【私的録-MY PRIVATE SIDE】 キーワードはCLASSIC ALWAYS!地元・堺の思い出の地を巡りながら聞いた、『IMA:ZINE』TANY/谷篤人さんの、今。

大阪・中津のエディトリアルストア『IMA:ZINE』のディレクターであり、朝日放送「なるみ・岡村の過ぎるTV」の人気企画・長谷コレでのコメンテーターをはじめ、様々なメディアや媒体でその存在感を放っているTANYこと、谷篤人さん。MARZELで最初に取材させていただいたのは、2020年11月でした。それから約4年半の月日が経ち、関西ファッションシーンのキーマンとしての活躍ぶりは変わらないというか、勢いは増すばかり。SNSなどからもその活動をチェックすることはできるけど、谷さんのまた違った一面も知りたくて、生まれ育った地元・堺の町を巡りながら色々聞いてきました。MARZELの新企画でもある、その人の別の一面を掘り下げる【私的録-MY PRIVATE SIDE】の、谷さん編!地元での思い出やルーツの話、ファッションのこと、『IMA:ZINE』でのこれまでやこれからのことなど、谷篤人の頭と腹の中が垣間見れると思います。キーワードは、CLASSIC ALWAYS!!

DCブランドにラーメン、コロッケ。堺の津久野エリアに今も健在する、谷さんのルーツを巡る。

谷さんと待ち合わせしたのは、JR阪和線の津久野駅。駅前には昔ながらの商店も残りつつ、商業地として開発されてきた雰囲気を感じます。「僕の中には、“CLASSIC ALWAYS”というキーワードがあるんです。詳しくは後ほどお話ししますが、今日はその言葉の意図もみんなに知ってもらいつつ、地元の大切な場所を案内していきたいと思います!」と谷さん。

お父さんのお店『カメラの谷』(現在は閉店)もかつては駅前にあり、この辺りは幼い頃からの遊び場でもあったそう。そんな話をしつつロータリーから街を眺めると、ひときわ異彩を放つ建物があります。歴史的建造物というわけではないけれど、ローカル遺産的な激シブの建物。堺が世界に誇る名店『LA GRANDE LUE』も入っている、津久野住宅です。

小学生の頃は奥に見える白いマンションに住んでいたそう。ちなみに当時は、某大手輸送会社の社長や某プロ野球選手も住んでいたとか。こんなネタが飛び出すのも、地元ならではです。
ショップの入口には昔のルックやフライヤーがズラリ。店内にも至る所に貴重なポスターやカタログが置かれていて、マジで価値アリです。
写真右が『LA GRANDE LUE』オーナーの溝上さん。

『LA GRANDE LUE』は、ヴィンテージの<Yohji Yamamoto>を世界一ストックするショップ。『カジカジ』の愛読者なら、雑誌の最初の方の見開きに出てた広告を覚えてるんじゃないでしょうか!?津久野エリアにショップを構えて40年弱、現在はお客さんの半数以上が海外からというローカルメジャーな名店です。

「僕が初めて来たのは多分高校1年生の頃で、カナダに留学する前でした。DCブランドを初めて知った場所でしたし、黒が持つ強さを肌で感じた場所。DCブランドを自分で体現はできてないですが、あの時感じた空気感や雰囲気は今でも僕の中に残ってますね」と谷さん。当時を思い出しながら、気になるアイテムをどんどんチェックしていきます。

オーナーの溝上さんは<Yohji Yamamoto>の世界的コレクター。商品量だけではなく、決して表には出ない当時の逸話やエピソードが聞けるのも、溝上さんならではです。取材で伺ったこの日も、思わず「マジですか!?」を連呼してしまうほどの話を聞かせてもらえました。天井に吊るしてるアイテムは全て、溝上さんのコレクション。色々見せてもらいましたが、「触れるのが怖いわ!」と谷さんも吐露しちゃうほどのプレ値がついたものも。

ちなみに谷さんが被っているのは、<Yohji Yamamoto>の通称・ブレインキャップ。80年代のもので、溝上さんも「今まで見たことがなかった」という代物です。一目惚れ&周囲からのめちゃくちゃ似合ってるという声もあり、こちらをお買い上げ。他にも、80年代<COMME des GARCONS>のデッドストックのポーチをゲットして、ご満悦です。

最後は津久野住宅のGOODロケーションで、<Yohji Yamamoto>の超希少なレザージャケットを着用して溝上さんと撮影。「好きなことをずっと大切にされてきて、それを世界照準で体現されてるショップ。誰にも真似できないし、こんなに“好き”を表現していてかっこいいショップはない」と語るほど、ここは堺の誇るべき場所。そして、谷さんにとっては、自分のCLASSICな場所の一つだと教えてくれました。

この津久野住宅には、他にも谷さんが大好きなお店があります。精肉店も営む『グリルやまたけ』は、ジャガイモの甘みがしっかりと味わえるコロッケが絶品。「小さい頃から食べてたし、色々あるけどコロッケ一択ですね。揚げもんだけど軽くて、ほんまうまいんですよ!」と、昔を懐かしみながらパクついていました。

そして、今でも夜にフラッと訪れるというのが『津久野飯店』。「仕事終わりの遅めの時間ですが、考えごとをしたり、頭をリセットさせる時に来てます。ラーメンと焼きめしセットに餃子をプラスするのが昔からの定番で、僕にとっては昭和の思い出の味。大将の作ってる姿もかっこいいし、忘れたらあかん味なんですよ」と谷さん。大将に聞くと、よく来てくれるけど最初はちょっと不気味やった(笑)そうで、「カメラ屋の谷さんの息子って聞いて、あの子かーって思い出したんですわ!」とのこと。

「普段はあそこに看板を置いてあってねー」と、色々説明してくれた谷さん。ラーメンも焼きめしも餃子も絶品とのことなので、津久野に行く際は皆さんもぜひ!

「おとんのお店に行ってカメラを見て、遊んで、昼めしを食う時はいつもこの場所でしたね。昔はお好み焼き屋の『美佳味』もあったから、『津久野飯店』と交互に行ってたかなぁ。もう無くなったけど昔は喫茶店もあって、昼めしからの流れでミックスジュースを飲みに行ったりもしてました。ラーメン、お好み焼き、焼きそば、おやつにコロッケ、ほんでミックスジュースって感じで、ザ・大阪の下町の味が僕のソウルフードなんですよ」

そんな谷さんのCLASSIC ALWAYSな地元巡りは、まだまだ続きます!

だんじりしたり、鯉を見たり、喫茶店でたむろしたり。ちょっとだけグレてた時代の谷少年と堺の町。
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Profile

谷 篤人

1978年生まれ、堺市出身。25歳の時にBEAMSでアルバイトを始め、関西プレスを経て東京に異動し、バイヤーを担当。名物バイヤーとして、数々のプロジェクトを手がける。2017年に退社し、大阪・中津のエディトリアルストア『IMA:ZINE』の立ち上げメンバーとしてジョイン。ファッションへの愛と自身の哲学、想いを込めた唯一無二のプロダクトを生み出し続ける、関西ファッションシーンのキーマン。

IMA:ZINE IG : @imazine_osk

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