8月23日(火)に天満天神繁昌亭で開催された「第8回上方落語若手噺家グランプリ」。04~18年に入門した40人が参加し、予選を突破した9人のうち、体調不良で欠場した月亭希遊さんを除く8人が決勝戦に挑みました。

見事優勝に輝いたのは、トリを飾る8番目に登場し、古典落語の『秋刀魚芝居』を演じた笑福亭生寿(しょうふくてい せいじゅ)さん。60以上ある持ちネタの中から、「単純に笑うだけじゃない落語の面白さ、奥深さを出したかった」と得意の芝居噺をかけました。

生寿さんは第1回に出場し、決勝に進んだものの当時はまだ入門8年目。先輩たちとの力の差を思い知らされたと言います。「天満天神繁昌亭は10年目にならないと独演会ができないんです。決勝で、独演会を経験した先輩との力の差を痛感し、このままでは出場し続けてもこの場が研鑽にはならないと思いました」。そこで第2回からは出場せず、長いネタをしっかり聞いてもらえる実力をつけ、入門14年~16年目にあたる第7・8・9回だけに出場することを決意。そして見事、第8回で優勝を果たしました。当日は、「今日は自分の中では、ひとつのミスもなかったと思っています」と会心の出来。若手落語家ユニット「五楽笑人」でさまざまな仕事を経験したことで、緊張せず自分の力を出し切れたことも大きいと語りました。

受賞の挨拶で「誰か優勝でもおかしくなかった」と接戦を振り返る笑福亭生寿さん。

二年連続の準優勝となったのは、こちらも古典落語『がまの油』を演じた桂二葉(かつら によう)さん。「正直今日は、あんまり自信がなかったんですけど。あかんかなと思っていたので、準優勝と聞いて、あ、ええの?っていう感じですね」と振り返りました。

上方落語協会長の笑福亭仁智さんから賞状を受け取る桂二葉さん。

続けて二葉さんは、「今回は2人とも、古典落語で賞を獲れたのがすごいうれしくて。ここ何年かは新作や時事ネタを取り入れた演目の受賞が続いていたので、古典の底力というか、面白さを伝えられてたらうれしいですね」と語り、生寿さんも「後輩たちに、古典落語ではコンテスト勝たれへんって思われたら絶対にあかんと思ってたので。今日優勝して、古典も大事やなって思ってもらえたら」と、古典ネタでの受賞を喜び合いました。

ちなみに笑福亭生寿さんは、宝塚歌劇、歌舞伎、日本ハムファイターズ、将棋が好きで、自身のYoutubeチャンネルではゲーム実況も行うなど、かなりの趣味人にして引き出し多め。正統派の古典落語家以外の一面にも、注目です!!

笑福亭生寿
しょうふくていせいじゅ

1983年 11月21日生まれ、奈良市出身
2007年(平成19年)2月15日、笑福亭生喬に入門。2022年4月より、松竹芸能所属の上方落語家によるユニット「五楽笑人」を結成。宝塚ファンとして知られ、天満天神繁昌亭で行われる「花詩歌タカラヅカ」では娘役トップスター「高原 らな」として出演。古典落語である「天王寺詣り」「蔵丁稚」「寿限無」などの演目をタカラヅカ仕立てでかける事ができる。

Twitter:@seiju215

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