『JAPAN WALLS』が10月24日から白浜で開催!アーティストが自由に表現するミューラルで、今年も地域が一体となって盛り上がる。岡本さんと小畑さんが描く、その青写真とは。


アーティストの個性を尊重し、見てる人の個性も尊重したいというのが私たちの想い。想像力をいっぱい働かせて、「これはどんな絵なんだろう?」って、考えるのもこのイベントの楽しさのですね。

ここからは今回参加されるハワイ在住のアーティスト、KRIS GOTOさんもオンラインで繋いで進めさせていただければ!

岡本:KRISはアラモアナセンターにある『ターゲット』の壁画を描いたり、当時の『POW ! WOW ! WORLDWIDE』にも2013年から参加してるアーティストです。日本生まれで現在はハワイ在住ですが、香港などいろんな国で過ごしてきて、すごく素敵な感性の持ち主。私も<モンスターエナジー>のイベントで日本に招いたこともあり、今回また再会できるのを楽しみにしてます。

KRIS:ヤッホー!今回はお招きありがとうございまーす!!

ハワイ在住のアーティスト、KRIS GOTOさんにも、オンラインで参加していただきました。

こちらこそよろしくお願いします!KRISさんは2013年から『WORLDWIDE WALLS(旧POW ! WOW ! WORLDWIDE)』に参加してるそうですが、どんな経緯で?

KRIS:創設者のジャスパーから「KRIS、壁画を描いたことある?」ってメールが届いたんです。当時は壁と比べると全然小さな紙に描いてて、そんな私からすれば大きな壁に描くなんて恐怖でしかありませんでした。でも、1年に1〜2回は、恐怖を感じるチャンスが来たら必ずやると決めてたし、それが成長にもなると思ってたから「やります!」って返事したんです。

紙と壁では全然違いますし、チャレンジとはいえ確かに恐くはなりますよね。

KRIS:そう!そこから2016年にもまたジャスパーからメールが届いて、コロナ禍で開催できなくなる2020年まで毎年描かせてもらってました。

毎年描いてるとさすがに恐怖はなくなりました?

KRIS:やればやるほど経験値も上がって慣れると思うはずが、私はそうじゃなかった。いつも心臓バクバクだし、壁画を描くこと自体が私にとってはチャレンジ。メンタル的にもキツいけど、楽しいって感じかな。描いてる時は、ずっと脳内がハイな状態だし。

恐さと楽しさが表裏一体なんですね。

KRIS:描いてる時は常に、壁と自分だけの世界じゃないですか。自分のことが好きじゃないと壁画は描けないと思うくらい、そこにあるのは対自分との世界。だから、描いてて心が少しラクになった瞬間は、自分のことが100%好きになった時かもしれない。そんなことを考えたりもしますけど、今でもやっぱり慣れないかな。

岡本:KRISの絵は本当に細かいものを描いてるしね。

KRIS:紙に描く場合もすごく細かいんですよ。それが壁みたいに大きなものになると、描く時間もかかっちゃって。壁画に慣れてる人はスピーディーだけど、「KRISまだ描いてるの?」ってよく言われちゃいますね。でも、今回はまた新たなチャレンジを与えてもらって、ほんとうれしい!

日本で壁画を描くのは初めてですか?もし差し支えなければ、どんな絵をイメージしてるかも教えてもらえれば!

KRIS:初めてです!今回の『JAPAN WALLS』で描こうと思ってるアイデアは、流れに抗うことの大切さを込めたもの。個人的に思うことなんだけど、人の意見やみんながこうしてるからとか、道から外れることを恐れて生きてる人が多いなと。だから、自分の意見を言わなかったり、言えなかったりもする。そうではなくて、流れに抗って進むことも大切だし、そんな個性を尊重したいんです。個性を殺して生きる人を見ると、もっと自由に生きてほしいなって思うから。自分の直感を信じ、個性が育める社会になることを願って、今回の作品を描きたいと思ってますね。

小畑:めちゃ素敵です!

どんな絵が描かれるのか楽しみです!!イベント自体には今回「繋がる、広がる、舞い上がる」というテーマがありますが、アーティストさんの作品にも共通のテーマはあるんですか?

岡本:どんな作品を描くかは事前に提出してもらいますが、お題的なテーマは設定してません。ただ、「繋がる、広がる、舞い上がる」というテーマをそれぞれに理解してもらった上で、壁と町と自分の個性を表現する絵を描いてほしいと私からは伝えてますね。完成した作品についても、説明をつけることなどはあえてしていないんです。

その目で見たままを感じてもらうってことですね。

岡本:それぞれの感性で感じてもらえれば!例えば、昨年にYOSHI47が描いたものは、海坊主と言う人もいれば、毛虫と言う人もいました。でも、それでいいんです。解釈は人それぞれだし、一人ひとりの受け取り方を大切にしたいと思ってるので。

アーティストさんと見る人の感性がシンクロする時もあるし、そうでなかったとしても世界観はどんどん派生して広がりますもんね。

岡本:そうですね。そこがアーティストの個性を尊重する理由でもあり、見てる人の個性も尊重したいという私たちの想いなんです。想像力をいっぱい働かせて、「これはどんな絵なんだろう?」って、考えるのもこのイベントの楽しさの一部なのでね。

答えを求めがちな現代だからこそ、想像力に制限をかけないって素晴らしいことだと思います!ちなみにKRISさん、イベント中は制作で忙しいと思いますが、現地で何かしたいことってありますか?

KRIS:とりあえず地元のおじいちゃんやおばあちゃんと昔話がしたい!壁画を描いてて一番好きなのが、地元の人が声かけてくれる瞬間なんです。作業が止まるから嫌がる人もいるし、気持ちが入った瞬間に途切れたくないのもあるけど、声かけられると、そこで始まるストーリーがやっぱり素敵。それに、声かけてくれる人はすごく温かいですよね。日本って、壁画は多いんですか?

岡本:多くないよ。

KRIS:じゃなおさら、壁に絵を描く作業を間近で見れるのは興味深いだろうし、貴重な機会だろうね。

岡本:多分、たくさん声かけてくれると思うよ。毎日の散歩コースの人もいるし、写真も撮ってる人も多いし。

KRIS:コミュニティ内でのコミュニケーションが増えるきっかけにもなって、町の活性化にも繋がりそう。「あの壁を描いてる人と喋ったことある?」とか「あの絵を見た?」とか、いろんな会話が育まれていくのがとっても楽しみです!私としても、行ったことのない場所で絵が描けるのはすごいことだし、地域とのコネクションもできる機会だから、ずっとワクワクしてる!ほんとありがとう!!

岡本:会えるの楽しみにしてるね!!

小畑:私も今からすごく楽しみです!!

KRISさん、ありがとうございました!僕も楽しみにしてます!

アーティストそれぞれが自分の個性を表現し、自由に描いてます。その姿はエネルギーにあふれていて、地域も一体となって盛り上がるイベントだから、皆さんもぜひ一緒に!!
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Profile

岡本 絵美里

『JAPAN WALLS』のディレクターとして、2015年に同プロジェクト(旧POW ! WOW ! JAPAN)を立ち上げ、日本国内でのミューラルカルチャーの普及を目的に活動。ミューラルを軸に、多彩なアーティストとタッグを組んだプロジェクトも仕掛けている。また、神戸のインターナショナルスクールの教員も務めている。

Profile

小畑 菜月

マーケティングやプランニングを行う株式会社AIDAMAの代表。『JAPAN WALLS』には2021年からプロデュースサポートとして参加し、地域のコミュニティやスポンサー企業、自治体とのマネジメント業務などを行う。AIDAMAでは、ミレニアル世代に向けたオンラインのメンタルケアサービス『Being-Home』なども立ち上げている。

https://aidama.co.jp/

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