自身もアーティストとして活動するMINAMI MIYAJIMAがオーナーを務める大阪・今里のgallery & bar JITSUZAISEI にて、 2023年7月1日(土)より、画家・高田マルによる関西で初の個展「向かって行く線、朝の挨拶」がスタート。
高田マルは絵画作品を制作し発表する一方、作家たちに声をかけ、2016年から自主企画「絵画検討会」を主催、展示企画や書籍制作を行ってきました。2020年には一人出版社「絵画検討社」を立ち上げ、絵を描く人、見る人の私的な話を元に書籍を執筆し、様々な角度で絵画に問いを投げかけています。
本展では、近年、高田マルが取り組んできた展示会場の壁に直接絵を描いては会期終了時に消す、その場限りの絵画作品を中心に展示します。高田マルによる私的な「弱い絵」をプロジェクションし、壁に境界なく何度も描く実践的な制作を行うことで、ギャラリー空間全体を絵画とし、絵画の「描く行為」の原初をさぐっていきます。
10日間に渡る滞在制作期間、会期最終日「グッドグッドバイ」は絵画作品の誕生と喪失を展開し、絵画という美術の躍動を試みます。また展示会期中にはアーティスト Aokidによるパフォーマンスを開催いたします。高田マルの作品を鑑賞した経験に併せ、新たな視点で生まれる、より複合的な鑑賞体験にご期待下さい。
ブレイクダンスをルーツに持ち東京造形大学在学中よりダンスにおけるインプロビゼーションを起点とし、言葉や音楽、ドローイング、イベントといった方法へとその手法を拡張し舞台や紙上、あるいは都市へとスケールを変形させながら活動を展開する。
『Aokid city』(2012年-)、『どうぶつえん』(2016年-)、『ストリートリバー&ビール』(2019年-)などのプロジェクトを展開。主な実績として、第12回「1_WALL」グラフィックグランプリ受賞、2016年ヨコハマダンスコレクションコンペティション1審査員賞受賞。ソロダンス公演に『地球自由!』(STスポット、2019)、個展に『おもいつきと軽い月』(芸宿、2019)など。参加グループ展に長谷川新キュレーション『STAYTUNE/D』(ギャラリー無量、2019)、Chim↑Pom『にんげんレストラン』(歌舞伎町ブックセンター、2018)などがある。
高田マル個展 「向かって行く線、朝の挨拶」
期間: 7月1日(土)~22(土) 14:00~22:00 ※火曜日休廊
会場: JITSUZAISEI (大阪市東成区大今里 4-14-18)
アクセス: 大阪メトロ千日前線今里駅 5番出口から徒歩5分
●ギャラリートーク 7月9日(日) 17:30~
登壇者: 高田マル×森脇透青
高田マル個展「向かって行く線、朝の挨拶」の開催を記念して、哲学研究者で批評家の森脇透青さんをお迎えしてギャラリートークを行います。高田マルの近作と今回の展示作品の話を起点に、私的な話と公的な場の交錯等について両者の関心を通してお話しします。
●ゲストパフォーマンス
7月17日(月・祝)
パフォーマー: Aokid
●クロージング「グッドグッドバイ」
7月22日(土) 17:00~
助成: 一般財団法人おおさか創造千島財団、大阪市芸術文化復興事業助成金
制作支援: 京都芸術センター制作支援事業
チラシデザイン: 西頭慶恭
Instagram: @jitsuzaisei
Twitter: @JITSUZAISEI
1987年生まれ。2009年日本女子大学文学部史学科宗教学専攻卒業。2012-2015年美學校にて複数の講座を受講。2016年より「絵画検討会」呼びかけ人。2020年に一人出版社「絵画検討社」発足、編著『21世紀の画家、遺言の初期衝動絵画検討会 2018』『忘れられない絵の話 絵画検討会2020-2021』を刊行。
近年のおもな展示に「祈りの言葉は今日も同じかたちをしている」(2022年、sokostation146、東京)、「知らない言葉でなんども祈る複製が」(2022年、NADiff Window Gallery、東京)。