堀川新文化ビルヂング開館2周年を記念して、同館ギャラリースペースのNEUTRALにて、we+とNUNOによる京丹後の糸をめぐる展覧会「KYOTO ITO ITO Exploring Tango Threads−理想の糸を求めて」が開催されます。

「理想の糸」ってなんだろう。
リサーチによる独自のアプローチをおこなうデザインスタジオwe+は、テキスタイルデザイナー須藤玲子が率いるNUNOの布づくりを手がかりに、その答えを求めて京丹後を旅しました。そこで出会ったのは、日々の営みのなかに存在する手仕事の偉大さと、これからのものづくりのヒントです。本展は須藤のクリエーションを支える重要な産地のひとつである京丹後で営まれる、養蚕・製糸・製織といった絹織物の生産の現場を訪れたwe+が、見て、触れて、感じたことを追体験していただくものです。

気鋭のデザインスタジオ we+ による展覧会ディレクション

本展の展覧会ディレクションを担当するのは、リサーチと実験に基づいた独自の表現活動で国際的なアワードの受賞も相次ぐwe+。近年、ものづくりにおけるトレーサビリティが重要なテーマとなるなか、私たちの暮らしに欠かせないテキスタイルが織りなす「糸」がどこから来て、どのようにつくられているかを独自の視点で明らかにします。

養蚕から手掛ける安田織物の桑畑を訪ねるwe+
創作工房糸あそびの織機の解説を聞くwe+

「糸」で紐解く京都のテキスタイルの魅力

世界でも類をみない豊かな染織文化を持つ京都。その優れた絹織物が生まれる背景には、卓越した「糸」の存在がありました。本展ではwe+が訪問した6つの染織工場の仕事を、素材、道具、映像などを通じて紹介することで、京都のテキスタイルの魅力をつくる「糸」の秘密に迫ります。

民谷螺鈿の螺鈿を裁断してつくられた糸 裁断は中島裁断所がおこなう
京丹後の特徴である撚糸加工をほどこす撚糸機 田勇機業にて

NUNOによる新作シルクテキスタイルを初公開 

日本各地の職人、染織工場と協働で布づくりを続ける須藤にとっても京都は特別な産地です。本展にあわせて須藤とNUNOのメンバーが、京丹後であらたにデザイン・開発した絹織物の新作が初公開されます。

上野和広《天気図》 2023年
須藤玲子《花瓶》 2023年

撮影:村瀬健一

ウィープラス
we+

林登志也(左)と安藤北斗(右)。リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ。林登志也と安藤北斗により2013年に設立。日々の研究から生まれた自主プロジェクトを国内外で発表しており、そこから得られた知見を生かしてさまざまな企業や組織のプロジェクトを手がける。Dezeen Awards / Emerging Design Studio of the Year Public Vote(英)、EDIDA / Young Designer of the Year Nominee(伊)、日本空間デザイン賞金賞他受賞多数。作品はドイツのVitra Design Museumなどに収蔵されている。
 
weplus.jp

須藤 玲子
Reiko Sudō

1953年茨城県石岡市生まれ。株式会社 布 代表。東京造形大学名誉教授。日本の伝統的な染織技術から現代の先端技術を駆使し、新しいテキスタイルづくりをおこなう。作品は、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、ロサンゼルスカウンティ美術館、ビクトリア&アルバート博物館、東京国立近代美術館など、世界の名だたるミュージアムに収蔵されている。2022年第11回円空大賞受賞。主な書籍に『日本の布(1~4)』(MUJI BOOKS 2018,2019)、『NUNO : Visionary Japanese Textiles』(Thames & Hudson 2021)など。
 
www.nuno.com

INFORMATION

KYOTO ITO ITO Exploring Tango Threads−理想の糸を求めて

会期: 2023年10月5日(木)~10月30日(月) ※会期中無休
開館時間: 10:00~19:00 ※10月18日(水)は18:00まで
会場: 堀川新文化ビルヂング(京都市上京区皀莢町(サイカチチョウ))
※タクシーご利用の場合は堀川中立売を目指してお越しください。
入場: 無料
お問い合わせ: 075-431-5537(NEUTRAL 10:00〜19:00)

最新情報および詳細は堀川新文化ビルヂングのWEBサイトをご覧ください。

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