試しいただくことができます。

カウンターからムエットを持ってさっと中庭に出られます。
お気に入りの香りを数点に絞れたら、実際に肌につけてお試し。どこに何をつけたか忘れないようメモ書きも用意してくれます。

今後やりたいことや目指したいことはありますか?

引き続き、お客さまがじっくり⾹りと向き合える特別な体験を提供していきたいです。また、正しい⾹⽔の選び方や使い方などについてもお伝えしていきたいと考えています。せっかく良い物を見つけたり好きな香りと出会っても、使っていてしんどくなってしまったり、周囲の人に香りがきついと思われてしまうのような使い方をしていては非常にもったいないです。フレグランスリテラシーを高め、その延⻑線上に本当の意味で⾹りを楽しむカルチャーを形成できたらと考えています。⾹⽔に限らずですが、さまざまな⽅法で嗅覚を喜ばそうとする⼈が増えてほしいです。

以前MARZELでも取材しましたが、香りのプロジェクト「混ぜるな危険」さんにも参加してらっしゃいますよね。

「香り」と「何か」をつなげ、これまで見えなかった価値や世界を提案する。主宰の上村くんとは会って30分で意見が一致しました。酒と食に香りの親和性を持たせたり、空間に香りをプラスしてアップデートしたり。ニッチフレグランス自体はアート性を併せ持つプロダクトだけど、アートとの関わりは意外となかったりもするんです。「混ぜるな危険」のプロジェクトを通して、ファッションやアート、食、建築、他のさまざまなカルチャーと一緒に香りを立体的に楽しむ提案をしていきたいと考えています。

ちなみに、ご自身で好きな香りを作ろうとは思わないんですか?

実は、梅田に新しくオープンした『グラングリーン大阪』のオフィスタワーの香りは『LE SILLAGE』でディレクションを担当させていただきました。同じスクールで学んだ友人と一緒に香りを作って、デザインは「混ぜるな危険」のメンバーにお願いしました。

すでに香りのディレクションをされてるんですね。

『グラングリーン大阪』の香り制作は非常に貴重な経験をさせていただきました。自分自身で香りを作るかどうかはまだわかりませんが、今後も空間の香りでもお力になれそうなことがあれば喜んでお手伝いさせていただきたいです。個人の使用から店舗やオフィスなどの空間まで、もっと⾹りを自由に⽇常的に楽しめる世の中になるよう今後も活動していきます。

これを読んで香りの世界や香水に興味が湧いた方がいれば、⾹り探しを全⼒でサポートさせてください!

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Profile

米倉 新平

レアでニッチな香水を中⼼としたフレグランス専門店『LE SILLAGE FRAGRANCE SHOP KYOTO』のオーナー。⾼校時代に⺟親からもらった⾹⽔をきっかけに、⾹りの世界に⽬覚める。現在は、店頭に⽴ちながら輸入代理店業や店舗&空間の⾹りのディレクションも⼿がける。⾹りを軸にしたプロジェクト「混ぜるな危険」のメンバー。

Shop Data

LE SILLAGE FRAGRANCE SHOP KYOTO

住所: 京都府京都市下京区綾小路通高倉西入神明町233-2
営業時間: 11:00~20:00
休日: 不定休

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