Interview & Writing
前出 明弘
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小林 俊史

関西にもさまざまなカルチャーシーンがあるけれど、1990年代から街にどっぷりと浸かってファッションや音楽、クラブの変遷を間近で感じ、いろんなことを発信してきたのが、今回登場するフドウミチコさんとYoheyさんのご夫婦。フドウさんは日本屈指のミリタリーショップ『MASH』のスタッフとして、Yoheyさんは関西のクラブシーンを牽引し続ける『NOON』のマネージャーとして活躍中なので、ご存知の人は多いんじゃないでしょうか。そんなお2人にファッションのことや手がけているブランド<poseur>のこと、大阪のカルチャーのこと、そしてちょっぴり甘酸っぱい馴れ初めなどなど、たっぷりと聞いてきました。ディープになったりほっこりしたり、お2人が歩んできたええ話がいっぱいです!

何着ても似合うねってよく言われるけど、そうじゃない。今まで無駄と失敗をどれだけ繰り返してきたか。

お2人のことをいろいろ伺っていきたいんですが、まずはフドウさんから。フドウさんと言えば、昔からファッション雑誌のストリートスナップの常連的な存在で、いつ見ても「自分のスタイルを持ってる人だな」と思ってたんですが、ファッションでこだわってることって何ですか?

フドウ:ファッションが元々好きだったんですけど、腕や足がすごく細くて、それがイヤだったんです。普通に服を着てても細いのがバレるから、隠すためにレイヤードしたり、アームウォーマーやレッグウォーマーを付けたり。パンツやシャツを裏返して着たり、スカートにスカートを重ねたりとかもね。今でこそレイヤードは普通かもしれないけど、昔はそんなになかったからいつの間にか自分のスタイルの一つになったのかも。

コンプレックスを隠す手段でもあったんですね。

フドウ: そう、コンプレックスを楽しみながら補ううちにって感じ。だから、人からどう見えるとかは全然意識してなくて、「こんな風に着たらここはバレへんな」って自分を納得させることで、自信を持って街に出れたんですよ。多分、高校生くらいの頃からかな。

ファッションも自己表現の一つだから、他人よりも自分を納得させることが先決というのはすごく分かります。それに、何でも着こなせてるように感じますし。

フドウ:何着ても似合うねってよく言われるけど、そうじゃないんですよ。今まで無駄と失敗をどれだけ繰り返してきたか…(笑)。自分に似合わん服を着てた時もありましたからね。でも、1つの服でも「この着方は似合わんけど、こう着たらイケる」みたいなことが分かってくるから、何でも似合うんじゃなくて、結果的に似合う着こなしをしてるだけなんですよね。

なるほど!でも、それこそが“フドウさんスタイル”として映るんですよね。長らく『チャオパニック』で働かれてましたけど、キッカケは?

フドウ:長ったですねー、20年以上はお世話になりましたから。キッカケは偶然なんですけど、天王寺をぷらぷら歩いてる時にバイト募集の張り紙を見たんです。それでショップを覗いてみたら、「ここ、めちゃおもろいやん!」と思って。昔の『チャオパニック』を知ってる人なら分かると思いますけど、カヌーとかキャンプ用品とか、当時のファッション業界ではライフスタイル要素をいち早く取り入れてたショップだったんです。

JR大阪駅にあったGARE(現エキマルシェ大阪)のショップもそんな感じでしたね!

フドウ:そうそう。普通のセレクトショップじゃない雰囲気に惹かれて、働き始めたんです。本当に居心地のいい会社でしたね。面接で「好きなブランドは?」って聞かれた時に、「ギャルソンとアンダーカバー!」と正直に答えてしまって、「何で『チャオパニック』やねん」と思われたかもしれませんけどね(笑)

ツッコミたくなりますね、それ。でも、店頭に立つ時はショップで扱う服を着てたんですよね?

フドウ:今だと絶対アカンけど、めっちゃ自由でしたね。全身が裏原スタイルの時もありましたし(笑)。別ブランドの服を着て、自社商品を売るとかあり得ませんよね…。

今じゃアウトですね。ただ、セレクトショップ自体が今よりも自由奔放な雰囲気はあったような気もします。

フドウ:1990年代後半から2000年代にかけては、いろんなセレクトショップが出てきた頃だし、おもしろい時代でもあり、変な時代でもあったなと。

どんどん成熟していくような過渡期だったのかもしれませんね。『チャオパニック』では20年以上働かれてましたが、現在の『MASH』に移るのは何か理由があったんですか?

フドウ:居心地が良すぎて長く働かせてもらってましたけど、不況とか震災とか世の中もどんどん変化していくじゃないですか。アパレル業界もやっぱり時代の流れに抗えない部分も出てきて、次第に自分の感覚と合わなくなってきたんです。良いものを作って販売し、残ったらSALEするという流れが、いつの間にかSALEやアウトレットありきで考える部分も出てきて。その流れに身を置くのが、ちょっと無理かなと思うようになったんです。

時代の流れとは言え、服がめちゃくちゃ好きだからこそ耐えられなかったんですね。それで『MASH』へ?

フドウ:そうですね。昔からミリタリーは好きだったし、私物を見返しても「このアイテムのこの部分って、ミリタリーをサンプリングしてるよね?」みたいなことも多くて、やっぱ服のルーツはミリタリーにあるなと。ダッフルコートやピーコートもそうだし、服好きならミリタリーをもっと深く知っておくべきだなと思ったんです。働きながら勉強もできるし、その方が絶対楽しいし!

『MASH』はミリタリーの超老舗ですし、品揃えもハンパないですもんね。それに、時代の流れがあったとしても、やっぱり変わらずカッコイイなと思います。

フドウ:ホントめちゃくちゃカッコイイんですよ。ベトナム戦争時代のものとかどんだけ揃えてんのって思うし、見てるだけでやっぱりワクワクしますね。

Yohey:気になってずっと見てたら、たまに奥からオリジナルのスゴイやつを見せてくれたりもするしね。「え、こんなんあるん?」ってビックリする。

フドウ:私はまだ少ししか見せてもらってないけど、社長の私物とかはとんでもないものがあるみたいですよ(笑)

ミリタリー好きにとったら聖地。見始めたらあっという間に時間が過ぎちゃいますね。

フドウ:お客さんは最低でも1時間くらいは滞在してますもん。私はまだまだ知識不足やからお客さんに教えてもらうことも多くて、ちょっと聞いたらスゴイ情報量が返ってくるんです。「これは前期で、こっちは後期でこの部分があーなってこーなって」と…。

Yohey:よくぞ聞いてくれましたって感じやね。マニアックな情報やからそこまで外に出す機会もないし、みんなしゃべりたくてたまらんはず。

フドウ:すごく丁寧で細かく教えてくれ過ぎて、余計にちんぷんかんぷんになっちゃう感じ。「すいません!もう大丈夫です!」って(笑)

Yohey:そんな毎日やから、どんどんミリタリーの深みにハメられてるもんな?

フドウ:どんどん沼にハマってます。お客さんもみんな沼の住人ですからね。でもね、めちゃくちゃおもしろいんですよ。ステンシルや持ってた人の落書きが入ってたり、パイロットの服とか見るとどんな人が着てたんかなとか。1着1着にストーリーがあるから、それを想像するだけでも楽しいんです。

Yohey:ほら、しっかり沼にハマってるでしょ(笑)。年代はもちろんあるけど、アイテムそれぞれの表情も違うから、この世界の沼は尽きないんやろね。

底なし沼ですね。それだけ奥深い沼がある『MASH』で働いてると、いろんな影響を受けそうですが、物事や価値観の捉え方が変わったりはしましたか?

フドウ:普段の暮らしの中での物事の見方、扱い方は変わったかも。何かを進める時も1つ1つが慎重になったし、今まで雑に扱ってたものもすごく丁寧に扱うようになりましたね。

Yohey:それと、一言多くなったね。物事を進める間に何かしらのアクションが入ってくる感じ。あー、慎重にやってるなと。

フドウ:『MASH』の社長がホントにものを大事にする方なんです。日々の作業で使ってるものを大事に扱うことは、「お客さんにベストな状態でアイテムを提供することに繋がる」と聞かされて、私自身もすごく慎重になりました。時代の流れに沿う働き方もあるけど、私には今の方が合ってるなと。「求めてた場所はここだ!」って、改めて思えますからね。

僕自身もカッコつけなんですよ。でもね、やっぱカッコつけんとね。

<poseur(ポーザー)>というブランドも立ち上げられてますが、どんな経緯でスタートしたんですか?

Yohey:僕とまっちゃんというヤツの2人で2010年からスタートして、今は3人でやってます。シーズンを決めて作ってるわけじゃなくて、自分たちのタイミングとか気持ちとか、世の中の感じとか、「あ、ええやん!」って思ったら作っていくブランドです。

サイクルに乗らないと言うか、その時の感覚を大切にしてるんですね!最初に作ったTシャツの話も聞かせてください。

Yohey:マルコム・マクラーレンの「Soweto」って曲のPVを見てて、黒人たちが着てるTシャツのバックプリントが一瞬だけ映り込んだんですよ。そこに書いてる言葉に「うわっ!」となってね。

どんな言葉がプリントされたんですか?

Yohey:「I’M A SEX PISTOL MAN OH YAEH」って言葉。「Soweto」は1983年にリリースされた曲で、セックスピストルズの生みの親として名を馳せてたマルコムがアメリカに渡り、ヒップホップと出会ってから作ったもの。だから、黒人とかのカルチャーを全て取り入れた曲で、そこに白Tに黒文字でこのプリントがされてるわけだから、めちゃくちゃヤバイなと。しかも最後に「OH YEAH」って付けてるから、マジで衝撃やった。自分としては発見したような感覚やったし、これはみんなにも着せるべきやなと勝手に思ってね(笑)。ちょうどTシャツプリンターもあったから、みんなに「欲しいやろ?欲しいやろ?」って強引に受注して作ったんですよ。それが最初のアイテムであり、ブランドのスタートでもありますね。

そんなキッカケがあったんですね。

Yohey:昔からマルコムは大好きやったし、1970年から1980年代のいろんなカルチャーを取り込む時代もリアルに見てたけど、改めて見返したらおもしろいことがいっぱい転がってたから。マルコムは僕の人生において衝撃を受けた1人やから、敬意も込めて勝手に使わせてもらったんです(笑)

フドウ:そこからですね、いろんなバンドさんとコラボするようになったのは。みんな気に入ってくれて、「SEX PISTOL MAN」の部分をバンド名に置き換えて作って欲しいとオーダーが来たり、『LEARNERS』は私が大好きなバンドだったので逆に提案して作らせてもらったり。

Yohey:最近はバンド側がこのTシャツに合わせて言葉を考え、僕らがデザインに落とし込むことも増えてますね。

マルコムへのリスペクトから始まって、時代を超えていろんなバンドとシンクロしてるってのもおもしろいですね。

フドウ:ホント、それがおもしろい。

Yohey:やっぱりルーツがあるから掘り下げていけるし、そこをほじくり出して発見していくのが楽しいかな。今あるものを悪く言うつもりはないけど、もの自体にルーツがないこともあるし、その逆でミリタリーはルーツがあるじゃないですか。奥深いものって、やっぱりおもしろいんですよ。

そうしたルーツをファッションのフィルターを通して伝えられるって、かなり重要な役目を担ってると思います。時代は進みますし、その当時の熱量とかはやっぱりネットの情報だけじゃ伝わりませんからね。

Yohey:掘り下げていく行為もそうだし、その時代背景の物事の考え方とかも、今の子たちには参考にしてもらえたらなって。ちょっとでも聞いてくれたら、おっさんはめちゃくちゃ喋るから(笑)

フドウ:でも、若い子はみんなちゃんと聞いてくれるんですよ。スゴイ吸収力あるんやなって思いますもん。

話を聞いてるとやっぱり引き込まれますよ。時代背景とかその時ならではのストーリーが詰まってるから、おもしろいです!

Yohey:1970年から1980年代はいろんなものが入り混じった時代やからね。パンクの人間がジャマイカに行ったり、ピストルズのジョニー・ロットンが本名のジョン・ライドンに戻したり、ロック・ステディ・クルーが着てたウェアのフォントをマルコムがセディショナリーズなどに用いてたり…。そんないろんなことも同時に伝えていけたらなって。

授業受けたくなりますね(笑)。ちなみに<poseur>はどういう意味なんですか?

Yohey:「カッコつけ」って意味ですね。とあるバンドの楽曲名から拝借したんです。

フドウ:週末だけのカッコつけみたいな。

Yohey:僕自身もカッコつけなんですよ。でもね、やっぱカッコつけんとね。

フドウ:大事なことやと思う。人は見た目だけじゃないけど、最初に見た時の印象とかも絶対大事やし。

Yohey:カッコつけるってことは、中身がないとカッコ悪いからさ。いろんなことに対応できたり、ちゃんと物事を語れる方がやっぱカッコイイやん。掘り下げて知っていくことにも繋がる話やけど、そうなると物事の見方も変わってくると思うし。だから、僕はこれからもどんどんカッコつけていきたいわ。

クラブは老舗にしたらアカン。ずっと新しいことを発信する場所じゃないと。

Yoheyさんは現在の『NOON』の前身となる『DAWN』を1994年に立ち上げて以降、大阪のカルチャーを発信したり、時代のいろんな流れをど真ん中で見てきたと思うんですが、その辺りのお話も聞かせてください!

Yohey:僕らが『DAWN』を始めた時って、大阪独特の発信の仕方があったり、アーティスト自身も今よりもっと濃かった。良い意味でのローカルさがあって、それは中崎町っていう街の存在もそう。アメ村が若者たちであふれるようになり、昔からの古着屋がローカルさを求めて移転して来て、お客さんはわざわざ足を運んでじっくりと楽しめる場所って感じで。

梅田から近いけど、新御堂筋を越えると一気にディープな感じがしましたもんね。

Yohey:そんなローカルさやディープさは、時代とともに少しずつ薄れてるようには感じる。街が開発されていろんな企業が流入し、発展はしてきてるんやけどね。なんとなく平均点の街になってんるんじゃないかなと。もちろん街だけじゃなくて、ファッションや音楽においてもその懸念を抱く部分はある。「どっかで見たことあるな、まだ突き抜けてないな、突き抜けてるけど平均点の中でやな…」みたいな。

ターゲットは広がっていろんなお客さんは来るかもしれないし、街としては成熟していってるけど、未完成だった良さと言うか、尖り具合が失われるんじゃないかと。

Yohey:だから、クラブ側としてはもちろんタレント性のあるアーティストもガンガン呼ぶけど、ローカルも大事にしたい。まだまだ名前が知れ渡ってなくても、僕自身が「お!何やコレ!こんなDJおったんや、めちゃええやん」って思うアーティストのイベントもやってるんですよ。全然お客さん来ない時もあるけどね(笑)。でも、間近で聞けて良かったと思えるし、他のイベントでも気になる若手がいたらガンガン声かけてるかな。「何でこんな音流してんの?」って。若い子から吸収して勉強できることもたくさんあるし、ネットとかで出てくる平均点な情報より、やっぱ生の声の方がリアル。クラブってそういう場所でもあると思うからね。

フドウ:昔は情報も少ないから、行ってみて「何か違うな」っていう失敗もいっぱいあった。それも良い思い出かな。

Yohey:その逆で、ロックと思ってたのにバリバリの打ち込み系やけど「ヤバイ、めちゃええやん!」みたいな。今は何でも情報が手に入る時代やけど、そんなリアルな体験が大事やと思うんですよ。でも、リアル至上主義かって言うたらそうでもなくて、音楽においては昔よりもどんどん掘り下げることができる。明日流したい曲があればすぐ手に入るから、スゴイ便利。そんな時代性も上手く利用するようなブッ飛んだ子がいたら、僕らはめっちゃ応援しますよ。

楽しさとか失敗とか、いろんな体験と出会えるのがやっぱクラブなんですよね。

Yohey:クラブというハコには、いろんな人のいろんな歴史が詰まってるんですよ。今すぐ作れるんもんじゃないし、歴史がハコに染みついていくからね。壁にあるキズだってそう。

フドウ:OASISとかFatboy Slimも来て、せっかく壁にサインを書いてくれたのに全部消したんですよ!

マジですか?

Yohey:その壁、もういらんかってん…。でもね、OASISのサインが書かれた壁をハンマーで叩く瞬間はめちゃくちゃ気持ち良かった(笑)

フドウ:せっかくの貴重なサインやったのに…。ホントもったいない!!

Yohey:未だにみんなから言われますもん。「こいつがサインの壁をブチ壊したんやー。壊すんやったら欲しかったわ」って。まぁ、「そんなもん、いらんいらん!」って返してますけどね。

そもそも何で壁をブチ壊す必要があったんですか?

Yohey:『DAWN』として10年経って、『NOON』へとリニューアルする時に1回スケルトン状態にしたんですよ。内装も全部やり変えて、初めて来たような場所に見せようと思ってね。僕の中での考えとして、クラブは老舗にしたらアカンなと。

クラブは老舗にしたらアカン。それって何でなんですか?

Yohey:ずっと新しいことを発信する場所じゃないとアカンからね。2014年のリニューアルでは、カフェも併設するようになったし。それは中崎町が昼の街になったのもあるけど、この街に昔からいるのに『NOON』の場所だけ暗いのも申し訳ないなと。中崎町の入口にクラブを構える者として、「じゃ昼もやろか!」って感じで。

フドウ:とは言え、みんなはやっぱり老舗のクラブって思ってるやろうし、そう思いたい部分もあるし。

Yohey:まぁ、そう言われるけど、大事なんは気持ちですよ。いつも新しい気持ちでやらせてもらってますってね(笑)

いつも部屋で何かイジってるけど、その姿を見てるとホッとする。ただ、あまりにも没頭してるから、「ちょっとくらい掃除しろよ!」とはマジで思う(笑)

いろんなお話を聞かせてもらいましたが、ここからは夫婦のことについて。こそばゆいかもしれませんが、まずはどんな出会いから始まったんですか?

Yohey:キッカケは、僕からやね。

フドウ:私がよく遊びに行ってたからやろ?

Yohey:ずっと『DAWN』に来てくれてるのは知ってて、実はチェックしてたんですよ。どこかで接点を作られへんかなと。

フドウ:それでか!エイプの時や!

Yohey:ちょうどNIGOのイベントがあって、フライヤーを作る時に猿の惑星の素材を探してたんですよ。で、カミさんが昔の映画のパンフレットとかを持ってると聞いたから、それを口実に会いに行ったのが始まり。

フドウ:天王寺の『チャオパニック』まで借りに来たもんね。

Yohey:お客さんとしての関係じゃなくて、クラブの外で個人として会ったのは初めてやったね。それから勤務地が南船場になり、カミさんの友だちの彼氏が知り合いやったんで、「4人でランチ行こうって誘えー!」って裏でいろいろ考えて会えるチャンスを重ねていったんですよ(笑)

めっちゃ戦略的ですね(笑)。フドウさんはYoheyさんのことを知ってたんですか?

フドウ:いつも『DAWN』の入口にいる人やなーって。もちろん知ってましたよ。

Yohey:でもね、全然興味は持ってない素振りをしつつも、めちゃ気にしてた(笑)

フドウ:そんな感じは全くなかった!実は私も印象が変わるキッカケがあったんですよ。たまたま東心斎橋の『FLAT』に遊びに行ったらYoheyさんがDJしてて、「へー!ちょっと好きかも」って思ったんです。そこで見方が変わった気がしますね。

めちゃ微笑ましいエピソードですね。そこからお付き合いされて、結婚されたと。

フドウ:まぁ、スムーズではなかったですけどね…。

Yohey:風営法のことでいろいろありましたから…。周りのみんながホントに頑張ってくれたし、支えてくれましたね。

フドウ:心配でげっそりでしたよ。でも、何かあった時に夫婦じゃないから連絡が入って来ないんですよね。それが心配でたまらなかったし、やっぱり夫婦にならないとダメやなって。結婚する決め手は、そこですね。ただ、20日後に戻って来た時は、太って健康的になってたからめちゃ怒りましたけど(笑)

Yohey:食べて寝るだけでしたからね。普段より健康的な感じで…(笑)

マジですか(笑)。でも、あの時は大阪だけじゃなくて、クラブを愛する日本中の方々動いてましたもんね。

フドウ:良い経験にはなりましたね。

そう言えるフドウさんがスゴイと思います。ちなみに夫婦円満の秘訣ってありますか?

Yohey:家の中では一切喋らんこと!

えっ?

フドウ:いや、これいつも外で言うてるんです。

Yohey:冗談ですよ。ネタでよく言うてるんです(笑)

フドウ:キッチリONとOFFは分けてますみたいな。これ言うと、「外ではよく喋るんですね」ってみんな焦りますけどね。

Yohey:家の中でもこんな感じで喋り続けてますね。多分、カミさんがずっとガマンしてるとこもあるやろうし、たまにかんしゃく起こしてしまうこともあるし…。申し訳ないと思いつつも、カミさんは全然怒らないんですよね。

フドウ:それも一種の病気やと思ってるから(笑)

Yohey:そやな…。お互いガマンしてる部分はあっても、僕は素直に出してしまうんですよ。もちろんそれでラクにはなるけど、2人でいると自然と消えていくし、そんな日々を繰り返してるので非常に円満です!!

どうですか?フドウさんは(笑)

フドウ:なんかね、ホントに消えていくようになった。最初の頃より今の方がイラッとする時もあるけど、一緒にいると消えていくし、その回数は増えてると思う。やっぱね、同じものを食べるのが良いんですよ。お腹の中でも会話してるって言うし。

Yohey:食べた後にめっちゃ喋ってる気はする。お腹の中で「OK!OK!」って(笑)

フドウ:まぁ、そういうことですよ。

同じ釜の飯を食うとって言いますもんね。それに、ただ仲が良いんじゃなくて、お互いがやりたいことをしてることに対してのリスペクトもあるのかなと。

フドウ:いつも部屋で何かイジってるけど、その姿を見てるとホッとするかな。逆にできてなかったら「余裕ないんかな?大丈夫かな?」って心配になるし。ただ、あまりにも没頭する姿を見てると、「他のこともやれよ!ちょっとくらい掃除しろよ!」とはマジで思う(笑)。でも、「今日も何かイジれて良かったな!」という感覚ですよ。

Yoheyさん、素晴らしい奥さんですね!!

Yohey:それは当然ですよ。僕はね、カミさんが毎日着てる服やスタイリングを見るのが好き。「今はこんな感覚なんやなー」って。『MASH』から帰って来たら、「今日はどうやった?」っていつも聞いてるんですけど、その話し方や表情で楽しく過ごせたかどうか分かりますからね。後は、良いアイテムが入ったとかも教えてくれるから、貴重な情報収集の機会でもあるんですよ(笑)

フドウ:そうなん!じゃ、これからは貴重な情報については小出しにするわ!

そこのせめぎ合い(笑)。今日はお2人の昔からの知り合いである古谷さんの『TANK酒場』でインタビューさせてもらってるので、古谷さんからもちょっとコメントもらえればと思います。

Yohey:古ちゃんはアメ村の『TANK GALLERY』時代から知ってるし、フリーダムタイムっていうイベントもずっとしてくれてたからね。ミナミに古ちゃんの場所が復活してくれたのは、めちゃうれしい!

古谷:いえいえ、ありがとうございます!Yoheyさんは僕らが1995年くらいから『DAWN』で遊んでた頃からの付き合いで、フリーダムタイムをさせてもらったり、めちゃくちゃお世話になってる街の大先輩。フドウちゃんは専門学校の後輩で、入学当初からオシャレで背も高いから目立ってたんですよ。覚えてないけど自分が声かけたらしくて、今でもたまにその話でイジってくるからなー。

偶然ですけど、街の先輩と後輩のその間にいるっていうのも、古谷さんのポジションならではですよね。

フドウ:古ちゃんはいつも人を繋げてくれるもんね。

古谷:自分の存在はハブ的なものだと思ってるし、この『TANK酒場』もそうやからね。Yoheyさんもハコ側の人間やし、やっぱり有機的な繋がりを作ることで店や街がおもしろくなっていくのかなと。お互いにやってることが近いから、めっちゃリスペクトしてる先輩!どう、これでOKかな?

Yohey:バッチリ!バッチリ!

古谷:ちょっと褒め過ぎたかなー(笑)

Yohey:いつもお世話になっておりますー!

古谷:大阪ってね、オール大阪という気持ちを大事にしたいし、狭い街やからこそインサイドでがっちりと繋がっていきたいからね。こちらこそお世話になりますー(笑)

古谷さんありがとうございますー!どこかで誰かとは必ず繋がるのが大阪の良いとこでもあるので、みんなでどんどん街を盛り上げていきたいですね。ってことで、お2人のこれからのことも聞かせてください!!

Yohey:<poseur>についてはこれまでと変わらず、その瞬間その瞬間に自分たちがおもしろいと思うことをカタチにしていきたいなと。『NOON』としては2024年に次の節目を迎えるから、新たなことを発信できればと思ってますね。まぁ、歳を重ねるとパワーも落ちてくるけど、そこは気合いで(笑)。そして、個人的にはいろいろ考えてることがあるんですよ。昔の古い機器を使ったアクセとかね。カミさんには言うてないけど、着々と売り方まで考えてるから。

フドウ:そうなん?そんなところまで考えてるんや。

Yohey:着々とですよ。構想10年のものやからね。まだまだ足らんけど必要なものはだいぶ買い集めて、ベッドの下に隠してるねん。

フドウ:めっちゃ邪魔やんかー!でも、ちょっと楽しそうやけど(笑)

Yohey:まぁ、コソコソやってるので楽しみにしててくださいよ。

フドウ:いつも何かをイジってる姿を見るのはおもしろいけど、そろそろ部屋のパワーバランスをミリタリーに移行しようかと考えてまして。Yoheyさんのチャリコーナーをミリタリーコーナーにしようかなと。

Yohey:マジで?聞いてないで。

フドウ:どんどん占領していく予定です。今は国別にするか、年代順に並べるか悩んでるところ。

Yohey:それおもしろいな。カミさんのおかげでミリタリー熱はさらに高まってるし、年代に合わせていろんな部隊の服を一式揃えるのもアリやで。

やっぱ楽しみを共有できるって、円満の秘訣ですね!

フドウ:沼ですけどね(笑)。休みの日をお互い合わせて、別にどこか遠出するわけじゃないけど一緒に楽しむ。そんな日々を過ごしていけたら良いなって思ってます。

 

撮影協力:TANK酒場
https://www.instagram.com/tanksakaba
https://www.instagram.com/furutank/


<フドウさん&Yoheyさんがお気に入りのお店>

DELI (大阪市西区新町)
フィリピンの惣菜やプレートが絶品。いつも芸術点も満点です!

bar contort (大阪市中央区東心斎橋)
店主が作ってくれるパスタがホントにおいしいからおすすめ!

MASH (大阪市浪速区稲荷)
ミリタリーファッションが好きの方はぜひ!魅力が尽きない沼の世界が待ってます。

Profile

フドウミチコ&Yohey

フドウさんは日本屈指の老舗ミリタリーショップ『MASH』に勤務。Yoheyさんは大阪を代表するクラブ『NOON』のマネジャー。ファッションやカルチャーにどっぷりと浸かりつつも、お互いの好きなことを認め合って楽しみを共有する日々。手がける<poseur>は、音楽を中心にその時代背景まで深く知れる稀有ブランドだから、要チェック。

https://poseur.base.ec/

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