「“カラダ半分”がちょうどいい」。数々のイベントを仕掛ける<爆発メルヘンCity>の川村真純さんってどんな人?


その場の会話や「一緒にやろうぜ!」という熱量から生まれる化学反応を大事にしたい。“カラダ半分”なスタイルが、私にはちょうどいいんです。

『AHSO』は“体感型イベントスペース”という位置付けにされていますが、単なるイベントスペースやギャラリーじゃなく、なぜ“体感型”と謳っているのか気になりました。何か理由はありますか?

ギャラリーやイベントスペースって、結構ルールがたくさんあるから、それに縛られてやりたいことができなくなるのが嫌だなぁと。近所の方に迷惑をかけないレベルのことなら、なんでもやりたいなと思っているんです。それは食べることかもしれないし、お洋服の販売かもしれないし、ワークショップで手を動かすことかもしれない。イベントスペース=“体感”ではあると思うんですが、常に何でも体感できるスペースでありたいという自分の信念を込めて、“体感型”にこだわりました。

今後『AHSO』でやってみたいイベントはありますか?

“早起きしてコーヒー飲もうよ!”的なイベントがしたいです。この辺りは朝散歩してる人も多いので、そういう人が入って来てくれたらいいですね。自分も朝早くから活動できるし、散歩をしている人も喜んでくれるかもしれないし。さっきも言ったけど、近所のおばちゃんたちに喜んでもらえたら最高です。コロナでなかなかできてないんですけど、夜だけのイベントとかもやりたいですね。

ライブも頻繁にされてますよね。

ここは友人のお店や自宅と駐車場に囲まれているので、意外と音を出しても大丈夫なんです。昨年『AHSO』がオープンした時は、いつもお世話になっているシンガーソングライターの東郷清丸さんが来てくれました。偶然にもInstagramに9月19日に岡山でライブしますって書いていたので、速攻9月20日が空いているか聞いて来ていただいたんです。清丸さんの日程に合わせてオープン日を決めましたね。

これは言い訳かもなんですが、今までガッチリ決めずにやってきたのは、その遊びの部分が意外な化学反応を起こしてくれるからなんです。たまに鳥肌が立つようなドンピシャなタイミングもあったりして、決め切ってしまうとそれがハマらないんじゃないかなと。余白を生むことも大事なのかなと思いますね。行き当たりばったりな感じもありますが、スタートしたばかりの割には、おもしろいこととかやりたいことができているような気がします。

偶然から生まれるものって、すごく爆発力がありますもんね。イベントのほかに直近でやろうとしていることがあれば教えてください。

「ザ・サンドボックス」という仮想空間に土地を持っていて、『AHSO』をそっくりそのまま作りたいなと思っています。どこまでできるかわからないけど、仮想空間に全く同じものを作ることで、現場に来れない人にも興味を持ってもらえるんじゃないかなと。それでライブとか写真展が企画されていたら、それこそ私が目指す“体感型”にも繋がるんじゃないのかなと思うんです。

<爆発メルヘンシティ>も『AHSO』も、こんな風になりたい!っていう野望は全然なくて。1年前まではお店を持ってるなんて考えもしなかったし、いつも気がついたらこんなことしてた、みたいな感じなんです。計画を立てて何かをするより、その場の会話や「一緒にやろうぜ!」という熱量から生まれるものが多いので、先のことというより目の前のことを大事にしていきたいです。

そう考えると、色んな人とお話をする中で化学反応が起こるのを待ちたいというのが、もしかすると私のやりたいことなのかも。色んなご縁で繋がって、お菓子をつまんだりちょこっとお酒を飲んだりしながら、おもしろいことを生み出していけたらいいですよね。

何気ない会話から生まれるアイデアを実現するパワーがあるのはすごいです。「ここを盛り上げたい!」って、1つの街でおもしろいことをやろうとする人は多いと思うんですけど、真純さんは大阪市内から宝塚まですごく手広いですよね。一つひとつの出会いや会話を大切にしているからなのかなと感じます。

気付いたらこんな感じなんですが、“カラダ半分”なスタイルが、私にはちょうどいいのかなと。コミュニティとしての繋がりももちろん大事ですけど、いつも同じメンバーだけで回していても誰に向けてイベントをしてるのかわからなくなっちゃう。自分たちが盛り上がっていても、周りが置いてけぼりになっていたら違うんじゃないかなと思います。

私は宝塚でもいろいろやりたいし、大阪市内の中心でもやっていきたい。そして地元である淡路島でもやりたいなと。誘いをなるべく断らないように行動していると、気が付いたら“カラダ半分”になっていました。そのおかげで視野も広くなったし、より幅広く楽しんでもらえるイベントもできているように思います。地域を盛り上げる方法もいろいろありますし、私なりのスタイルで街をこっそり底上げしていけたらいいですね!

玄関に佇む信楽焼のたぬきは『AHSO』の守り神。
ご近所の『末廣すし』さんからのいただきものだそう。

<川村真純さんがお気に入りのお店>

ハナレノミカジノバ(大阪市中央区備後町)
魚を中心とした和食の飲み屋さん。日本酒の種類が豊富なのでワクワクします!

TANK酒場(大阪市中央区心斎橋 心斎橋PARCO内)
おなじみ古谷さんのお店。イベントも盛りだくさんで、いつ行っても楽しく飲めます。


<ポップアップ情報>

フランク・ザッパ講習会
映画『ZAPPA』公開記念/勝手にフランク・ザッパ前夜祭
黙ってトークを聴いてくれ VOL.2

日時: 4月21日(木)19:30スタート
チケット: 入場無料/投げ銭

フランク・ザッパを語りまくるトーク・イベント「黙ってトークを聴いてくれ」の第2弾!
ついに日本公開が決まった映画『ZAPPA』の公開前日に、またまた語りまくります。
映画を楽しむためにザッパの基礎知識を総ざらい!
そして今回のメイン・テーマは「フランク・ザッパと音楽業界」。
ザッパは音楽業界をどのように捉えてきたのか?
そこに「異端」と呼ばれた意味が見えてくる?かも。
今回もご来場プレゼント「フランク・ザッパ・ガイド・ブック」と「フランク・ザッパ講習会レジュメ」が付いてくるよ!乞うご期待!

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Profile

川村 真純

淡路島出身。三姉妹ユニット<爆発メルヘン City>の次女であり、<MOJOme.>のアクセサリー作家としての顔も持つ。昨年9月に電子工作クルー<ヅカデン>と共に、宝塚の清荒神にて体感型アートギャラリー『AHSO』をオープンし、様々なイベントを実施。酒場が大好きで、お気に入りは本町『カジノバ』と心斎橋PARCO『TANK酒場』。

Profile

爆発メルヘンCity

2018年スタートした3姉妹ユニット。百貨店や野外フェスを中心に、音楽を絡めたマーケットイベントなどを仕掛ける。お酒を飲みながら、音楽を聴きながら、踊り狂いながら(?!)お買い物できるイベントを企画。

Shop Data

AHSO

宝塚市清荒神3-6-27
営業時間/11:00〜17:00(ライブ・夜営業〜22:00)
定休日/月曜・不定休

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