K-POPアイドル志望からお笑いの世界へ。いつだって負けず嫌いでストイック、松竹愛に溢れるピン芸人・くわがた心さんに宿るホットスピリット。

今年1月の『新人お笑い尼崎大賞』は大賞を受賞、『NHK上方漫才コンテスト』では決勝進出と、近年めきめき頭角を表している松竹芸能所属のピン芸人・くわがた心さん。芸歴4年目ながら、明るいキャラクターでテレビのロケなどもこなす“シン・かわいい芸人”として注目を集めています。今回は、3月29日(土)に「DAIHATSU 心斎橋角座」で開催される自身2度目の単独ライブ「オイカケル女」に先駆けてインタビューを実施。芸人になったきっかけやお笑いの道に進む覚悟、今後の目標などを伺いました。実はK-POP アイドルを目指してオーディションを受け続け、行き着いた先が松竹芸能の芸人だった(?!)という異色の経歴を持つ彼女。さらにフルマラソンの完走経験もありと、かなりストイックな一面も。自分に目をかけてくれた松竹芸能への愛やお笑いへの情熱、そしてひたむきに夢を追いかける芯の強さを感じられたインタビューでした。気になる方はぜひチェックしてください!

K-POPアイドルを目指していましたが、入竹をきっかけに芸人の道へ。私を拾ってくれた松竹芸能には本当に感謝しています。

今日はよろしくお願いします。くわがた心さんって本名なんですよね。くわがたさんとお呼びすればいいでしょうか?

よろしくお願いします!“くわここ”と呼ばれることが多いので、そう呼んでいただけると嬉しいです。

そうさせていただきますね。では最初に、くわここさんが芸人になったきっかけを教えてください。

中学1年生の頃からK-POPアイドルを目指していて、「ニジ・プロジェクト」や「東京ガールズコレクション」、「ホリプロタレントスカウトキャラバン」など、100以上のオーディションを受けてきました。数打ちゃ当たるじゃないですけど、手当たり次第に受けまくって落ちまくってきたんです。高校3年生の時、芸人さんから歌手、ミュージカル志望までジャンル不問の「松竹ジャパングランプリ 全国オーディション」をK-POP志望で受けて、それをきっかけに入竹(にゅうちく:松竹芸能に入ること)させていただきました。

もともとK-POPアイドルを目指していたと。芸人さんになるきっかけとしてはかなり珍しいですね。

BIGBANGさんにめちゃくちゃ影響を受けて。YGエンターテインメントさんが大好きで、BIGBANGさんみたいになりたくてアイドルを目指していたのに、蓋を開けたら松竹芸能にK-POPジャンルがなかったんです。なので今はSG(=松竹芸能)でやらせていただいてます。

知らずにオーディションを受けていたんですね。

全ジャンル募集って書いてあったらK-POPも含まれると思うじゃないですか。よくもあの時私を騙したなって私はずっと言い続けています(笑)

オーディションではどんなパフォーマンスをしたんですか?

好きなアニメの曲を編集して、自分で振り付けしたロボットダンスを踊りました。そしたら客席に座ってる人がめっちゃ笑うんですよ。良く言えばウケてたんですが、当時の私はK-POPアイドル一筋でキャーとかフゥーとか歓声が飛び交うと思ってたので、なんで笑ってんねんと思いながらやってました。まぁ今思い返せば確かに面白かったんですよ。その段階から予期せず笑いを取ってたみたいです。

当初思い描いていたアイドルではなく、芸人さんになることへの葛藤はなかったんですか?

松竹芸能といえば芸人さんやと思って芸人になることを決めました。私は芸人コースとタレントコース、2つの養成所に通っていて。入竹してすぐに『ルアルアチャンネル』という釣り番組のリポーターが決まって、タレントさんが行かせてもらうようなロケにも行かせていただいて、側から見ると順風満帆なスタートを切ってるように見えたと思います。だけどこの通り、ルックスも結構かわいかったので(笑)、周りからは「芸人っぽくない」「タレントみたい」と言われていて。それに対して、くそー!と思いながらも、ネタに自信があるわけでもないし、自分は芸人に向いてないのかなと考えていた時期もありました。そんな時、『新人お笑い尼崎大賞』という賞レースの決勝に芸歴1年目でいかせていただいて、芸人として頑張ろうという想いや覚悟が生まれました。

ネタを評価してもらえたことが、芸人としての自信につながったと。

当時は何の賞も獲れずめちゃくちゃ悔しい思いをしたんですが、今年1月に同じ大会に出場し、大賞を受賞して雪辱を晴らすことができました。だけどあの時、嬉しさと悔しさを両方味わえたからこそ、芸人を続けてこれたようにも思います。

オーディションを受ける段階では芸人になるなんて想像もしなかったわけで。そのギャップに関しては、自分の中で受け入れることができたんですね。

K-POPアイドルを目指してオーディションを受ける生活は、高校3年生までって決めていたんです。夢を追い続ける人はカッコいいけど、ダラダラせずにきちんと自分の中で区切りを付けたくて。松竹芸能のオーディションファイナルが高校3年生の11月で、12月頃に事務所入りの話をいただいたので、これはもうご縁なのかなと。実際はファイナリスト止まりではあったんですが、今までファイナルまで行かせてもらったこともなかったしタイミング的にも運命を感じて、松竹芸能で恩返しがしたいと思いました。

芸人になると決めた時、ご家族はどんな反応でしたか?

基本、お母さんはやりたいことを応援してくれるスタンスで。ただ私がK-POPアイドルを目指していたことは知っていたので、「あんたのやりたいことはこれでいいの?」とは聞かれましたね。「そやで〜」って言うと、「ほな応援するわ」って言ってくれました。

お笑いはもともと好きだったんですか?

子どもの頃からめっちゃ好きでした。好きやったからこそ、自分が芸人になるなんておこがましいという思いもあったのですが、入竹をきっかけに芸人としてやっていこうと考えました。親の影響で『ダウンタウンのごっつええ感じ』のDVDや『志村けんのバカ殿様』を見ていて、笑いのポイントはよくわからないけど、印象に残った部分を真似していたみたいです。年齢が上がるにつれて面白さもわかってきて、『エンタの神様』とか『爆笑レッドカーペット』とか、お笑い番組は大好きでした。

特に好きな芸人さんはいましたか?

ノンスタイルさんや中川家さんも好きでしたが、1番は友近さんです。友近さんへの憧れがあったので、コンビを組むという発想もなくピンでやろうと決めていました。最初は大体コンビを組んでいて、解散してピンになるパターンが多いみたいなので、真っ向からピンを選ぶ人ってめっちゃ気持ち悪がられるんですよ。友近さんの模倣するスタイルは、昔からずっと面白くてカッコいい。松竹芸能の友近さんになりたいって今でも思っています。

先輩のアドバイスを受けて、自分の個性を生かしたネタ作りを。大舞台の決勝を経て、意識がガラッと変わりました。
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Profile

くわがた心

2001年生まれ、大阪府出身。2024年の『第54回NHK上方漫才コンテスト』決勝進出。今年1月に開催された『第25回新人お笑い尼崎大賞』で大賞を受賞。情報番組『ゆうドキッ!(奈良テレビ)』のリポーターや釣り番組のレギュラーとしても活躍中。フルマラソンに挑戦するなど、体力にも自信あり。

YouTube:@kuwakoko923

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