雑誌やファッションブランドのカタログ、映画など、さまざまなシーンで活躍するファッションスタイリストの清水祐樹。そんな彼の中に宿る表現をカタチにしたのが、今回創刊した「OVAL magazine」です。シンプルにスタイリングとモデルだけを魅せ、真っ向勝負を仕掛けていく内容は、まさにファッション表現の原点的なもの。そして、スタイリングの細部に宿らせた表現こそファッションの醍醐味かもしれない、そう思わせてくれる仕上がりになっているので、ぜひチェックしてみてください!
清水祐樹コメント
OVAL Magazineのコンセプトの一つとして「波紋」というテーマを最初に設けておりました。波紋は綺麗な弧を描いて波の振動とともに拡がっていきます。最初は小さな波でも、やがてこの媒体に興味を持ってくれる熱きクルーたちと大きな波へと拡がりを持たせてい く、そんな思いを込めて作り始めました。
OVALとは直訳すると、「楕円」という意味です。この業界は思いもよらぬ形で出会いがあったり、自分が予期せぬタイミングでお声が掛かったりすることが多々あります。綺麗な真円ではなく、歪な楕円のように拡がるこの業界をなぞらえてOVALと命名しました。
※「千波万波もと一水なるが如し」塩山和泥合水集(1386)
ISSUE.1では、アンドレ・レオン・タリーの言葉を引用した。
「Fashion is ephemeral, but style is eternal.(ファッションは儚く、スタイルは永遠だ。)」
ここでいうファッションとは流行という言葉に変換されやすいが、そんな単純な話ではない。今発表されているコレクションの洋服たちは、デザイナーが試行錯誤の末、現代にフィットした形のものを提示している。いわば昔のものに比べ、利便性や機能性が進化して明らかに快適なのだ。
そういった最先端の洋服を否定しつつ、自分は決められたルールに従って洋服を着こなすからスタイルがある、それはただの保守的な考えであってただ停滞しているだけだ。どんな洋服を着こなしても、その人らしさが滲み出るものがある、それがスタイルだ。これを手に入れるには洋服に対する 審美眼、探究心、内面的要素が必要不可欠だ(洋服をたくさん買う資金も)。
OVAL Magazine ISSUE.1
Photo: Ryo Matsumoto
Styling: Yuki Shimizu
Make-up: Hitomi Yuki
Hair: Ryoya Murakoshi
Model: Kyo
Edit: Yuki Shimizu
価格: ¥1,800
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Instagram: @oval.magazine
Instagram: @yuuki.pdf