奥村彰一の作品は、絹本に岩絵具という日本画の技法で描く中、描線は中国画の特徴である抑揚のついた墨の線で描かれています。山水画の描かれた屏風や壺など中国文化を想わせるものが描かれていながらも、70〜80年代を思わせるような衣服を身につけた人物や乗り物や小物なども描かれており、多くの世界観を反映し描かれた画面の中には、色面に流れる独自の空気感と余白が生み出すしなやかなリズムが流れています。
リズミカルに無重力の中を漂うかのような姿で描かれる人物や、生命力に満ち溢れる多彩な花や植物の数々。本展「Tropical Escape」では新作を中心とした作品が展示されており、奥村が描く、どこまでも続く楽園を感じさせる構成となっている。

浴室博古図
車内博古図

楽園というテーマは、古くから東アジアの芸術の主題として用いられてきた。例えば、仏教における極楽浄土、道教における仙界、風景画として描いた山水、展開図として示した曼荼羅などである。

現代においては「トロピカル」がそれに並んでいる。「トロピカル」は、宗教や思想に変わってメディアや広告が私たちに与えた新しい楽園のイメージであり、現在でもSNSなどがそのイメージを更新し続けている。

「トロピカル・エスケープ」は現代における久遠の楽園探訪を示している。

奥村彰一

Pure Land Wagon 2024
Polar Chopper 2024
奥村 彰一
Shoichi Okumura

2015 Art Award Tokyo 丸の内 2015 シュウウエムラ賞
2015 Shell美術賞 2015 入選 
2016 トーキョーワンダーウォール 2016 石原慎太郎賞
2016 Face2016 入選
2016 第20回岡本太郎現代芸術賞 入選
2017 Art Award Tokyo 丸の内 2017 フランス大使館賞/今村有策賞/丸の内賞
2018 第9回アダチUKIYOE大賞 優秀賞
 
Instagram:@shoichi_okumura
X:@okkumurras

INFORMATION

奥村彰一 個展「Tropical Escape」

会期: 2024年6月7日(金)~7月6日(土)
会場: CANDYBAR Gallery(京都市東山区弁財天町19 Ygion 2F)
開館時間: 13:00~19:00
休館日: 日曜・月曜
アクセス: 京阪本線「三条」2番出口 徒歩約3分、「祇園四条」9番出口 徒歩約3分

CANDYBAR Gallery公式サイト:https://www.candy-bar.jp
Instagram:@candybargallery

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