今回の展示は、学生時代を共に過ごした旧友でもある2人のアーティストが、日本とインドネシアという異なる土地で紡いできた表現を交差させる“交わりの場”。展示タイトルの「ENYU」という言葉には、円、縁、遠、融、遊、友、優…、いくつもの響きと意味が重なっています。

安野谷氏は、幼少期から自然の中で過ごしてきた感覚をそのままに、ペインティングやドローイング、詩、彫刻、古物を用いたコラージュなど、素材や技法にとらわれない創作が特長。その作品は、自然体であることの強さ、曖昧になりつつある感覚の原点を思い出させてくれるような神秘的な気配を放っています。

一方、髙屋氏は、幼い頃から親しんできたインドネシアに拠点を移し、仮面やバティック(ろうけつ染め)などの伝統文化と共に、暮らしの中から創作を重ねていくスタイル。色彩や凹凸、視覚・触覚的な表現を通じて自身の内面と向き合い、感情をカタチにする作品は、根源的な感覚と現代の直感が交差するような不思議な気配をまとっています。

そんな2人の表現に共通しているのは、自然や生命への深い敬意と、“忘我”の境地に身を置くことで立ち上がるイメージとの対話。そこには祈りのような眼差しと、存在の根源に触れるような強さがそっと息づいています。2人の表現が満ちる創造の空間を、ぜひ体感してください!!

会期初日の18時からはオープニングレセプションも開催。アーティスト2人も在廊し、京都をベースに活動するユニット・yon kyotoによる“インドネシア×おばんざい”をテーマにしたフードやナチュールワインも振る舞われるから、お楽しみに!!また、会場では今展のコラボTシャスや、髙屋氏が手がけるブランド<Haik Mosi Mosi(ハイモシモシ)>のポップアップも行われるので、CHECKを!

安野谷 昌穂

国内外での個展やグループ展に参加。日本を拠点に活動中。日々の生活の中に漂う生命的な情報や社会的な事象、自然の中で得た観察や感覚などを自らの中心に投影し、そこから発生する瞬間的な反応反射を軸に置き、内在する多層的な表現世界から印象を捉えながら具現化していく。その最終形態には絵画やドローイング、コラージュ、パフォーマンス、詩、写真など様々なものがある。
 
Instagram:@masahoanotani
https://masahoanotani.com/

髙屋 佳乃子

2014年、インドネシア・ソロに移住し、仮面をはじめとする伝統芸術に触れる中で表現の根源に向き合う経験を積む。2016年よりバリ島を拠点に、人間の身体、感情、そして自己表現のプロセスに焦点を当てた創作を展開。絵画、ミクストメディア、立体など多様な手法を通じて、内面の探求と身体性を結びつける作品を国内外で発表している。
 
Instagram:@kanokotakaya
https://kanokotakaya.com/homepage/

INFORMATION

安野谷昌穂・髙屋佳乃子「ENYU」

日程:2025年5月31日(土)〜6月16日(月)
場所:haku(京都市下京区中之町566)
営業:土曜・日曜・月曜
時間:13:00〜19:00

Instagram:@haku_kyoto

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