絵画が持つ物語性に焦点を当て、3人の作家が描く独自の世界を探求する展示「Come Across Passage」。物語とは単なる出来事の羅列ではなく、そこに込められた感情や思想、そして観る者の想像力を刺激する力を持っています。市川詩織は、身近な生き物の姿を版画や絵画で表現し、客観的な視点から新たな物語を紡ぐ作品を披露。高瀬栞菜は、自身の経験をもとに動物や植物、モノなどのモチーフに置き換えて描いた、物語性のある作品が特徴です。また、谷口典央は近年、タイムトラベルをテーマとし、木板を削って着彩する技法を用いて時空を超えた世界を探求しています。
3者3様のストーリー性を掛け合わせた作品群と向き合い、それぞれの物語を読み解いていくと、きっといろんな感情や自身の人生を見つめ直すことができるはず。作品の中に描かれた物語が観る者の心に共鳴し、豊かな感情体験をもたらしてくれる「Come Across Passage」は、「一節に出会う」という意味を持っています。描かれた作品の“一節”を通して、ぜひ素敵な時間を過ごしてみてください!
2020年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修士課程修了。近年の個展に、「ほしにためいき」(イムラアートギャラリー、京都、2023)、「へたなくちぶえがきこえる」(SHUTL、東京、2024)。 これまで参加したグループ展に「変 / 心」(TENSHADAI、京都、2022)、「道端のボトルメール」(COHJU、京都、2024)、「Emotional Garden」(Mozuku Gallery、台湾、2024)などがある。
Instagram:@takasekanna21
1988年福岡県生まれ。2020年東京藝術大学修士課程 版画第2 研究室修了。谷口典央は、過去・未来・時間をテーマとし描く画面の中の人や動物、風景などに物語 を見い出し油絵や版画、木の板を彫り描いていく版木を用いて、描くことへの深い追求 の中で独特な世界観を描いています。
Instagram:@noriotaniguchi33
市川詩織・高瀬栞菜・谷口典央
「Come Across Passage」
日程: 2024年11月15日(金)〜12月1日(日)
場所: haku(京都市下京区中之町566)
営業: 金曜・土曜・日曜(月曜・火曜・木曜は自由観覧)
時間: 13:00〜19:00
Instagram:@haku_kyoto
埼玉県生まれ。東京藝術大学 版画第一研究室 2018年卒。人とその他の生き物の間にある妙な関係を嘘と事実を交えながら描き、安易にアーカイブ化することで、人間の常識の危うさについて考えています。
Instagram:@sshiori_ichikawaa