Interview & Writing
前出 明弘
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小林 俊史

『たとえばボクが踊ったら、』、このフレーズを聞くと何だかワクワク&ソワソワしません?そんな音楽&フェス好きの人なら誰もが知ってる関西の名物フェスが、ついに3年ぶりに開催されるんです!昨年、コロナ禍のために開催が断念となった時は、たくさんの“たとえばファン”が悔しい想いをしたんじゃないでしょうか。もちろん、その想いは主催者側も同じ!ということで、『たとえばボクが踊ったら、』の仕掛け人である夢番地の大野さんと、MCを務めるFM802『UPBEAT!』の“カトマキ”こと加藤真樹子さんにインタビューをしてきました。立ち上げの経緯から伝説となったあの日の話、今回の見どころ、大野さんのプライベートの話まで、音楽愛にあふれる2人の想いがギッシリ詰まってます。それでは9月11日(日)の本番に向けて、“たとえばモード”全開でいきましょー!!当日はまた、新たな伝説が生まれるかもしれないっすね!!

SPECIAL OTHERSのライブが始まり、「最高やなービールうまいなー!」って言うてたんですけど、The Birthdayが始まる前にはドシャ降りになって雷も鳴るし…。

『たとえばボクが踊ったら、』の第1回目は2016年でしたが、まずは立ち上げの経緯や想いの部分から聞かせていただければと!

大野:実はタイトルだけは、その10年以上前から決めてたんです。フェスとかをするなら使いたいなと思って。いろんなタイトルのフェスはあるけど、考えついたのが『たとえばボクが踊ったら、』でした。

ふと思いついたんですか?

大野:森田童子さんの曲で『たとえばぼくが死んだら』という曲があるんですけど、記憶のどこかに残ってたんでしょうね。ふと昔に聴いたことを思い出して、“死んだら”の部分を“踊ったら”に変えたんです。

初めてフェスの名前を聞いた時、一般的な●●●フェス的なものと違ってめちゃいいなと思いました。タイトル自体がアクションになってますし。

大野:ただ、パッと聞いただけでは何か分からないんですけどね(笑)。まぁそれもありかなと。大阪的な発想かもしれないけど、『たとえばボクが泣いたら』とか色々広げていけるし、“ボク”を“アナタ”に変えることだってできる。とりあえず1つ立ち上げて、どんどん派生していけばいいなと思って付けたタイトルなんですよ。

なるほど。秘蔵だったタイトルをカタチにできたのが2016年だったんですね。

大野:他にはない対バンで何かできないかと考えてて、担当してるThe BirthdayとSPECIAL OTHERSの2マンでやったらおもろいかなと思って。普通は対極にあるバンド同士なんですけどね。それぞれのメンバーにも相談したら、「おもしろそう!」ってことで、服部緑地野外音楽堂で記念すべき第1回目が開催できたんです。真樹ちゃんにもMCをお願いして、これまで全部やってもらってます。

まさかの対バンのメンツですが、それを聞いて加藤さんはどう思いました?

加藤:とにかくおもしろそうな組み合わせだと思いましたね。The BirthdayとSPECIAL OTHERSは私も大好きで、大野さんを通じて番組にも出演してもらってましたけど、対バンになるとは!って感じでした。さすが大野さんっぽいなと。ラインナップももちろんですが、あの第1回目でいきなり伝説が生まれたことで、続けざるを得なくなった部分もあるとは思います(笑)

確か、すごい雨だったんですよね?

大野:当日はめちゃくちゃ晴れて、最高のフェス日和だったんですよ。

加藤:うん、すっごくキレイな天気だった!

大野:SPECIAL OTHERSのライブが始まり、「最高やなービールうまいなー!」って言うてたんですけど、ステージの転換が30〜40分あり、その時に雲行きが急に悪くなったんです。The Birthdayが始まる前にはドシャ降りになって雷も鳴るし、普通なら完全に中止のレベル。

加藤:でも、事故なく最後までできて本当によかったよね!

大野:会場側からも「どうします?」と言われたんですが、転換もあったから20分くらい押すようにして様子を見てたんです。会場はステージの後ろに屋根があるので、お客さんには移動もしてもらいつつで。

加藤:「みんなこっちに避難してー!」と言っててましたね。「濡れてもいい人はそのままで、どうしようもない人はこっちに逃げてー!」って。

大野:それで、会場がセンターステージに変わったわけですよ。雨は一向に止まないけど、「もうやるしかない!」ってことで、The Birthdayも登場してくれてライブが始まりました。とんでもない雨を受けてましたけど、あの時のびしょ濡れになりながら歌うチバさんは、ほんまにカッコよかった。

加藤:もうね、めちゃくちゃカッコいいんですよ。

大野:今思い出しても鳥肌が立つくらい。しかも、服部緑地野外音楽堂なんで特殊効果はないんですが、雷がその代わりになってバンバン光るんです。それがとんでもない演出になり、お客さんもめちゃくちゃ盛り上がってましたね。

今でも伝説として語り継がれてる第1回目のThe Birthdayのステージ。

普通じゃ絶対にできない演出ですよね。

加藤:「なんじゃこりゃー!」みたいな感じでしたよ。

大野:みんな完全に諦めるくらいびしょ濡れやし、「もうとことん行ってまえ!」状態。今まで観たことないくらいの盛り上がりでしたね。

加藤:とにかくすごいテンションでしたし。でも不思議なんですが、ライブが終わった頃には雨も止んだんです。本当にライブ中だけ大雨で…。

大野:あの時は打ち上げも最高やった。メンバーやスタッフみんなで梅田の居酒屋でしこたま飲んで、「あの雷はすごかったなー」とか、話のネタも尽きなかったですね。

まさに伝説ですよね。主催者側としても手応えはあったと。

大野:いいフェスができたなと思いましたね。SNSでは「伝説のライブが!」みたいに拡散されてて、こっちとしてはおいしいなと。それで、2回目も開催しようとなったんです。

誰もしたことがないのは何かなと考えた時に、フェスしてるのに出演アーティストが全て自分の担当だったらおもろいなと。『たとえばボクが踊ったら、』は、完全にそこですね。

第2回目の『たとえばボクが踊ったら、』は、1年空いて2018年の開催でしたね。

大野:今回の第4回目も2会場展開ですが、そのカタチで最初に開催したのが2018年でした。服部緑地野外音楽堂は公園内にあり、そこ以外で音を鳴らす概念がなかったので、1年かけて会場側や公園協会に想いを伝えて「では、やってみましょう」と納得してもらったんです。

加藤:『たとえばボクが踊ったら、』を大きくしていきたい想いは最初からあったんですか?

大野:服部緑地公園がすごく広大なので、夢というか絶対無理なんだけど、陸上競技場や他の広場もあるから全部使いたい想いはあったかな。でも、音を鳴らす規制とか現実的な問題もあるから、5ステージくらいで展開できたら理想。そんな想いをいつか実現するために、まずは近くの広場からスタートしたのが2会場展開の発端なんです。

加藤:フジロックの小さい版みたいなイメージ?

大野:そんな感じでできたらおもろいねんけどね。ただ、街の真ん中にあって音が鳴らせる時間も決まってるし、いろんな会場を作ったら移動時間もかかって全ステージが観れなくなってしまう。今回の2会場間も5〜10分は歩くから、会場を増やしすぎるのは難しさもあるなと。

2018年の第2回目は規模を拡大して2会場展開に。スポーツ広場A特設ステージは、開放感も抜群です。

でも、実現できたら都市型フェスの新しいカタチが生まれそうですね。他のフェスとの差別化という点では、タイトルやバンドの組み合わせなどで“らしさ”も十分ありますが、特にこだわってることは?

大野:差別化というか、他と似たことしてもおもろくないのは分かってるし、誰もが思ってるはずなんです。でも、誰もしたことがないのは何かなと考えた時に、フェスしてるのに出演アーティストが全て自分の担当だったらおもろいなと。『たとえばボクが踊ったら、』は、完全にそこですね。自分が担当で、自分の好きなアーティストを自分の好きな場所で観てもらう。すごい単純かもしれんけど、理想的だなとは思ってます。

理想的だし、すっごい贅沢!大野さんを知ってる人からすれば、まさに大野フェスですよね。

大野:「できるもんならやってみろ!」というのは、ちょっとあるかな。できるかもしれないけど、なかなか自分の担当だけでは難しいですからね。このフェスはそれが成立してるのが、おもろいんですよ。

加藤:常に大野さん視点だし、だからこそブレない。第1回目の2組もそうですが、全然違うところに位置してるけど、「大野さんだからね」と思えますから。

大野:それ、よく言われる(笑)

加藤:出演アーティストが増えていっても、やっぱり大野さんだし、本当に好きなアーティストを呼んでるんだなって思います。

大野:ブッキングしながら、「全部好き!」って思うからね。例えば、フェスに行く人は「このアーティストを観に来ました!」って言うけど、『たとえばボクが踊ったら、』の場合は「このフェスに!」って感じで、全体として観てもらってる話はめちゃ聞くかな。

『たとえばボクが踊ったら、』という存在を愛されてるのは、主催者側としてもたまらなくうれしいですよね。

大野:「ジャンルを超えて」とか言われたりするけど、同じ音楽ですからね。いい音楽を聴いて、おいしいビールが飲めたら、それだけでええなと。

加藤:そして、気持ちよく踊る。お客さんもみんな、そんな感じで楽しんでますね。

いい1日ですよね、それは。

ワクワクしてるお客さんの顔を見ると高まりますし、MCで「ちょっとちょっと、みんなどうなのー?」みたいな感じで問いかけてるうちに自分もどんどん楽しくなっちゃう。

いい音楽を聴いて、おいしいビールを飲んで、踊る。それが最高なんですけど、この『たとえばボクが踊ったら、』を立ち上げてよかったなと思うのは、どんな時ですか?

大野:うーん、なんやろ。お客さんはもちろん、MCしててすごく楽しそうな真樹ちゃんを見たりすると、こっちもアガるしね。真樹ちゃんはどう思う?

加藤:お客さんが自由に楽しんでるんですよね。今年もコロナ禍だから守るべきルールはあるんですが、そうじゃない時でも「飲み過ぎないでね!」とかの諸注意はしてるけど、みんなが自己責任を持って楽しんでる。そんなお客さんと一緒の時間を共有できてるのが、好きかな。

お客さんもこのフェスが好きだし、音楽を愛してるからこそですね。

大野:また開催してほしいと思いながら観てくれてるはず。場所が公園だし、ゴミとかがあふれてたら次は貸してくれなくなりますからね。すごく理解してくれてるなと思います。2018年に初めて2会場展開した時も、終わって確認したら会場内も移動する道にもゴミがなかったんです。会場側からは「ほんとにフェスしたんですか?」って驚かれましたからね。

加藤:「ゴミは持ち帰ってね」とは言ってましたけど、めちゃキレイでした!それに、私はフェスの後に番組があるからお客さんから感想も届くんです。「来年もあったら絶対に行きます!」とか、みんなのうれしそうなメッセージを見ると、ほんとにいいフェスやなって。

興奮が冷めやらぬままに確認できるから、余計にグッときますよね。先ほど大野さんが加藤さんのMC姿が楽しそうと言ってましたが、MCをお願いした決め手って?

大野: DJデビューした時から知ってるし、真樹ちゃんの番組に担当してるアーティストがよく取り上げてもらってたので、お世話にもなってたんです。それに音楽の好みも合うし、『MEETS THE REGGAE』のMCもお願いしてたから、もう真樹ちゃんしかいないなと。

加藤:大野さんのおかげで1年に2つも大きなフェスの現場を任せてもらってます!

大野:いつも台本は用意してるんですけど、真樹ちゃんはいろんな要素を組み込んでいい感じでMCしてくれるんです。キチッとした原稿をゆるい言い回しにしてくれたり、現場での対応力はマジですごいなと。「今、MCで出よか?出よか?」って、何を言うか決まってなくても状況を見て判断してくれますから。

加藤:鍛えられてきましたからね。トラブルは付きものだし、「今はこれ言って」というのを繰り返してきたから、大野さんの考えてることも大体は分かるんです。

大野:阿吽の呼吸ですね。『たとえばボクが踊ったら、』は今回で4回目ですが、他にも番外編的な『Chillax』や『MEETS THE REGGAE』でもMCをしてもらってるのでね。

いいチームですよね。加藤さん自身、MCをしてるとどんどんテンションが上がってしまう時はあります?

加藤:ありますね。ワクワクしてるお客さんの顔を見ると高まりますし、MCで「ちょっとちょっと、みんなどうなのー?」みたいな感じで問いかけてるうちに自分もどんどん楽しくなっちゃうんです。アーティストの出番によっては最前列に陣取るお客さんのムードも変わったりするので、そこに寄り添ってると自然とテンションも上がりますね。ずっと楽しんでるし、私も観客の1人みたいな気持ちですね。

まさに一体感!当日、大野さんはどんな動きをしてるんですか?

大野:全アーティストの担当なので、とにかくライブを観て回って「ありがとう!」と伝えながら乾杯してます(笑)。ギリギリまで準備に追われてますけど、フェスが始まったらあんまり仕事っぽくならないようにしてるかな。決断を迫られる時は自分が出ますけど、それ以外は遊んでます!

加藤:私もいろんな現場を見てますけど、大野さんはあんまりいないタイプのイベンターさんかも。頭の中ではすごく考えてるんですが、パッと見はすごくゆるい。あの感じは独特だなーと。

大野:さすが分かってる!その通り(笑)

加藤:進行とかめちゃくちゃ考えてるはずだし。

大野:テンパってる感じは出したくないんですよ。楽しむことは意識しつつ、頭の中だけで考えてる状態。やっぱり主催者側がテンパってるのはイヤでしょ?

テンパってると、周りにも伝染しそうですし。

加藤:ゆるく楽しそうにしてるから、周りも自然と動いてくれるんですよね。もちろん、みんなも大野さんがギリギリまで動き回って準備してるのを知ってるからこそ、「大野さんに楽しんでもらう!」となってるんだと思います。

「音楽はなくならない!」という気持ちも痛いほど分かる。音楽がイヤなことを忘れさせてくれても、心のどこかに引っかかるものは絶対にあるし。「じゃ、やらん方がよくない?」って。

『たとえばボクが踊ったら、』は初回から伝説が生まれたわけですが、めちゃ大変だったことや苦労したことってありましたか?

大野:2018年の初めて2会場展開した時ですね。開催前にめちゃくちゃ大きい台風が来て、公園内を歩けないくらい木が倒れ、停電して電源も確保できない状態になってしまって…。マジでどうしようかなと。電源については公園協会の方々が尽力してくれて前日には復旧しましたが、装飾を吊るす木も倒れてたので、かなりピンチでした。

あの大阪を襲った台風ですよね。

大野:そうです!しかもスポーツ広場の会場は土だから足がスポッと埋まるほどぬかるんでおり、搬入車両もスタックする始末。搬入できないのでプラスチックのマットを手配したものの、台風の影響もあって大阪全域で入手できない状態だったんです。名古屋の知り合いに速攻で連絡して300枚確保できたんですが、今度は積み込むための大型車がない!本当なら1台で積み込めたのに、結果的に3台で運ぶことになってとんでもなくお金がかかりましたね…。でも、背に腹は変えられないから「もうそれで行ってまえー!」って感じでしたが、超赤字でした(笑)

加藤:あんなにヒリヒリしてる状況は初めてくらいだったし、電話もらった時も「無理かも…」と言ってたし。

大野:それだけ苦労したおかげで、当日はビックリするくらいのピーカン。

加藤:公園協会の皆さんもいろいろ片付けや水かきもしていただいてたので、足元もよくなってたしね。でも、公園の所々には倒れた木々が積まれてて、あの時は何か異様な雰囲気もありました。

開催を中止しようとは思わなかったんですか?

大野:さすがに大阪入りしてるアーティストもいたし、何とかして開催することだけを考えてましたね。フェス当日は台風が抜けてるのは分かってたし、やるべきことを2日間くらいでやり切った感じです。多分、スタッフみんな死にかけてたと思いますよ。

修羅場もくぐり抜けたチームなんですね。ちょっとコロナ禍と音楽のことについても聞かせてください。昨年も『たとえばボクが踊ったら、』の開催を発表してましたが、コロナの影響で断念されましたよね。

大野:中止にはしたくなかったので、あくまでも延期ということにしてました。ブッキングしてたアーティストはそのままで、さらに増やして今回の『たとえばボクが踊ったら、』に至ってるという感じです。実は、コロナ禍において全国で初めて野外フェスしたのは僕なんですよ。

え!マジですか!?

大野:ちょうど2年前ですかね。

加藤:その時も服部緑地野外音楽堂でしたね。

大野:まぁ大赤字でしたけど(笑)

加藤:誰もがどうすればいいか悩んでる時だったから、大阪中のイベンターさんが集まってた。どんな風に開催するのか気になったんでしょうね。

当日の運営はもちろんですが、世間の反応とかも気になってでしょうし。そもそも人が集まるのかっていうのもありますし。

大野:大阪城ホールの方々も来てくれてましたからね。その時は国のガイドラインも作成中だったから、そもそもライブができるかどうかも分からない状態。でも、何とかして開催できる方法がないかと思ってたら、ダスキンさんが手を挙げてくれて。「協力させてください!」ということで、ダスキンさんがスタッフを動員して感染対策を全てやってくれました。手すりをこまめに拭いたり、トイレを掃除したり、除菌マットを敷いていただき、その時にベースのガイドラインができたと思います。

加藤:その時からダスキンさんは、フェスやツアーとかでもスタンダードになってますもんね。

きっかけを生んだ夢番地さんのおかげですね。ちなみに大野さん自身は、コロナ禍でフェスやイベントもできない状況をどのように思ってました?

大野:コロナ禍になった最初の1年は、僕らが何かやるべきだと勝手に思ってましたね。でも、昨年とかは自分が言うのもアレですが、やらんでええかなと思うくらいにはなってた。何かしても、誰が得するんかなと。「音楽を止めない!」って気持ちはもちろん分かるけど、アーティストサイドや僕らを含めた⾳楽関係者はみんな⼤変で、⾚字を背負ってまでやるべきなんかなと思ったり。「⾳楽はなくならない!」という⾔葉もよく聞いてたし、その気持ちだって痛いほど分かる。ただ、お客さんだって、⼼にゆとりとか余裕がないと楽しめないと思うし、暗いムードの中、⾳楽がイヤなことを忘れさせてくれても、心のどこかに引っかかるものは絶対にあるし。「じゃ、やらん方がよくない?」って思うようになってましたね。

現場の最前線にいるからこそ、葛藤も深かったんですね。声を上げて立ち上がることだけが正義でもないし、何かするにしてももどかしさが邪魔をしたり。

大野:「コロナが落ち着いたら開催しよ!」「その頃にはきっと緩和されてるはず!」そんな想いを持って企画してましたけど、着手するのは1年前とかですからね。先行きは見えないままだし、「ほんまに開催してええんかな?」という葛藤はずっとありました。真樹ちゃんだって、「フェスに来てね!」とは言いにくかっただろうし。

加藤:今でこそ「こんなフェスがあるよ!」と感染対策を伝えながらポジティブに言えるけど、当時は口にはできない空気でしたね。昨年の『たとえばボクが踊ったら、』の開催を断念した時も、主催者側としてすごく考えた上での判断だっただろうし…。誰も得しないというのもそうで、全員が楽しむために集まれなかったら意味がないなと。アーティスト自身も「ここに出ていいんかな?」なんて思いながら出演してもらうのは、一番よくないことだと思う。

大野:それにお酒も出せなかったしな。僕自身がフェスでは遊びたいタイプだから、お酒がないのは全く理解できなかった。「何しに行くねん!?」って感じで。ずっとノンアル飲んでて、何がおもろいねんと。僕がこんなこと思ってるのに、胸張ってお客さんに「おもろいやろ!?」とは言えないもん。だったら開催しない方がええんちゃうかと思ったんですよ。

飲まない人にとっては変わってないけど、やっぱりフェスでお酒が飲めないのはツライ。音楽を楽しみに行ってるとはいえ、その場所、その時間にみんなと乾杯して盛り上がるのも醍醐味ですしね。

大野:ほんまにね!まぁ、ちょっと話は逸れますが、コロナで結婚式の予定が2回も飛びましたからね。

加藤:作戦会議もしっかりしてたのにね。

マジですか…。それもある意味で、人生におけるBIGフェスなのに…。

大野:MCは真樹ちゃんと中島ヒロトさんがしてくれることになってて、アーティストさんにも来てもらい、ディレクターさんにも入ってもらってすごいパーティーになりそうやったんですけどね。おまけに新婚旅行も飛びましたし。そもそも結婚式なのに、みんなでマスクして黙食して何がおもろいねんと!

加藤:もちろんノンアルやし。

大野:マスクしなくてもOKになったらやろうとは思ってたんですが、その気配もないしね。本当は奥さんのためにも結婚式はしたかったけど、相談した結果、もうええかなとなりまして。気づいたら新婚じゃなくなってました(笑)。

加藤:結婚式のパーティーのチケットは、イープラスにお願いしてましたもんね。

大野:そうそう!300人くらい呼ぶつもりで、100人誘った時点でコロナ禍になり、全員に行き届く前に中止が決定しましたから。

ツラすぎます…。

大野:しかも、みんなにお知らせを送って払い戻し作業も自分でやりましたから。自分の結婚式のパーティーの払い戻しほど切ないもんはないですよ(涙)

加藤:通常のイベント業務と同じことしてましたもんね…(涙)

大野:払い戻し期間は決めてたんですが、みんな気を使って払い戻ししてくれないんですよ。「大丈夫やで!」って感じで。でも、さすがにそうもいかないから、もう1回イープラスからメールを送ってもらったんです。「払い戻し期間延長のお知らせ」って…。あ、すみません全然話が逸れちゃいましたね。

いえいえ!大野さんの人間味があふれるお話が聞けて、『たとえばボクが踊ったら、』ファンには貴重なインタビューにもなってるかと。

今回は全部で8アーティストが登場。他のフェスを見ても、こんなにもグルーヴ感のあるラインナップはないんじゃないかと思うから、とりあえず全部観てほしい!!

大野さんの人間味がいろいろ分かってきましたが、加藤さんから見て大野さんはどんな存在ですか?

加藤:知り合ってかれこれ20年くらいですが、先輩的な存在であるのはもちろんだけど、友だちっぽくもいてくれるんです。そこはずっと変わってませんね。さすがにこれだけたくさんの現場でMCを任せてもらえてるのは、信頼してもらってるのかなと。いつも「ありがとう!」と思いながらMCしてます。

大野:そりゃそうよ。信頼してなかったらお願いするはずない。

加藤:それと、大野さんらしい“ゆるさ”から生まれる、アーティストとの距離感はすごいなと。大野さんのおかげで仲良くなれた人もたくさんいて、そんなきっかけもちゃんと作ってくれるんです!SOIL&"PIMP"SESSIONSの社長さんやRHYMESTERのMummy-Dさんも番組でお会いするくらいでしたが、同じ現場で大野さんを通じて仲良くさせてもらったり、The Birthdayのチバさんもそうだし。

大野:やっぱりゆるくするのが一番ええんよ。

加藤:そんなゆるっと仲良くなる方法は、大野さんから教えてもらいましたね。

大野:それ最高やん!

そうやってみんながゆるっと仲良くなっていくと、チームだけじゃなく、フェスとしての一体感もさらに増すような気がします!ってことで、今回の『たとえばボクが踊ったら、』を楽しみにしてるファンの皆さんにメッセージをお願いします!

加藤:4年ぶりの2会場展開なので、まず私自身がすごくワクワクしてます。それに、このフェスには生粋の“たとえばファン”がいるんです。開催をみんな心待ちにしてますし、番組にもたくさんメッセージが届いてます。そんなファンの方はもちろん、来てくれる全員が最高の1日だと思えるように、私はMCをしながらみんなと楽しみたい!とにかく当日まで健康に過ごして、元気な状態で会場に来てくださいね!!

大野:今回は全部で8アーティストが登場します。他のフェスを見ても、こんなにもグルーヴ感のあるラインナップはないんじゃないかと。観ようと思ったら全アーティストを観れるタイムテーブルにしてるので、とりあえず全部観てほしい!会場の移動もしてもらうので忙しくなると思いますけど、とりあえず当日まで健康でいてください(笑)。そして、お酒飲んで気持ちよく踊ってもらえたら!万が一、雨が降っても最高やからね。

加藤:雷はなりませんように…(笑)

大野:台風とコロナの感染拡大がありませんように(笑)

加藤:それと、『たとえばボクが踊ったら、』はごはんも絶品なんです!今年はどんな感じなんですか?

大野:プライベートで行ってるお店とか、僕らの想いに共感してくれるお店をお誘いさせてもらってます。例えば、めちゃ有名なスープカレーのお店や、有名焼肉店がすごいどんぶりでフェスに初出店してくれたり。

いい音、いい酒、いいごはん。最高ですね!

大野:全部のアーティストを観れるようにタイムテーブルを作ってるんですが、マジでどのタイミングでごはん食べれるんかなと(笑)。それが悩みでもあります。

加藤:観たいし食べたいし、どこで休むかはマジで悩むかも。

そんな悩みも含めて、『たとえばボクが踊ったら、』の醍醐味かもですね。

大野:公園もめちゃキレイだし、園内にはBBQができるコーナーもあるからやってもらってもOKです!

加藤:確かに。やろうと思えばできます!(笑)

大野:ほんと自由なんで、子どもさんも楽しんでもらえると思います。今回は小学生以下は無料なので、ぜひファミリーの皆さんにも来てもらえれば!子どもたちが飽きてきたら、公園で遊ぶことも可能なので!!

小学生以下が無料というのは太っ腹ですね。このラインナップを幼い頃から聴いてると、これまた純粋培養された未来の“たとえばファン”が生まれそう。それでは最後に、『たとえばボクが踊ったら、』としての今後のビジョンを聞かせてください!

加藤:今後はどうですか?最初に話してたみたいな会場を増やす計画があるとか?

大野:とりあえず第5回、第6回と続けていきたいですが、今回が最高のブッキングだから、これ以上はないと思えるくらい完成形になってるなと。逆に次回は新人アーティストだけにしてもいいかなと思ったり。もしくは今回と同じラインナップでもう1回やりたいなと。そうなれば『たとえばボクが踊ったら、』に来たなとお客さんも思えるだろうし。僕が担当してないアーティストを呼ぶのもありかなと考えたり。この先どうしていくかは、いろいろ想いを巡らしてる最中ですね。

加藤:大野さん視点のブッキングなら、担当アーティストじゃなくても『たとえばボクが踊ったら、』らしさは絶対にありますしね。私もめっちゃ楽しみにしてます!!

大野:もちろん次回も、みんなが楽しめるのは大前提!いい音楽とビールで、乾杯しましょ!!ひとまずは9月11日(日)です!みんなで思いっきり楽しみましょー!!


<大野さんと加藤さんのおすすめのエリア&お店>

大野さん:天満エリア
コロナ禍で打ち上げができなくなったけど、天満のお店や雰囲気が大好きなんです。『八尾蒲鉾』でかまぼこ食べたり、『墨国回転鶏料理』でメキシカンとフローズンマルガリータを楽しんだり、だらだら飲んでハシゴ酒をしたいですね。

加藤さん:Nova(大阪市北区天満)
コーヒーと焼き菓子のお店で、とにかくコーヒーがすごくおいしくて、雰囲気もいいんです!FM802がすぐ近所なので、ちょくちょく通ってますね。


<INFORMATION>

『たとえばボクが踊ったら、』

日時: 9月11日(日) OPEN 10:30/START 11:00 (19:00までに終演)
場所: 服部緑地野外音楽堂&スポーツ広場A特設ステージ (大阪府豊中市服部緑地1-7)
料金: 全自由 7500円/U-20 3800円/タオル付 8700円/GROUP(3名) 21000円/GROUP(4名) 27000円/屋根付きステージバック指定席 10000円

※野音ステージ後方の指定席はステージ装飾により見えにくい席もございます。スポーツ広場A特設ステージ側には指定席はありません。
※小学生以下は保護者同伴に限り入場無料(保護者1名につき1名まで)
※20歳未満はU-20チケット対象(年齢確認ができる身分証明書(学生証/保険証など)の掲示が必要)
※ドリンク別途500円必要

https://www.t-b-o.jp/

【出演】
The Birthday
RHYMESTER
SOIL&"PIMP"SESSIONS
SPECIAL OTHERS
DOPING PANDA
Kan Sano
Kroi
ego apartment

【チケット】
イープラス:https://eplus.jp/tbo/
ローソンチケット:https://l-tike.com/tbo/
チケットぴあ:http://w.pia.jp/t/tbo004/
楽天チケット:http://r-t.jp/tbo 

Profile

大野 秀幸

コンサートのプロモーターである株式会社夢番地に所属。『たとえばボクが踊ったら、』の仕掛け人として、出演アーティストが全て自身の担当というフェスを立ち上げ、日本のイベントシーンでも異彩を放つ。アーティストからの信頼も厚く、ゆるいスタイルがモットー。フェスの時は率先して楽しむのも真骨頂。

https://www.t-b-o.jp/
https://www.yumebanchi.jp/

Profile

加藤 真樹子

FM802に所属するDJ。大学在学中にラジオ制作に携わりながら、ラジオDJ、イベントMC、テレビ番組のレポーターなどを経て2002年にFM802でデビュー。“カトマキ”の愛称で親しまれ、現在は月〜木11:00〜14:00の『UPBEAT!』を担当しながら、イベントMCや雑誌での音楽レコメンドの執筆、アロマセラピストとしても活動中。『たとえばボクが踊ったら、』では、第1回目からMCを担当している。

https://funky802.com/upbeat/

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