やりたいこと、なりたい姿へ突き進むファンキーなイラストレーター・IBUさん。ポップとカルチャーと負けず嫌いが交錯する、GOING MY WAYについて。


ただ漠然とですけど、「19歳までには一発かましたい!」という野望があった。

横山健さんやハイスタの影響もあり、本格的に絵を学ぶために芸大に進学しましたが、学校生活はどうでしたか?

大阪芸術大学に進学したんですが、実は半年でドロップアウトしちゃって…(笑)

半年ですか!?決断が早すぎというか…(笑)。その理由は?

まず、シンプルに遠かった(笑)。それと、入学したタイミングから仕事がすごく忙しくなってきたんです。正直、学校で勉強するよりも仕事してる方が楽しくて…。

その頃から既にイラストレーターとして活動してたんですか?

高校生の頃から知り合いのお店のTシャツをデザインしたりしてたんです。ただ趣味で描くだけじゃなくて、描いたものはインスタなどのSNSにアップして発信してたし、ステッカーを作っていろんな人に渡してました。

自分でできる行動は既に起こしてたんですね!

やっぱりつながりを作ることが大事だと思ってましたし、ただ漠然とですけど「19歳までには一発かましたい!」という野望もあったんです(笑)

漠然だけど、明確ではありますよね。一発かますってことは(笑)

高校生の頃からそんな欲もあって、インスタのフォロワー数も頑張って増やしたいと思ってたんです。

それで、一発かませたんですか?

インスタでブランド展開してるところのTシャツを作った時に、それがちょっとバズってフォロワーも一気に増えたんです。それをきっかけにどんどん仕事の依頼も来るようになり、忙しくなって学校にも行けなくなって…。

「人を惹きつけるかわいい絵を描くけど、本人も言ってる通りまだまだ発展途上。とにかく素直で、絵に対して真っ直ぐな子なんです」と『SUNNY DAZE』オーナーの山口さん。IBUさんの良き理解者の1人です。

なるほど。そうなるとやっぱり好きな方を選んじゃいますよね。でも、行動してきたからこその結果ですが、トントン拍子すぎて不安になりませんでした?

正直、今も不安しかないですよ。まだまだ若いし、分からないことの方が多いですし。ただ、同年代で相談できる子もなかなかいないから、周囲の大人の方々にいつも相談に乗ってもらったり、支えてもらってますね。今日、撮影で使わせてもらってる『SUNNY DAZE』の山口さんもその1人。以前に展示させてもらった時も、いろいろアドバイスしてもらえたのでほんと周りの人に恵まれてるなと。感謝しかないですね。

『SUNNY DAZE』とコラボしたソックスもお店では販売中。

確かに同年代は学生ですし、社会人の方がいたとしてもイラストレーターとして働いてるのは稀すぎますもんね。今、イラストレーターとして活動を始めて3年目になりますが、壁にブチ当たったり、描くことがしんどくなる時ってありますか?

基本的に負けず嫌いなんです、昔から。「どうせ無理!」なんて言われたら逆に燃えるし、壁にブチ当たるような場面なら「絶対にがんばったらできる!これは自分への試練だ!信じてやるしかない!」って思うようにしてます。精神論なんですけど、そのマインドの持ち方が大切だなと。それに描くことが好きで続けてるのに、しんどいと思うこと自体がイヤなんです。仕事で好きな絵を描いて、お金までいただいてるし、バイトもしてない。絵だけで生活できてるなんて当たり前じゃないですからね!それを忘れたらアカンと思ってます!

今の状況への感謝はもちろん、自分の立ち位置を把握してるからこそですね。

「こんなところで落ちてたらアカンやろ!まだまだ上を目指してるやろ!」ってね。

横山健さんやハイスタをはじめ、好きなバンドと仕事するっていう大きな目標もありますしね!

そうですね。そういう目標設定は常に自分の中にありますし、いつもイメージするようにしてます。「こんな仕事をして、こんな自分になっていこう!」という感じで。後は、いつも公言すること。どこで誰がつながってるか分からないし、やっぱり口に出さないとつながりもリアルに生まれてきませんからね。

自分で自分に期待することって大事なことだし、マインドも含めて好転するきっかけを生み出してるのかもしれませんね。イラストレーターとしてこれまでいろんな仕事をしてきてますが、自分のクオリティに納得する判断基準ってありますか?ここからはOKだけど、これ以下はダメ的な。

そこは自分でジャッジしないようにしてますね。個展やポップアップでは自分の好きなものを描いてるので、そこを突き詰めることを重要視してますが、クライアントワークはまた別かなと。クライアントの要望を絵に落とし込み、求められた以上のクオリティを出すために描いてますが、判断するのは相手側ですから。自分ではジャッジせず、描いたものをまず見てもらうようにしてます。そこでの反応を見て、あんまりそうなら描き直したり、OKならさらにブラッシュアップしていくような感じです。

絵に対する向き合い方のポジショニングを変えていくんですね。

自分で客観視もしますが、やっぱり反応を見るのが一番かなと思うので。ただ、クライアントワークでもグッズ制作とかになると、自分の絵が入ったものが一番売れるようにしたい!その気持ちはめちゃくちゃ強いと思います。

ちなみに絵を仕上げていく際は、ラフからしっかり描き込む感じですか?

自分の絵はそもそもそこまで描き込む系ではないから、ラフも思いついた時に描く感じですね。いつでもどこでも仕事したいタイプだし、手帳とパッドは絶対に持ち歩くようにしてます。常に考えてるので、「あ、今や!」みたいに急に思いついちゃうんです。特に移動中の時に思いつくことが多いかもしれません。自分ではそんなに意識してませんが、多分、気持ち的にも変化があるんでしょうね。でも、ラフと本番の作業は別の日にしていて、日々思いついたラフを整理して仕上げるようにしてます。

IBUさんのお話を聞いてると、マインドのセットやコントロールが絵を描くことと密接につながってる気がします。普段のリフレッシュ方法とかあれば教えてください!

うーん、最近はほんとに絵しか描いてなくて(笑)。アメ村にも以前ほどは来れてないし、全然遊べてないんですよね。でも、たまに山登りしたり、自転車オタクのパパから勧められた<SURLY>のチャリに乗ってる時はリフレッシュ感あるかも。それと最近は個展やポップアップなどで全国各地に行かせてもらってるので、仕事ではあるけど自分の中ではリフレッシュできてる瞬間でもありますね。

<LEARNERS>のチャーべさんからDM来た瞬間は、「ヤバッ!」ってめちゃ叫んでしまいました(笑)
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Profile

IBU

2001年生まれ。大阪府出身。幼少期から往年のアメリカントイやダウンタウンカルチャーの影響を受けて育ち、ポップさとカルチャー感をミックスしたインパクトのあるキャラクターを描くイラストレーター&デザイナー。LEARNERSや湘南乃風をはじめとするアーティストにも作品を提供し、アパレル・映画・音楽など幅広いシーンで活躍している。

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