東京を拠点に活躍するmillitsukaは、探索心を持って街を散歩する習慣があり、印象に残った何気ないモノやコトなどの記憶を自身の作品へと昇華させるイラストレーター。グラデーションカラーが彼女の作品のアイデンティティとも言える、印象に深く刻まれる表現が魅力です。
今回の個展では、平面作品に加え、新作となる“なだらかに曲がった平面作品”も発表。この“なだらかに曲がった平面作品”に対して、「平面から立体に変わりたいと考えて崖を飛ぼうとするけれど、その崖事態が平面で変わらないもどかしさを表現しています。この作品では、立体になろうとするもどかしさと、立体になれるかもしれないという希望の両方を込めました」と彼女は話します。
平面から立体へなろうとする作品の変容を体感しつつ、彼女ならではの美しいグラデーションカラーの世界が広がる展示は、思わず見惚れ、瞬きする度に作品の表情が移り変わっていくようなものばかり。ぜひ、その目でこの素敵な世界を楽しんでください!
作家ステートメント
絵を描いていると、行きたいのにいけない場所、触りたいのに触れないものばかりで永遠に平面という範囲から出てこない作品たちにもどかしさを感じています。
よしこれで立体になった!ここから先は立体だ!と思い平面の崖のふちに立ち、意を決して一歩踏み出すもそこは変わらずまったいらな平面で、踏み出した足はただ平面を歩く足になってしまう、それを何度も繰り返しています。
平面の崖にとらわれています。降りられない場所にいます。
もしかしたら階段を作って上に上がれば何かが変わるのかもしれません。階段も立体物なので、それが出来るにはまだまだ時間がかかりそうです。
millitsuka 平面の崖
日程: 2024年9月6日(金)〜9月23日(祝・月)
場所: haku(京都市下京区中之町566
営業: 金・土・日(9月16日・23日は開廊)
時間: 13:00〜19:00
※月・水・木はスタッフ不在ですが観覧可能
https://www.haku-kyoto.com/
Instagram: @haku_kyoto_official
武蔵美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。東京在住。第206回ザ・チョイス入選、第14回グラフィック1_WALL ファイナリスト、HB FILEコンペvol.31 仲條正義賞。デジタル、アナログ両方の手法でグラデーションを特徴としたイラストを制作。広告や装画のイラストレーションのほか、個展などの個人制作も行う。
Instagram: @millitsuka
X: @millitsuka